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詩作 凡庸なる自然たち

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言葉を並べて、詩と謳った凡庸な表現たち。 そこに映し出されるものだけを切り取っている。
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#詩

探しモノ壊れモノありモノ

気もそぞろに薬莢を弾く遊び 許しがたい寂寞に残渣の鳴り響く ガラス: 鳥のような牙に痣は可…

釘
8日前
6

食われちまったよ

私たちはデジタルに食われちまった もう静かなところはなく 騒がしさだけが安心 恥知らず! …

釘
2週間前
2

我楽多

石狩の展示、かすかなリフレインを無言で披露する。水上は光り、嘲るような天竺も喋る公職選挙…

釘
1か月前
2

詩 我々のいちぶ

 懐かしさを覚えたら狼狽える飼い犬の足先にキスでもして募る思いを猛々しく:ワラスボと役立…

釘
2か月前
6

詩 響滅

 熱の居ぬ間に抱き合わせの競争を紐づけられた  見た目に違わぬ愚かさの泥、夢見るもの 痴…

釘
3か月前
3

詩 燐光、部分的なる

雷が鳴っていた ある時には 地に臥せたあの顔 我儘な手助けのこころ 求める形と得体の知れ…

釘
5か月前
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詩 かえりみち

 好きです。六番街。  どうやらちぎったパンも誰かの一部  労いの吐露、追い吐かぬ 雨だろうさ  まじまじと ねじねじと 今日あること  避雷 卑猥も焚べれば  少数の人々が言うだろう ーー喰らわせたのは愛做る天竺、牡丹頭落。盗みに偸み、ざらつくなら捨て去れ。 ますますやられて 輝けるスリッパの曲 カチカチ とはマダニ カチカチ sとzで よっと ウプシロン 帰らせぬ白線 イカれた粘炭 どこか少しずつ 誰かの一部 うるさい気持ちを鳥渡 悪くないよ 塀は全部違反ですから

詩 無題なる空

燥 多くない 天は役目を失った砦 突っ込んでくる大鳥 僅かなる声 檻、眩み囱 浮弄 音が…

釘
8か月前
2

冷えた食卓

或る醒めた風の前の塵に投げ散らかし、痴った食卓は長く細く暖かな食事を置いておけない。 nul…

釘
8か月前
1

太陽

嚔を一つ 鵜を飲み込み、焼けつく砂漠に身を投じる そこから動かなくなるトカゲや蜘蛛の隠れ…

釘
8か月前

詩 ハレ-祭り

ハレの声 とんつくとんつくと誘われるよう  鼻白む賑わいのなか歌う尻すぼみの爽やかな願い …

釘
8か月前
2

詩 うすら寒い

水槽の中で喚いていた あの時は冬だったはずだ はずだ。熱はもう感じられないから隔離された…

釘
8か月前

詩 席から立てないんだ

根を下ろして席から動かなくなる足 昨日から今日まで まただ まただと 俺は蔦の一部だ 恥部…

釘
8か月前
1

詩 俺はヘドロ

俺はヘドロだからそれでいい どうせ流されて、明日の家もない やけっぱち 男も女も意思は弱く 戦うこともない 何もかもなく、無気力に何も誇れるものがないと堕落していた。生きるための仕事をして、誰かに頼れることも知らない。 わずかに出来たことは何のために、誰のために、浪費のためのサービス、ジーザス、なんてうらぶれて たまらなく教会の赤い十字架が怖い 夜に光 赤色の拒絶 照らされても分からない 俺はヘドロだから クズはやけっぱち この世界人間草木何もかも 確実に消え残ることも