医療現場の経験を活かして、電子カルテ導入業務へ挑戦。民間企業で働くことを選んだ理由とは
こんにちは!パシフィックメディカル、採用担当です。
パシフィックメディカルは、高知県宿毛(すくも)市に本社をおき、東京・大阪・福岡などにも拠点を構える企業で、2021年にメドレーのグループ会社となりました。主なプロダクトとして中小病院・有床診療所向けの電子カルテ「MALL」を開発・提供しており、20年以上にわたって、約200以上の医療機関にご利用いただいています。
さらに電子カルテに加えて、地域の病院、診療所、薬局、介護施設等の情報連携を可能とする「MINET(ミネット)」というシステムも開発しています。
今回は医療現場で働いていた経験を活かし、電子カルテ「MALL」をご契約いただいた病院への導入支援を担当するお2人に、パシフィックメディカルでの働き方や魅力についてインタビューをしました!
ー医療従事者としての経験がある2人が、民間企業へチャレンジされた経緯など、色々お伺いしていこうと思います。まず、電子カルテの導入支援とはどんなお仕事なのでしょうか?
佐藤:パシフィックメディカルの電子カルテ「MALL」を契約いただいた病院への導入支援業務を行っています。導入が決まってから約4ヶ月間で実際の稼働を開始させるお仕事です。
基本的には一つの病院の導入案件ごとにプロジェクトチームが組成されて、病院の関係者や外部システムのメーカー担当さんと打ち合わせを重ねていきます。チームの構成はプロジェクトマネージャー1名、メンバー3名というのが基本になっていて、毎回異なる人と連携することになるので、社内のいろいろな人と仕事をすることができます。
森泉:社外との関わりでいえば、病院関係者や他のパートナー企業などと折衝しながら、電子カルテ・ハードウェア・ネットワークの設定を進めていきます。社内で作業することが多いですが、操作指導や本稼働など大事なタイミングでは現地に出張することがあります。本稼働の立ち会いが問題なければ、一つの案件が完了するといった流れです。
ー様々な人と関わりながら導入を進めていくのですね。そんなお二人のこれまでの経歴についても教えてください。
佐藤:管理栄養士として病院に10年以上勤務していました。総合病院から腎臓・糖尿の専門病院、高齢者の方が入所される長期の療養病院など規模や種類は様々です。その後、栄養管理システムを病院に提供する企業に転職しています。営業に同行してデモをしたり、契約が決まったあとは導入がスムーズにできるようにサポートしていました。今の仕事に似ている部分がありますね。それからさらに転職して今に至ります。
森泉:前職では整形外科のクリニックで医療事務とクラークとして約3年ほど働いていました。40名くらいが働くクリニックで毎日200名以上の方が来るようなクリニックです。未経験で採用してもらったので、まずは医療事務として受付業務や患者さんの案内からはじまり、お会計や請求業務などに携わったのち、クラークになりました。患者さんと直接コミュニケーションが取れるので、クラークのほうが好きでしたね。そこからパシフィックメディカルに転職しています。
ー医療現場でのお仕事を離れて民間企業に転職するのは、多い事例ではありませんよね。どういうきっかけだったのでしょうか。
森泉:学生時代に作業療法士や理学療法士に興味があったので未経験ながらも医療現場に飛び込みました。医療事務として診療報酬の算定にも詳しくなりましたし、クラークのときは先輩が辞めてしまったときにマニュアル作成をしたり、シフト管理をしたりといろいろなことを経験させてもらいました。
ただ、このままずっと医療事務をやり続けるのかと考えたときに、民間企業での経験を積んだほうが、キャリアが開けるのではないかと考えたことがきっかけです。
佐藤:私は給食システムという部門の知見からさらに広げて全体を学んでいきたいと思ったのがきっかけです。栄養士として働いているときに電子カルテに触れる機会も多く、給食システムを新規導入する際は、マスタ整備や運用方法を検討したことがあったので、漠然と「システム」というものに興味があって前職に転職し、今に至ります。
ー民間企業で電子カルテの導入支援として働くことになって、戸惑いや苦労したことはありましたか
森泉:電子カルテで業務をしたことはあったので、そこまで大きな戸惑いはありませんでしたが、電子カルテの導入については実際の案件を経てだんだん慣れていきました。前職の医療事務での経験を通して基礎的な運用やシステムの知識は身につけていたので、まったく刃が立たないということはなく、むしろ民間企業出身の方より業務を吸収しやすい立場にあったと思います。
例えば透析の病院を担当したときは、医事課の方や先生とのコミュニケーションはこれまで経験があるので怖気づいたりすることはなく、積極的に関わっていくことができたと思います。仕事のルートや気になるだろうなというポイントがわかったり、レセプト業務で専門用語に対する基礎的な知識を身につけたからかもしれません。
佐藤:私も同じくです。紙カルテを使っている方は少し慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、毎日パソコンで仕事を進めていくので自然と身についていくものもあると思います。最初は「MALL」という電子カルテはどういう製品で、どういう仕組みで成り立っているのかを学んで、デモ機を実際に触って…といった具合です。
森泉さんの言う通り、医療現場の方とのコミュニケーションがその分スムーズに取れることはアドバンテージになると思います。自分も病院勤務の経験があって困りごとに共感できる部分が多いので、その分専門知識を活かして実際のカルテ運用に関する解決策を提案することができていると感じます。
ー具体的にはどんなことがありましたか
佐藤:例えば、これまで紙で帳票や書類を管理していた病院が電子カルテに移行しようとしたときの話です。
食事箋のレイアウトは病院によってまちまちで書き方も違うのですが、紙だと自由に書き込んだりすることができていたのをどう運用したらいいのか?という相談をもらいました。本当にやりたいことをヒアリングして、できること・できないことを整理して代替案を提案できました。管理栄養士として働いていた経験があるので、見にくい・使いにくいといった感覚的なことが理解できるからこそ、解決できたことだったと思います。
森泉:そういうコミュニケーションができることで、だんだんと距離が近くなって、より深い相談をしてもらえたりするようになりますよね。「元医療従事者」という肩書きで医療機関の方々が安心してくださる側面もあるかと思います。
ーこれまでの経験をもとに、カルテの導入担当としての専門知識を学んで、お客さまに還元していくことができているんですね。電子カルテの導入はどうやって学んでいくものなのでしょうか。
森泉:まず、マスタ整備→電子カルテの操作説明→具体的な運用の提案→仮稼働→調整→本稼働と実際の導入が進んでいきます。私が一番最初に初めて担当した実際の案件では、OJTしつつも、先輩が全てサポートしてくれて、マスタ整備のやり方から教えてもらいました。
佐藤:だいたい2〜3件の導入を経験することで、一連の流れを覚えていくことができます。そこからいろんな部門ごとの専門知識を深めていくイメージです。わたしは前職で基礎知識を身につけていた栄養部門と薬剤の部門から始めていきました。
やっていくうちに、機能や仕様についての理解も深まっていくので、操作説明もわかりやすくできるようになりますし、運用の提案もよりよいものにできていくのだと思います。
ーどういったところにやりがいを感じますか
森泉:色々経験していくなかで、社内の開発サイドから機能についての意見を求められたりするので、医療現場のDXだけではなく、プロダクトの成長にも貢献できているのではないかなと感じています。
佐藤:直接患者さんと触れ合うこと以外で、医療に貢献できていると実感できるのがやりがいに繋がっていますね。
ー導入支援のチームはどのような雰囲気でしょうか
佐藤:フラットな雰囲気だと感じています。プロジェクトチームも導入先の運用も毎回変わり、任される領域も増えていくので、その都度新しいことに挑戦させてもらっています。
森泉:入社してちょうど1年が経ちましたが、次は診療所への導入案件でプロジェクトマネージャーに着任することになりました。やりたいと申し出ればいつでも挑戦させてもらえる風通しの良い文化だと思います。
ーチームにはどんな方が多いのですか
佐藤:男女比はおよそ半々です。ライフステージに合わせて出張を減らすなどして、長く勤めている社員もいます。導入支援グループは女性のマネージャーが統括しています。困ったときにはSlackというチャットツールを使って相談したり、ときには病院に一緒に訪問してくださっています。
森泉:それと、メドレーにグループ化して以来、多くの元医療従事者の方が入社しており、2021年以降に入社した13名のうち8名が元医療従事者です。残りの5名は民間企業の営業や学校の先生など様々な業界/職種から入社していて、皆さん活躍しています。
佐藤:組織内には4名チームリーダーがいて、うち1名は医療事務経験者ですし、チーム外だと事業戦略室室長も医療事務の経験があります。
ー最後に、パシフィックメディカルに興味を持ってくれた、医療従事者の方にメッセージをお願いします!
佐藤:医療現場で今までやっていたこととは違った目標や達成感を得られる環境で、常に自分を磨いて学んでいくことができます。今までの経験を活かして、医療を支えていくお仕事を一緒にやってみませんか?チャレンジできることがたくさんあります!
森泉:キャリアに少しでも迷うことがあれば、民間企業で働くことで知識も選択肢も増えるはずです。ぜひ一緒に協力していきたいです!
ーありがとうございました!