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地方住まい×ワーママでも、やりたいことを諦めないで

きたむらに続くメンバーリレーnoteの#02は、わたし、上林かずえがお話をさせていただきます。普段はキャリアサポーターとしてユーザーさんのお話を聞く立場にあるので、自分の話をするのはちょっとどきどきしますね。
「地方でキャリアを築くのは、無理なのかな…」と諦めモードだった、3年前のわたしのお話です。

地方でキャリアを築く難しさ① 仕事の選択肢がない

元々、リゾートホテルの運営会社で人事として働いていたわたしですが、夫の仕事の都合による引っ越しと妊娠が重なり、会社を退職することになりました。30歳の時でした。
転居先は、北海道のとある奥地。イオンもなければスタバもない、自然いっぱいの場所です。それはそれでいいところもいっぱいあるんですが…仕事がないんですよね〜、仕事が。

いや、仕事内容を選ばなければないことはないんですが、「わたしがやりたい仕事」は近くにはありませんでした。
わたしは人事の仕事が好きでした。特に「人材育成」「組織開発」の分野は、もっともっとやりたいと思っていました。そんな職種を募集している会社は、なかったんです。
だからと言って、住み慣れていない土地での初めての子育てにあっぷあっぷしていたわたしは、生活にメリハリをつけるためにも何かしかの仕事はしたかった。結局、近場で週4でのパートを始めました。

北海道の中でもすごい積雪量の地方に住んでいます。慣れるまで大変でした

半年ほど経った頃。コロナによってリモートワークという形が一気に普及して、その中でわたしはたまたまミートキャリアに出会い、キャリアサポーターとして副業を始めることになりました。
そうしたら、PCの向こうにいたのは、「逆境でもやりたい仕事をつかみに行っている」たくさんの素敵な先輩たち。
衝撃を受けました。それまで、家庭とパート先という小さな庭で99%構成されていた世界が、一気に広がった感覚がありました。

「そんなにやりたいわけでもないパートの仕事してる時間、もったいない。わたしもやりたい仕事をつかみに行こう!」と決意。北海道の奥地から、フルリモート×ワーママ転職に挑むことにしました。

地方でキャリアを築く難しさ② 「フルリモート」と「週一出社リモート」との大きな差

初めての本格的な転職活動。過去に採用を担当していた経験などを総動員して挑みましたが、正直、難航しました。
コロナ禍で、在宅ワークの働き方は急速に普及したものの、「フルリモート」と「週一出社リモート」との間には、越えられない大きな壁があったんです。
「基本リモートでもいいけど週一くらいで出社もしてね」という求人ばかり。結局、都会に近い住まいでないと、土俵にも立てなかった。
フルリモート求人もないわけではないけど、圧倒的に供給過多な状態。特に「人材育成」「組織開発」分野となると、やっぱり社員と直接顔を合わせる機会をとってほしいという企業さんが多くて、フルリモートは本当に狭き門でした。

ワーママ向け転職エージェントにもいくつか登録をしましたが、「できれば時短希望×北海道住まい×人材育成やりたい」と伝えると、「上林さんにご紹介できる求人はありません」と言われてしまいました。

「地方住まいで子育てしながらやりたい仕事やるなんて、やっぱり無理なのかなあ…」
と悲しい気持ちに。また諦めモードに戻りかけたことを覚えています。

地方でキャリアを築く難しさ③ 相談相手がいない


こうなると、同じように「地方からフルリモートで転職した先輩ワーママ」の話が聞きたくなるもの。でも、わたしの身近には、そういう人はいませんでした。

この地域では、「子どもは3歳までは家で見る」派が過半数。ここでできたママ友はみんな、専業主婦かパートをしていて、それが心地いいという価値観の人でした。だから、「こういう仕事がしたい」「こういう仕事が好き」みたいな話にも、そもそもならない。
(※仕事に対する価値観にいい悪いとかはないと思います、それは人それぞれですよね!)

わたしの場合は、別にバリキャリ目指したいとかじゃなかった。都会でヒールを鳴らして歩くキャリアウーマンになりたいんじゃなかった。けど、「本当は仕事、もっと頑張りたい」って思っていました。
でもその気持ちを声に出す場所がなくて、いつの間にか溶け消えてしまいそうになっていました。

「こういう仕事がやりたいんだけど、なかなかうまくいかないんだよ〜どうしたらできるかなあ〜」
そんな話を、わたしはずっと誰かとしたかった。
気持ちを奮い立たせてエージェントに登録してみるも、断られてしまって、自信はなくなる一方で…。

当時のわたしと同じような地方住まいの人、実は結構いっぱいいるのではないでしょうか。

ちなみにわたしはこの後どんな行動をとったかというと、エージェントではなく求人サイトから自主応募する形に切り替えて転職活動していきました。
フルリモート求人でなくてもアタックし、「北海道に住んでるんですけど、検討いただける余地はあるでしょうか?」と企業に相談。最終的に、組織人事コンサルティングを提供する東京のスタートアップ企業に転職を決めました。(その後、ミートキャリアに転職をすることになるんですが、そのお話は今回は割愛)

「いやそんなことする勇気ないわ!」と思われた方、いらっしゃるかもしれません。
そう、なかなかの勇気が要ると思います。キャリア支援や採用の経験があるわたしでしたが、それでも勇気がいったし、不採用になったりお返事さえなかったりということももちろんいっぱいあって、何度も心折れそうになりました。

でも、地方で子育て中というだけで、「やりたいことができない」なんて…そんなの変
ちょっと難しいかもしれないけど、道がないわけじゃない。諦めたくなかったし、同じ境遇にいる方には、諦めて欲しくないなって強く思っています。

やりたいことをつかみに行くのは、わがままなんかじゃない

当時転職活動をしながら、ひとつ気がついたことがあります。
それは、「夫はキャリア形成において、無意識に下駄を履いてるな」ってこと。笑

我が家は夫の転職を機に、住まいを移しました。そして、彼は平日休みの仕事をしています。
特に誰かに許可を得たりすることなく、自然な流れで、働く場所も働き方も選んできたのです。夫自身はもちろん、わたしも、そのことに疑問を持たずにきました。

でも、転職活動をしている時、思ったのです。今わたしは「北海道からでもできる、フルリモート」かつ「土日休みでできれば時短」という条件下で、「自分がやりたいと思う仕事」を探しているけれど、この前提条件を取っ払ったら、もっと選択肢が広がって、わたしのキャリアの可能性も広がるだろうな…って。

キャリアカウンセリングをしていると、
「家族に負担をかけてまで、自分のやりたいことを押し通すのは、わたしのわがままなんじゃないか…」
そう遠慮がちにおっしゃる方が、本当にたくさんいらっしゃいます。

わがままなんかじゃないです、絶対。
だってきっと、無意識に、家族や大事な人を優先してあげてきたのだと思うから。
自分のキャリアにアクセルを踏みたい!と思ったら、我慢しないで、それを家族に伝えて、話し合って、今度はご自分のアクセルを踏んで欲しい。

転職活動も、家族との話し合いも、ひとりで進めるのはしんどいなあと思うかもしれません。だからそんな時、伴走させていただけたらって思っています。
そして、ひとりでも多くの方が、“ちょっと難しい状況”の中でもやりたいことをつかめるように、「キャリア相談」をもっと世の中に広めていきたい。
誰もひとりにしたくない。
そのために、今わたしはここで仕事をしています。

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ミートキャリアの運営メンバーが、1人ひとりの実体験を元にキャリアへの想いを綴るメンバーnote。10人のリレー連載でお届けします。

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