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ありたい姿になるために8年もかかった転妻の話

はじめまして。7月にミートキャリアの運営にジョインした小澤梓です。長い専業主婦期間を経ての仕事復帰、なんと8年ぶりです。

これまでの8年間、予想外になってしまった専業主婦生活にモヤモヤを抱え続け、再就職への不安と闘い、やっと第二の職業人生をスタートしたばかりの私の経験をお話します。

同じように、ライフイベントをきっかけに離職した人、キャリアが途絶えてしまったと感じる人、「いま仕事をしていないこと」にさまざまな不安や葛藤を抱える人のお役にたてれば幸いです。

「先が見える」ことは実は大事なことだった

8年前、私は夫の海外赴任に同行するため、新卒から10年務めた会社を退職しました。この時34歳。仕事が好きだったので同行するか単身赴任にするかはかなり悩みましたが、いろいろ考えた結果、「家族一緒にいること」を最優先として退職。夫から遅れること10ヵ月後に、小さな子どもを連れて日本を離れました。

共働き家庭で育ち、自分も「働く母」になるつもりだったので、専業主婦の生活にはじめは戸惑いました。

話し相手が夫や子どもだけの日が増え、家事育児をするだけの毎日。仕事で感じていた大きなプレッシャーやストレスは無くなったけれど、達成感や「私、頑張ってる!」といったワクワク感も無い。夫や子どもは外でどんどん新しいモノを吸収して成長しているのに、自分は狭い家の中で止まってしまった感じ。家族で過ごす時間は確かに幸せだけど、ふと「あれ、私は何のためにここで生きてるんだっけ」って思ったこともありました。(いま思えば『アイデンティティ・ロス』の状態ですが、当時はそんな言葉も知らず、ただ言い表せない感情にモヤモヤしていました。)

それでも、任期3年と終わりが決まっていたので、「貴重な海外生活、せっかくだから楽しまなくちゃ!」といって現地での生活を味わったり、「どうせ辞めたんだから、次は新しいことにチャレンジしよう!」といって再就職に向けて勉強をしたり、自分なりに『ちょっと長い大人の夏休み』と気持ちを切り替えることで、充実した日々を過ごせるようになりました。

一時帰国では「ただいま」、滞在国に戻る時は「また頑張ろう」。そんな思いも飛行機は一緒に運んでくれる

先が見えなくなった途端に、不安が増大した

「日本に帰ったらまた働く」という思いだけは忘れずそれなりに楽しんだ海外生活が終わる頃、大きな転機が訪れました。なんと別の国に異動することに。任期は不明。同じ転機でも、夫にとっては好機ですが、私にとっては危機。この後、転がり落ちていくようなメンタルダウンに陥りました。

きっかけは、ある日「なんだか言葉がうまく出て来なくなった」と感じたこと。仕事を辞めてちょうど3年が過ぎた頃です。家族や友人との「おしゃべり」だけの日々に慣れてしまったのか、しっかりと「自分の考えを伝えたい」場面で相手にうまく伝えられなくなっていました。働いていた時には自然に発していた気の利いた言い回しとか適切な表現が思い浮かばない。明らかに語彙力、思考力が落ちているなと。働くための力は使わないと衰えることを痛感し、自分のキャリアに対して大きな喪失感や強烈な不安感を抱きました。

そこからは、もう不安と不満との闘いです。

まずは、年齢への不安。
この時、私は37歳。いつまた働けるかわからない中で「アラフォー、子持ち、ブランク有り、再就職難しい」を見るたびに不安は増し、「ミドル世代の転職にはマネージャー経験が必要」なんて見ては自分の経験の少なさを悲観したり。

次に、スキルや経験への不安。
もともと前職で営業職に就いていた頃から、これといったスキルの無さを弱みに感じていた私。気付いたら、世の中は「転職でキャリアアップ」「タグを増やす」がトレンドになっているし、リモートワークやデジタルツールの浸透で必要なスキルも働き方も様変わりしているし、「はたして、自分はこの世の中でまた働けるんだろうか」とすっかり自信喪失。

そして意外と根深いのが、「転勤」という自分の意志とは関係無しに環境変化を強いられることへの不満。
国内外問わず転勤族の家族は、いつその土地を離れるかわからない中での仕事探しは難しいと感じています。特に海外在住の私は、夫の会社の規定やビザの都合で自由に働くことができない。働きたいのに思うように働けない状態にもどかしさを感じ、自分で自分の人生をコントロールできない立場にストレスはMAX。

ネットを見てはざわつき、働く友人の話を聞いては羨ましさと焦りで心はカオス。「私のキャリアはどうなるんだろう」と不安でいっぱいになり、もう自分ではどうしていいのかわからなくなっていました。

きっかけは、あるカウンセラーの言葉

自分のキャリアに悲観だらけの上にコロナ禍の不自由さでどん底にいた頃、駐在妻コミュニティのセミナーで聞いた、あるカウンセラーの話に衝撃を受けました。

「物事には自分のチカラで”変えられるモノ”と”変えられないモノ”がある。
自分で変えられるモノに、そのチカラを注ぐこと」

その瞬間、自分の不安や不満の中に「それはどうしようもないよね」ってことがたくさんあることに気付きました。年齢も、過去の経験も、いま自分が置かれている状況も、なんなら再就職事情だって、今の自分ではどうしようもできないこと。それを削ぎ落したら、見えてきたのは「今の私にもできることが、まだたくさんある」ってこと。

それからは「自分のできること」探しの日々。

「スキルが無いと思っていたけど、本当に無いのかな?自分でちゃんと考えてないだけじゃない?」
「ブランクある子育て世代の再就職って本当に無理なの?ちゃんと条件見直せばあるんじゃない?」
「いつまた働けるかわからないけど、その時に備えて何を身に着けたらいいかな?」

その後、自分の経験もふまえて「もういちど働きたい」と思っている人のキャリア支援がしたいと考え、ミートキャリアのキャリアサポーター・アカデミーの受講生となり、そのまま縁あってミートキャリアの運営に参画。念願の仕事復帰を叶えたのです。

現在地を知ることが全てのはじまり

いま42歳、少しずつ仕事を増やして、目指す姿に向かって進みだしたところです。まだ不安は多々ありますが、大きな一歩を踏み出したことで、できるところから歩んでいこうと思っています。

今まで悩んできたことは無駄じゃなかったけれど、唯一の後悔は「1人で悩み過ぎた、長すぎた」。もっと上手く、もっと早く、より理想に近づく方法はあったんじゃないか…って、実は思っています。

だからこそ、皆さんに伝えたい。

迷ったときは、思い切ってプロに相談してほしい。

私みたいに1人で悶々と抱えないでほしい。
ネット上の声だけ見て心を乱されないで欲しい。
必要以上に不安になることはないし、悩む時間だって短い方が良い。

いまの自分の現在地を知って、正しい知識と自分らしい進み方を見つけられれば、必ず道は開けます。

働きたい人が、働きたい時に、軽やかに一歩を踏み出せるような社会になってほしい。

そんな思いで、今、私はミートキャリアの仕事に携わっています。

連休はアジアのビーチへ!キャリアはどん底(?)でもライフは充実!

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ミートキャリアの運営メンバーが、1人ひとりの実体験を元にキャリアへの想いを綴るメンバーnote。10人のリレー連載でお届けします。

キャリアのモヤモヤを抱えている方へ

「ずっとこのままの仕事・生活でいいのかな…」「自分の強み・やりたいことがわからない…」こんなふうに感じている方は、ミートキャリアにご相談ください。

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