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マスクの話

こどもに、
「どんな時にマスクするの?」

と尋ねたことがありました。

最初に出てきた言葉は

「お外にお出かけするとき」


「コロナウイルスにかからないようにするため」

「あとは、咳して人にガゼをうつさないため」

と迷わずに答えていました。

今までの生活の中で、子供がマスクをつけてきたのは、風邪をひいて病院に行く時と、給食当番の時だけでした。


しかし、今では「外に出るため・予防のため」にマスクをするということが最初に出てくる答えに変化してしまいました。

では、みなさんはなぜ今、マスクを着けて外出しているのでしょうか?


「感染予防のため」

と多くの人が答えるのではないでしょうか。

でも、何故マスクをしていると「感染の予防」になるのでしょうか。

みなさんは、多くの対策や注意点などの情報を得て、実践されていることだと思います。

でも、なぜ外出時のマスク装着が必要なのかを考えて行動できていますか?

マスクの目的や使用方法、ウイルスという敵の性質などを知ることで、

「正しく恐れる」行動ができるのではないかと思っています。

「何故ここまでしないといけないのか?」

「周りに感染者がいないから自分には関係ない」

要請されたから従うのではなく、何故そのような要請がなされているのかを考えてみると、自分たちの行動を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

マスクには、用途に合わせいくつか種類があるのを知っていますか?

全国マスク工業会によると

マスクの歴史はまだ浅く、

ガーゼが家庭用マスクとして使用され、
現在の平型マスク(布マスク)が誕生したのは、

昭和23年。

現在多く使われている不織布のマスクが家庭用として使用されたのは、2003年、平成15年ごろ

と書かれていました。

サーズの流行が2002年11月と報告されています。

なので、家庭用不織布マスクが使われ始めたのはその翌年頃ということでしょうか。

マスクの分類と種類には、

・防塵規格マスク(呼吸保護具)
   N95マスク
   DS1.DS2規格マスク

・家庭用マスク
   花粉対策
   ウイルス対策、風邪対策、PM2.5対策

・医療用マスク
   サージカルマスク(手術用)
   N95マスクなど

と書かれていました。

振り返ってみると私が看護師になった頃は、
今ではスタンダードになっている医療従事者のマスク装着が、スタンダードではありませんでした。

マスクをしていると、患者さんに
「顔が見えない」
「表情が見えない」
「風邪ひいてるの」

とマスクをしていることを嫌がられることも多くありました。

最初の頃はマスクに慣れていないため、息苦しく感じマスクから鼻を出していたり、あごまでマスクを下げて歩いていたり、外したマスクを再利用するために肘にはめていたりと、感染を予防する方法としては適切でない使い方をしていた医療従事者は、たくさんいました。

SARS流行の後から問診表には、海外の渡航歴を確認する項目が追加されたりしたような記憶が・・・

SARSや新型インフルエンザの流行などにより、病院でのマスク装着はスタンダードなものとなりました。

一般家庭でもサージカルマスクが使われるようになったりもしました。

安価で手に入るものであり、

一度外したら廃棄、
汚染した可能性があれば廃棄、

これにより、医療従事者は、感染のリスクを下げていたのですが・・・

目的や用途に合ったマスクを選ばなければ、
(今は選ぶことさえできず、簡単に手に入れられない状況ですが)
せっかくマスクをしていても意味がなくなってしまうこともあります。

そもそも、マスクは感染予防の

《最強の武器》

ではありませんよね。

感染経路の一つである

「飛沫感染」を防ぐ
(リスクを低く抑える)ための手段の一つです。

マスクの広告・表示自主基準によると、

・家庭用マスクは、外からの微粒子の侵入を完全に防止することには限界があることから、
「マスクは感染〈侵入〉を完全に防ぐものではありません」を8ポイント以上の文字で表記

と記されていました。

家庭用マスクの定義は、

天然繊維、化学繊維、
織編物または不織布等を主な本体材料として、

口と鼻を覆う形状で、
花粉、ホコリなどの粒子が
体内に侵入するのを抑制、
またかぜなどの咳やクシャミの飛沫が
体内外に侵入、飛散するのを抑制することを目的に使用される。

とあります。

他にも、基本的機能として、

・保湿・保温機能
(気管・気管支の乾燥を防ぎ、絨毛運動が活発化、
異物を排出するの機能が高まる)

・防寒機能

とも記されています。

サージカルマスクの穴の大きさは約5μm
ウイルスの大きさはは約0.1μm

大きさに50倍もの違いがあります。

しかし、新型コロナウイルスは飛沫に多く含まれて、排出されると言われています。


飛沫の大きさは5μmと言われているので

マスクの穴と同じ大きさ。なので、
ウイルスを多く含んだ飛沫は、マスクで防ぐこと(感染している人は外にウイルスを飛ばさない・感染していない人は体内に直接ウイルスを侵入させない)ができると考えられています。

参考までに 

人の髪の毛は60〜80μm

すぎ花粉は30μm

細菌は1〜2μm


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マスクの目的と、機能を知ってもらえましたか?

そもそも、

・感染症って何?
  (予防のポイントは3つあります)

・感染経路って何?
  (いろいろあります)

・飛沫感染って何?

このことがわかれば、

「マスクは感染〈侵入〉を完全に防ぐものではありません」

の意味が、わかるようになるかもしれません。

今後も、何?に答えていけたら、と思います。

書籍や、SNSから学んだ情報をまとめたものです。

情報の一つとして参考にしてみてください。



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