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食いしん坊、適量を知る


寝る前に思う。朝早く起きられたら散歩をしよう。

大概そういう時は早起きできないか、布団から出たくないかのどちらかで頓挫するのだが今朝は奇跡的に計画が遂行された。

近くの大きな公園を歩いてもいいが、なんとなく町に出たかった。

少し腰が痛い。最近ヨガをしていないし、連休だからと週前半の平日は日付をまたぎまたぎ痛飲した。さらにこの暑さでは、エアコンなしだと汗びっしょりで起きてしまうから、寝ても覚めてもエアコンの音が1Kの部屋に響く。こんなに暑い夏は初めてだ。とにかく身体が冷えている。だからなのか、とにかく体を動かしたかった。

15分ほど歩くとお腹が空いてきた。幸い足はまちなかに向いている。いつかのdancyuで「ドトールのジャーマンドッグはえらい」という特集があったな。読んでないけど思い出して無性に食べたくなった。

コーヒーの香り。豆だのなんだのが並ぶ入り口をくぐると、ドトールに来るのは久しぶりだったことを思い出す。PayPayで支払おうと残高を確認していると前の二人もあの音を鳴らしていた。
モーニングセットにジャーマンドッグがあったので、アイスコーヒーと合わせてもらう。398円。


母がドトールでよく豆を買っていた。
TSUTAYAに入っていたドトールで初めてジャーマンドッグを口にした日を覚えている。
多分、ホットドックに初めてお目にかかった日かもしれない。あっという間にたいらげて「もう一つ食べたい」とせがんだ。絵に描いたような食いしん坊である。

子供のころ、何個でも食べたいなぁと思う食べ物がたくさんあった。
チョコレートや甘海老、サーモンやトンカツ、唐揚げにマックのハンバーガー、もちろんジャーマンドッグも然り。夢の一つだった。


2階席に移動し、左右を仕切られたカウンター席でジャーマンドッグにかぶりつく。
中はふわっと、外はカリッとした軽いバンズに程よくスパイシーなソーセージ。かぶりついたバンズは収縮しちゃうけどすぐ戻る。フワパリは続く。

あー、これこれ。
下手なホットドックだと、途中でソーセージが終わってしまって最後はバンズだけで締めるはめになることもある。でもジャーマンドッグは最後の一口までちゃんとソーセージが残ってくれる。

あぁ美味しかった。大満足だ。完結した。
2つ食べたらきっと後悔してしまう

いつのまにか適量をわきまえた大人になれたのかもしれないと思う朝8時。
きょうも暑くなりそうです。

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