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[Vol.1] 最前線で活動する前田弘トレーナー(SOCCER MEDICAL CAMPメイン講師)のインタビュー

2019年よりスタートした、「SOCCER MEDICAL CAMP」は、ニチバン株式会社が、JFA Youth & Development Programme(JYD)のオフィシャルパートナーとして、公益財団法人日本サッカー協会とともに取り組む、次世代のアスレティックトレーナー育成プロジェクトです。

本プロジェクトでは、日本サッカー界のメディカル領域で活躍するスタッフが、サッカーの現場で求められる知識、経験、考え方などを伝えるセミナーを実施し、サッカー界を支える次世代のアスレティックトレーナーの育成を目指します。そして、サッカーを安心・安全にプレーできる環境づくりを日本全国に定着させ、メディカル領域からサッカー界の発展をサポートし、将来的な日本サッカー全体の強化にも繋げていきます。

今回、SOCCER MEDICAL CAMPのメイン講師である前田弘トレーナーにお話を伺いました。

・SOCCER MEDICAL CAMPの取り組みについて、どのように思われていますか?
SOCCER MEDICAL CAMPは、ニチバン株式会社のご協力のもと開催することができ、我々トレーナー陣も非常に喜んでおります。
本来、我々トレーナー陣が、このような取り組みを行っていくべきところ、ニチバン様からもご提案いただき実現することができました。
若い方々は今、トレーナーとしての夢や希望を持ってこの世界に入って来られますが、我々も若いトレーナーや学生、トレーナーを志す方々に対して少しでも助けができたらと思っています。また、我々としても今一度トレーナーの質を向上させていく機会となり、本当に良いプロジェクトだと思っています。

・受講生に対して感じたことはありますでしょうか?
全国各地から参加している姿(2021年はオンライン開催が主だったが、19年は毎回各地から講義のために上京)を見て、非常にやる気を感じました。
最初は緊張している様子も見られましたが、毎回講義の後には手を挙げて質問する受講生も多く、積極的に取り組んでいる姿勢が見受けられました。
将来この受講生メンバーと一緒に仕事ができる日を楽しみにしております。

・本プロジェクトで受講生にはどのように学んで欲しいですか?
我々は知識も技術もあるのが当たり前ですが、現場に立った時に選手たちから「信頼」や「信用」を得ることが非常に重要だと思っています。講師の先生方から、色々な難しいことも学んでいますが、我々の中では知っていて当然のことだと思っています。受講生には先生方の姿勢や伝わってくるもの(それは知識とかではなく)を感じて欲しいと思います。今回のプロジェクトの講師は一流の先生方ばかりなので、その言葉一つ一つに対して重みがあると思いますし、それらは経験からなるものだと思いますので、人としての成長などを感じ学んでいただきながら、自分のスキルをあげて欲しいなと思います。

・次世代のアスレティックトレーナーに求めるものは何でしょうか?
一番難しいですね。
とにかく諦めずに自分がやりたいことを行って欲しいです。勿論このキャンプに参加している人は、トレーナーという道を選んで来られてますが、簡単な世界ではないので、その思いを強く持ち続けた人が、いつかこういう現場に立って仕事ができるんじゃないかなと思っています。ですから、諦めずにしっかりと勉強をしてチャンスを伺いながら、タイミングが合えば必ずその波に乗る。そういうやる気のある人、志の強い人が自分の中では非常に求めているものです。若い方には求めるものが強いですが、まずは志強く、根性があり、何クソの気持ちがないとこの世界ではやっていけないのかなと思います。それくらい厳しい世界でもありますし、やる気があればその先には素晴らしい世界が待っていると思います。

・最後に受講生に伝えていきたいことを教えてください。
技術・知識だけではなく、色々な意味で人として成長していって欲しいと思います。どの世界でも技術・知識はあって当たり前で、最後に残れるのは、人間性や人としての経験だと思いますので、これからは色々なことを学んで成長して欲しいと思います。

※本内容は、2021年度に実施したインタビューとなります。

- 前田弘(まえだ ひろし) -

<経歴>
ガンバ大阪・ジェフユナイテッド市原・千葉を経て、
2007年から日本代表チームアスレティックトレーナーとして、FIFAワールドカップに3回帯同。
現在も日本代表チームのアスレティックトレーナーとして活動中。