見出し画像

【備忘録】増税するならたばこは禁止薬物にすれば良い【暴論】

 防衛力の抜本的強化の財源としてたばこ税が2024年以降、1本当たり3円引き上げられる。ひどい。「非喫煙者にたばこの臭いや健康被害といった不利益をもたらす上、喫煙者自身の健康リスクを高め医療システムに負担を掛ける」などと日頃から世間様の冷たい視線にさらされている喫煙者に、今度は「ミサイル買うからカネよこせ」とおっしゃる。

 防衛力強化は今日の安保環境を考えれば当然で、そのためにカネを払うこと自体に一国民として異存はありません。しかし、防衛は国民全員が責任を担うべき課題。そのために喫煙者だけ余計に払え、というのは公平性という課税原則に反しており、あえて言えば差別じゃないでしょうか、と力説したい。

 たばこ増税とたばこの値上がりは今にはじまったことじゃない。例えば2018年度の税制改正では、「高齢化の進展による社会保障関係費の増加等もあり、引き続き国・地方で厳しい財政事情にあることを踏まえ」引き上げると定められた。

 ただ、この理由をよく読んでいただきたい。主に「社会保障関係費」がかさんでるから一般財源としてのたばこ税を引き上げて少しでも財源を増やそうというロジックである。喫煙者としても、常日頃皆さんの健康リスク要因となっているわけだから、社会保障制度維持のためと言われれば、医療費とはイコールではないかもしれんけど、まあ仕方ないっすね、と納得できるところ。

 たばこ増税にはまた、健康増進のための消費抑制効果への期待という側面もあるのかもしれん。喫煙の結果ばたばた病気になられては医療費がかさんでしょうがないから、吸うのをやめてほしいけど、常習性があって難しいよね…。「そうだ、値段上げて懐を直撃すれば意識低い系の底辺もやめざるを得ないんじゃね?」という発想。まあこれも、理屈として真っ当である。

 ところが今回は堂々と「防衛費に充てるため」と明言している。医療費や社会保障費に充てるんじゃないのですか? たばこの害と国防に何の関係があるのですか? 同じ奢侈品にかかる普通税で、かつ摂取する本人の健康に必ずしも良くないということなら、酒にかける酒税でも良かったんじゃないですか? 

 それが検討すらされなかったのは、酒好きより喫煙者の人数の方が少なく、たばこを標的にする方が社会的反発も弱く、消費全体への悪影響も少ないと踏んでいるからじゃないですか? つまり酒よりたばこの方が悪者にしやすく、「取りやすいところから取る」ということでしょう。

 たばこは百害あって一利なし。少なくとも医学的にはこれ定説。日本政府よ、本当に国民の福祉と健康と幸福の向上を目指すなら、たばこを禁止薬物に指定すべきじゃないですか? 喫煙が犯罪だというなら一小市民の私はすっぱりやめますよ。

 こいつら自分と他人の双方の健康を危険にさらすただのあほだと軽蔑されながらも便利な財布として使われるという、偽善と矛盾に充ち満ちた状態に置かれ続けるのは納得いきません笑

 と申し述べつつ、この記事が多数の人の共感を絶対に得られないことも分かっております。日本の喫煙者を糾合して「日本愛煙家党」(通称煙突党)でもつくって、たばこ増税反対を旗印に次の参院選に打って出てやろうかな(落選確実)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?