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ホラー夢記録


強烈な夢を見たので残します。
※怖いので苦手な方は見ないでください。

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ある住宅街の路地裏に、不気味で小さな展示場があった。そこは薄暗い和室と長い廊下が続く場所だった。床は歩くたびに軋んでいた。

友人と入ると、喪服の支配人(初老の男性)が案内してくれた。まず大仏や墓が並ぶ和室に通された。不気味なオブジェが乱立していた。

その先にある長い廊下の展示は、「私」だった。夢の中では、私は幼い頃この場所に通い詰めてたくさんの作品を残していた。支配人は私の作品を気に入っていた。ポストカード、水彩画、文房具、あらゆる私にまつわるものが展示されていた。それら全てが10年以上前のものだった。私の小説がもとになった漫画も置かれており、タイトルは思い出せないが漢字四文字だった。開いて読んでみたが、難解な日本語で書かれており、理解はできなかった。

展示物は全て買うことができた。レジがあり、支配人のほかに2人の喪服の男性が働いていた。1人は黒電話をデスクに置き、延々と電話対応をしていた。もう1人はお会計担当。2人に表情はなく、淡々と仕事をこなしていた。

私はこの展示場で在廊を頼まれた。
何人かの友人が来た後、一般の人が来た。幼い子を連れた家族は私の古い文房具を買いたいと言っていたが、あまりの古さと実用性の無さを見て、結局買わなかった。

最後に両親が来た。両親は駐車場に車を停めて、展示を見てくれた。そして私と3人で車に乗り込み帰ろうとしたところ、車がえぐれて半分になっていた。縦に半分。
精算機を押すと、駐車代を半額しか払っていないのが原因だった。

仕方なく3人で歩いて帰路についた。展示場を出ると、そこにはないはずの駅があり、気づけば電車に乗り込んでいた。他にも大勢の乗客がいた。みな展示場に来た人だった。終点までは3駅で、全て知らない地名だった。

電車は異常なほど猛スピードで運行した。支配人も乗っており、一駅ごとに乗客全員にペーパーテストを課した。正解すると降りることができた。しかし降りられる時間も短く、正解した私は謎の妖精に引っ張られて転がり落ちるように降りた。他にも数名が降りていた。支配人は一人ひとりの回答用紙を覗き込み、笑ったり叱ったりしていた。

最後の駅まで残っていた者は、降りることができずに電車の中で殺された。私の両親も、大勢の一般客も。乗客にはそれぞれの罪状があり、その重さによって1人ずつ支配人に殺されていった。その様子を生存者は見ることしかできなかった。

生き残った私と数名の乗客は、急に山奥に投げ出された。呆然とする者、泣き出す者、叫ぶ者など様々だった。私はショックを抱えつつも、家に帰ることに決めた。

山を降り、帰路に着こうとすると、そこにはまたあの展示場があった。私は吸い寄せられるように入ったが、途中で正気を取り戻し、案内される前に出ていった。

展示場を見てはいけない。生き残った乗客にそう言われ、展示場に背を向けながら進んだ。
歩いている最中に、これは夢だと気づいた。どうにかして目覚めなければと思った。

「目を開けろ!」と念じると、現実の私の目が開き、そこは温かい布団の上だった。時刻は朝6時。両親は生きている。部屋のテーブルの上には、昨晩届いたドライフラワーが置かれていた。

そしてこの夢をnoteに書くことに決めた。

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