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修行の足りないお坊さん

 こんばんは。noteに写真日記の投稿を始めてからどのくらい経つか分かりませんが、最近の日記の撮影場所のほとんどが神社仏閣なのには理由があります。
 昔から神社仏閣が好きで、最近は人の少ない時間帯に散歩に行くのが特に好きです。歴史ある建物を眺めて、そこに広がる景色を撮影しながら四季を感じられる神社仏閣は、日本ならではのベスト・オブ散歩(写真)スポットだと思っています。

 今回はそんな中、遭遇した出来事についてのお話しです。
 そもそもそこへ足を運んだ時、嫌な予感(最近こればかり)はしていました。駐車場に停めてあるピカピカの高級車。中へ進もうとした時に大きな音で鳴り響く自動音声の「厳かなお経」。
 普段なら選ぶことのないその場所に敢えてやって来たのは、あるイベントに参加していたからであり、無宗教の私ですが、マナーはある程度承知の上でイベントに必要な印をいただくため、先方に申し出ました。
 そして、そこに現れたのはお若い御坊さん。たぶん、ご住職だと思われます。案内されるがまま階段を上がり、中へ進もうとした時です。突然大きな声で、
 「#$!@🤬!!!!(言葉にならない声)」と怒鳴られました。
 よく見ると床の色が少しだけ変わった箇所があり、どうやらそこから先は土足厳禁だった様子。
 大きな声に驚き、私は言葉が出ませんでした。その後、御坊さんもバツが悪かったのか顔を下に向けたまま中まで案内してくださったのですが、お線香の数など細かく指示されたりと、もやもやとした気持ちはなかなか晴れず、私はそこからスッと離れていきました。

 もやもやレベル 1
(…なんかおかしくない?)

 もやもやレベル 2
(そんなにしきたりに拘るなら、最初からイベントに参加しなければいいのでは?)

 もやもやレベル 3
(御朱印を頂きに来たわけでもなく、フォトウォークの一環として参加しただけなのに、どうして怒鳴られなくてはいけないの?)

 もやもやレベル 4
(そもそも御坊さんだからって、偉いってわけじゃないんだぞ。修行が足りないんじゃないのか?)
 と、次から次へもやもやとした気持ちは言葉になって頭の中を駆け巡っていきました。

 その後、同じイベントで別のお寺へ伺った時、私はそこでつい不謹慎な発言をしてしまいました。すると、そのお寺の御婦人はにこにこと困ったなと言わんばかりの笑顔で私の間違いを指摘してくださり、最後には「来てくださってありがとう」と言ってお別れをしたのです。
 
 それから私は考えました。
(たくさん神社仏閣をまわった中で神主さんや御坊さんに出会ったけど、あの若い御坊さんに出会ったお陰で、他の人たちの優しさが身に沁みるようになった。
 それに私は御坊さんが怒鳴ったりするわけないと勝手に決めつけていた。そもそも御坊さんの姿をしていたからと言って、御坊さんだとは限らないじゃないか。そうだ、あれはもしかしたらコスプレかもしれない。だとしたら、あの出来事も仕方のないことじゃないか…ああ、そうだ修行が足りないのは私のほうだったんだな)

 
 ……ここまで書いて、ようやくもやもやが晴れてきた気がします。最後まで読んでいただきありがとうございました。


 もやもやレベル 5

 (…なんかおかしくない??)

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