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複業研究家に聞く 複業(副業)はじめの一歩

世の中に大きな変化が起こり、多くの人が「このままの働き方で良いのかな」「もっとチャレンジしてみようかな」と考えるようになりました。そんな中、新しい働き方の選択肢として注目されているのが「副業」です。
企業の副業解禁も進み、環境は整ったように思えますが、「でも、結局何から始めればいいかわからない」という方も多いのでは?

そこで、ミートキャリアでは複業研究家の西村創一朗 さんをお招きし、オンラインイベント「複業(副業)はじめの一歩」を開催。副業のメリットって何? 私にできるの? 何から始めればいいの? などのギモンについて、1つひとつお伺いしました。

本日のnoteではこのイベントエッセンスをお届けします!
題して、「教えて!西村さん」。

<ゲスト>複業研究家 西村創一朗さん twitter note

西村さん

複業研究家/HRマーケター。2011年に株式会社リクルートキャリアに入社後、複業で「二兎を追って二兎を得られる世の中を創る」をミッションに株式会社HARES(ヘアーズ)を創業。しばらくは会社員兼経営者として活動後、2017年に独立。19歳で学生結婚し、現在3児(12歳/9歳/4歳)の父。NPO法人ファザーリング・ジャパンの最年少理事も務める。著書に『複業の教科書』(ディスカヴァー・トゥエンティワン刊)がある。

【教えて!西村さん】Q1:世の中で副業が盛り上がっていますが、副業の具体的なメリットは?

副業のメリットには5つあると思います。

① 本業だけでは得られない経験値を得らえる
② 本業で使えないツールを使えるなど、最先端の知識が増える
③ 本業でもない家族でもない「第3の場」が持てる、つながりができる
④ 収入を上げられる、新しいスキルが身に着くことで市場価値があがる
⑤ 社外でも通用する自信を得ることで、自立できる

僕は5番目が一番大事だなポイントと思っています。社外でも通用する自信を得ることで、職場や上司に忖度しなくて済む。自分の人生を自分でハンドルを握れるという事です。

副業を始めるモチベーションとして多いのは、①②③かもしれません。⑤は振り返って気づくものだと思います。

僕の場合、副業を始めるモチベーションは①で、お金稼ぎより経験値稼ぎでした。新規事業をつくる仕事をしたいと思って入社したのに、新卒で配属されたのは営業の仕事でした。新規事業と営業では求められるスキルも違うし、実際に営業から新規事業に異動する先輩もいませんでした。そこで、プライベートで小さくてもいいから事業を創る経験をしようと思ったんです。

③の「つながりができる」には、メリットしかありません。
副業を通じてつながった出会いのおかげで、今の自分があると言っても過言ではないくらいです。
そもそも僕が会社を起業したきっかけは、仕事がうまくいなかくて「ちくちょう、起業だ!」と深夜のノリでツイートしたことです。このつぶやきに対して、僕が副業でインタビューしたことのある女性がクラウド会計サービスのfreeeに勤めていて、「起業! しましょう!! freeeと供に!!」とリプライを返してくれたんです。そして本当に起業する羽目になってしまった…。
副業には、こんな偶発的な出会いが生まれる側面があるなと思います。

本業につながった話でいくと、副業で新規事業をやっていたら、オープンイノベーションとして本業の勤務先企業と共同事業を立ち上げることになりました。その結果、本業の役員に「営業に西村というおもろいヤツがいる」と目を付けてもらい、新規事業の立ち上げに特化した部門に社内ヘッドハントしてもらいました。
副業で経験したことをテコにして、本業でのキャリアチェンジに成功した。それこそが自分が複業(副業)という働き方を広げようと思った原体験ですね。

▼西村さんの起業の経緯はこちら

【教えて!西村さん】Q2:副業やってみたい!でも特別なスキルもないし…一体何からやれば?

これは、あらゆる副業イベントで出る質問です笑。
ある時、メガバンクの一般職として働く女性からこの質問をもらいました。彼女は自分には専門性がないと思い込んでいましたが、因数分解すると強みといえるものはたくさんあるんです。例えば、圧倒的ホスピタリティ。

そこで、「例えばコミュニティマネージャーの仕事とかできるのでは?」とアドバイスをしたら、彼女は忠実に実行され、とあるシェアリングエコノミーのコミュニティアシスタントとして副業を開始。するとその仕事が好きになって、昨年、銀行を辞めてコミュニティマネージャーとして転職されました。

今やっていることを細分化すると、誰にでも絶対にスキルはあります。
副業には3つの型があり、必ずしも本業でやってきたことをそのままやる必要はありません。ご自身の活かせるスキルを考えてみることが大事です。

①本業でやっていることを活かすプロ型副業
②趣味でやっていることを活かす趣味型副業
③あったらいいのにというものを自分で立ち上げる起業型

▼こちらの記事もご参考に!

【教えて!西村さん】Q3:副業を成功させ、継続していくにはどうしたらいいですか?

複業(副業)には立ちはだかる「5つの壁」があります。今、自分がどこの壁にぶち当たっているのかを認識するところから始めましょう。

例えば、最初はボランティアのつもりで経験を積むことを優先していたけれど、その後ずっと無償から有償に変えられず、そこに「壁」を感じる人は多いです。これは「有料化の壁」です。

はじめる上での壁:組織の壁、意識の壁
つづける上での壁:スキルの壁、有料化の壁、時間の壁

5つの壁

僕はこの中で一番大きいと思うのは、「意識の壁」です。
「意識の壁」とは、会社員=労働型の働き方と、副業=事業主として働くのは全く違うことが前提にあります。

副業は労働ではなく商売なんです。
商売ではリターンが得られるまでに、一定数時間がかかることが多いです。商売は価値のあるものを仕入れて加工して売っていくプロセスなので、明確にすぐにお金になるスキルがある人はいいけれど、ない人はまずは仕入れる=スキル高めるところからやっていこうと考えて欲しい。つまり、自分を売れる状態に高めていくという事です。

この商売と労働の違いを踏まえずに副業を始めてしまうと、「副業に月40時間も使ったのに、1円にもなってない!」とバカバカしくなって辞めてしまうのです。これをバカバカしいと思うか、未来のリターンへの種まきと捉えられるかが意識の壁です。

▼5つの壁についての記事はこちら

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目指すキャリアにチャレンジする手段として副業を始め、その結果、本業でのキャリアチェンジにも成功、その原体験から複業を広める活動もされている西村さん。「副業はじめの一歩」を後押しするようなお話をたくさんしてくださいました。


自分のスキルを見つけたい、小さく試したいと思ったら

ミートキャリアでは副業の準備に欠かせないテキストプログラム「副業チャレンジ編」をスタートしました。専属のキャリアサポーター(カウンセラー)と3ヵ月間、マンツーマンのワークやメールのやり取りを通し、個人が持つスキルを可視化し、実践をしながら外部に発信する自信をつけていくものです。

<こんな方にお勧め>
・副業をやってみたいが、踏み出す勇気がない
・ふわっとした夢はあるが、遠すぎて何から手をつければよいかわからない
・自分の強みやアピールポイントがわからない
・1社に長く勤めていて、社外で通用するスキルがないと感じる
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ご興味のある方は、ぜひこちらをご覧ください!


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