NY版“夏の縁日” 「アップタウン・ナイトマーケット」 【限定記事】
温暖化の影響もあって、年々暑さが増すニューヨークの夏。外で楽しみたいけどピーカンの日差しの下でのアクティビティはちょっとキツイかも…という人にオススメなのが、近年話題のナイトマーケットだ。
ナイトマーケットは、いわば夏の夜の「食フェス」。夏の食イベントといえば2011年にブルックリンで始まったスモーガスバーグが定番だが、ナイトマーケットは、その名のとおり夕方から始まる。ここ数年でクイーンズ、ブルックリン、ブロンクスとマンハッタンの各区でナイトマーケットが開かれるようになり、徐々に人気を集めるようになった。
今回ご紹介するのは、マンハッタン、ハーレム西側、ハドソン川に程近い「アップタウン・ナイトマーケット」。鉄の133ストリートと12アベニュー鉄のアーチ下で、毎月第2木曜に開かれる。
会場はストリート1区間分と決して規模は大きくないが、昼間の熱気が少し落ち着いた頃にぼちぼち出掛けられるゆる〜い雰囲気はインドア派にも馴染みやすいようで、日が落ちるにつれ賑わいを見せていた。
道路両脇に並ぶのは、ホットドッグやシシカバブなどストリートフードの定番、ハーレム自慢の中南米系ソウルフード、アジアンテイストの変わり種デザートと、約80店の多種多様なフードベンダー。
大半は、黒人やヒスパニック系、女性、LGBTQ、移民などのいわばビジネス界のマイノリティーによる経営店なんだとか。
食に加えて、ナイトマーケットは地元カルチャーを肌で感じられるのも魅力の一つ。訪れていたのはほとんどが地元住民と見られる人たちで、ちょうど日本で言えば、近くの縁日にふらっと行ってみる、というような雰囲気があった。
会場にはジャズやヒップホップの特設ステージも。食のイベントといえども、やはりハーレムには音楽は欠かせない。
「アップタウン・ナイトマーケット」は午後10時まで開いている。カップルや友達、ご近所さん同士でナイトライフを満喫するも良し、今日のごはんはちょっと手抜きで…と家族で立ち寄るも良し。気張らない地元イベントとして、これからもハーレムで愛されていきそうだ。
「Uptown Night Market」
701 West 133rd Street (133rd st. & 12th Ave.)
毎月第2木曜 午後4時〜午後10時
(開催中〜10月まで)