女性診療放射線技師 の リアルライフ “女性”という枠にとらわれずに“診療放射線技師”として
仕事編
Q.診療放射線技師を目指したきっかけ
A.私が診療放射線技師という職業を知ったのは、中学生の時図書室で偶然手にとった本に紹介されていたのがきっかけでした。その後高校生になり進路選択の際に診療放射線技師養成学校の受験科目に好きな科目が多かったのも目指した一因です。更に、放射線という目に見えないものを医療に活かし誰かの役に立てる職業に魅力を感じ、進路を決めました。
いざ大学受験の前には、母親は「女性が診療放射線技師にならなくても…」と被ばくを心配していた時期もありましたが、話し合いを重ね受験を応援してもらいました。
Q.やりがいを感じるとき
A.私がやりがいを感じられる時は、臨床で説得力のある画像を出せた時でしょうか。私は特に救急撮影が好きなのですが、時間的に限られた状況で自分が出した画像によってドクターが迷うことなく診断でき、患者さんの迅速な治療につながっていくのを実感できると嬉しく感じます。
Q.資格について
A.現在取得している認定はマンモ、CT、救急撮影、Aiなど。当院の診療放射線技師では多めかもしれませんが、決して認定や資格の数をステータスにしている人種ではないです。就職したばかりの頃に臨床の知識不足を痛感し悔しい思いをしたことがあり、色々勉強した時期がありました。勉強したならせっかくなので…と認定試験を受けたという感じです。
今ではこれらの認定を通じて全国の診療放射線技師と知り合い、世界を広げることができたので、本当に良かったと思っています。
Q.勉強について
A.撮影技術は先輩の技術を盗むこと!若手が習っている横でこっそり盗み聞きすること!が勉強になると思います。しかし放射線医療は日々技術進歩が目覚ましいので、興味のある分野については積極的に書籍を取り寄せて勉強するようにしています。また、地域で行われている研究会に参加することで旬のワードが手に入り勉強のきっかけになり、各分野のエキスパート技師さんと情報交換することが何より良い勉強になります。
Q.放射線部、放射線技術科内の働き方改革について
A.当院は1,000床未満規模の大学病院で、診療放射線技師数は約50名(うち女性は10名弱)、勤務は2交代制です。一昨年から夜勤が2名体制になったことにより、(担当部署にも依りますが)残業も深夜の呼び出しも減ったように感じています。当院の放射線部門は働き方改革前から上司や同僚が協力的なので、家庭を持つ女性技師を見ていても働きやすい環境だと思います。大学病院の特性上、研究発表の機会も多めですが、発表と家庭を両立しているママさん技師もいて本当に尊敬しています。
プライベート編
Q.美容事情
A.病院は乾燥していたり夜勤もあったりするので美容には気を使うべきなのでしょうが、私は意識高い系ではないので美容情報には疎いです。しかし30代半ばを迎えてエイジングケアという言葉を意識し始めた今日この頃です。
また、コロナウイルスの影響で現在は行けませんが、週1程度スポーツジムにも通っていました。効果はあるのかないのか今の所不明ですが、気になってきたお腹周りと今後とも戦って行きたいと思います。
Q.仕事との両立について
A.これまでを振り返ると仕事の割合が多かったと感じます。実験・発表があるとそれだけで手一杯になってしまい、プライベートな予定を考えられなくなるので、両立はできていませんでした。仕事がある時期には仕事だけ!
それが終わると遊ぶ!と極端に過ごしていました。歳を重ねて仕事に手を抜けるようになったので(良い意味で)、仕事にもプライベートにもバランスをとって向き合えるようになった気がします。
Q.婚活について
A. 「ま、そのうち良い出会いがあるでしょ」と楽観的に過ごしていたら、あっという間に周りの同級生が結婚・出産でなかなか遊んでくれなくなり、加えて親からのプレッシャーもあり、友人と婚活パーティーに行ってみた
時期もありました。しかし、人見知りの私には無理して出会いを作る婚活は合わなかったようで、結局その後、同じ職場の方と自然とお付き合いすることになりました。同じ医療職は仕事への理解もあるので楽に過ごせますね。
Q.趣味について
A.趣味は旅行とゴルフです。夏休みは毎年まとまった休みをいただけるので、日頃のご褒美として海のきれいな南国に行くことにしています。飛行機に乗っている時のワクワク感、透明な海、現地のお酒と食事を満喫すると、あーまた1年このご褒美のために仕事をがんばろう! と思えます。
ゴルフは職場の上司に誘われて10年以上前に始めました。スコアはなかなか縮まりませんが、止まっているボールと向き合う時間は真剣になれてとても楽しいです。
Q.全国の女性診療放射線技師さんへ
A.マンモグラフィーの分野では女性技師の需要は高いですが、他の分野でも活躍する格好いい女性技師さんを見習って、私は“女性”という枠にとらわれずに“診療放射線技師”として認められるよう頑張っていきたいと思っています。私自身が男らしい性格なので、この特集に合った内容ではなかったかもしれませんが、全国には似たような女性技師がいるかもしれないので共感してもらえれば幸いです。
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