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詩作 凡庸なる自然たち

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言葉を並べて、詩と謳った凡庸な表現たち。 そこに映し出されるものだけを切り取っている。
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#詩のようなもの

詩:アルマイトの床

嘘のような海の中に閃いた。無明、無銘 善良である中に閉ざされている どんな音も無明に近しい…

釘
3か月前
7

詩 ころげおちてまわる

 ある日、徒労に終わりゆく 蜂たちの集いを突っついて酷い目に  草むらの中に飛び込んでは…

釘
4か月前

詩 発火する夜行

 涼んでいた 焼け落ちる列車を前に  ズカズカと入り込み 懐中には 愛するものの蓋  靡く…

釘
5か月前

詩 絶叫マシン、人

 明滅すら奪われた蛍光灯の居場所、有毒ゴミの中で自分が有毒とも知らず「世界の腐敗を正さね…

釘
6か月前
1

詩 時に心臓の鳴る

うるうるした ぎりぎりと 冷たい土地 連携も出来なくて くるくると 摩滅する視座 宝も忘れたの…

釘
6か月前

詩 朧

そぞろと消えゆ 人好きのジャーク 流れ着く言葉にフレッシュな幸福論の途上 波間から取り出…

釘
6か月前
2

詩 溶けて到来

惚けたように舌で溶かした、チョコレート 輪になりつつミルクの中の不正 金は無限に湧いてくる国では普遍的価値 ざらつく庭に荒廃と欲に突き動かされ かつて生きられた肉は今では無能 遅れてきてやって来ては増強された生存者の暴論 「お前の中に沈み込む、過剰を呑み込め」 恥晒しは堂々と歩き回りささくれ立つ 「競争の力、全ては差し控える」 泥に対抗しながらの 品評会に臓物を ガニ股で当道 危うく道を踏み外し 弾む 高熱の最中溶け出す家、渡り鳥はささくれ立つ 空想の世界、妄想の社会、

詩 迷うな、師は高らかに

 眠り毛の満ちた中に疲れた顔で迎えに来る。  正しくは安らかなる手、または微かな種  傷付…

釘
6か月前
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