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太陽

嚔を一つ

鵜を飲み込み、焼けつく砂漠に身を投じる
そこから動かなくなるトカゲや蜘蛛の隠れ家
死は逸脱のパートナー、やっと現れた。光り輝く面も重さに圧縮されて次なる星を見つけられない。
ますます増長して微、わかるようで分からない。投げっぱなしの危険性、台無しの恍惚にキッチンドランカーが垂れ流す琥珀色を何よりも変えがたく。
愚かにも声は届かない。知らなかった。逸脱していない時は見えないものだろ。
私たちそれ事態も畜生、投じる墓はなんとも神々しく熱い。
 それがわかるから、全部差し出している。

「そう易々と渡すものかね」
「誰だってケチの才能はある。だから渡すの」
「すっとぼけた頭蓋骨と液体に浮く脳ですら?」
「半笑いのあの誰かを批評する顔を見て、腹が立つから渡しているの」
「それなら真面目な表情だって、彼らの創作さ。」

巨大なるコロナ、電磁波と熱は離れ離れにプローブを離さない。落ち込むことなく飛び退る予測駆動はあまりにも杜撰なまま、机の上に眠る分裂を続ける男。
あくまでも射精の一つ、フレアが光る時、光を通さない球面は卵子にイニシアチブを持つ。やってくる崩壊は受精せずに役目を終えるものの行先。行方知れず。
巡行する星々は祝い。そして、終わり。
砂漠に潜り込んで熱と冷ややかな砂を感じる。砕けた星のような柔らかさ、拒絶していくこれからの時を過ぎて望まれていた。明日にはもう

「祈り、さして大差なく砕く」
「沈み込む沁み入る産まれる才能たち」
「ますます死んでいく石像:借り笑い、外を向く」
「産まれ始めるのは灰色のがらんどうの管」
「惑うな、尽きるな、ただ埋もれ」

灰色の砂が流れて、体はより一層固められていく。炉が冷え切って忘れ去られた。焼け付く砂は忘却の恨みか、権化となる嵐。
パートナーはどこかへ離れて、不安なる夜は大気すらをも忘れ去る。光り輝くように見えた星々は記憶にだけ涙を流しているようなものだ。窮屈な空では孤独になる。
ぞろぞろと流れていく体液、クラッキングされている。この熱は黒い。全てが断絶的に、規則性を破壊するものが、やがてはその規則に立ち替わり、響き渡るノイズ。分断された不協和音、乱雑な光の明滅、姿なき現象たちのダンスが太陽を示す為に現れる。
やがて立ち上がる体は足を動かし、はいずり、砂はかき分けられ、その一つ一つの瞳が化石となってしまったトカゲや蜘蛛の間を抜けて行く。

「さしては大変でなかったようだ」
「創作、そいつは消えてしまったよう」
「風が哭いている。差し出した吐息、失われたパートナー」
「どの土地を才能というのだろう」
「この砂の一粒一粒、恒河沙、アッと嚏、それだけの現れ」

足あとは二つ

釘を打ち込み打ち込まれる。 そんなところです。