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6月26日(水)メディア日記

 沖縄の米兵が16歳の少女を性的暴行したとして3月に起訴されたが、昨日25日、この事件を沖縄の民放ニュースがようやく明らかにした。沖縄の琉球新報と沖縄タイムスは26日朝刊で、「外務省は3月27日に外務省の岡野事務次官がエマニュエル駐日大使に遺憾の意を申し入れていたのに、外務省は沖縄県側に伝えてこなかった」と報じた。なぜ3カ月も事件は放置されていたのか。遅れた事件の背景をめぐってさまざまな憶測が飛んでいる。この間に政府は、辺野古新基地建設への代執行を強行し、6月16日には「沖縄県議選」があった。結果は米軍基地反対を掲げる与党が大敗したが、もし、事件が表面化していた場合、県議選の行方は大きく違ったことだろう。県議選が終わって、政府はようやく起訴事実を沖縄県に知らせたが、この遅れは極めて政治的判断があったということだ。

 森友学園の公文書改ざん事件で、財務省の 佐川局長を二度にわたって不起訴にした大阪地検元検事正の北川健太郎が在任中に部下に対する性的暴行の疑いで逮捕したと大阪高検が25日、発表した。大阪高検は記者会見をせず、しかも北川容疑者が具体的にいつ、どこで行為に及んだのかなど容疑の内容を明らかにせず、認否についても言明しなかった。朝日新聞は26日朝刊1面左と2社面に詳細に報じたが、これによると、北川健太郎は2018年2月に大阪地検トップの検事正に就任、2019年11月に退官したとあるが、この間に森友学園の財務省公文書は改ざんされ、赤木俊夫が自殺している。また、北川は公文書改ざんで厳しい追及を受けた財務省の佐川宣寿理財局長ら幹部が二度にわたって不起訴になっている。同紙は、大阪では北川が退官したときは早すぎる」という声もあったという。部下に対する性的暴行が北川健太郎の在任中であれば事件を握りつぶしたという疑念が生まれる。事件がいつ起きたかは極めて重要な事実になってきた。

 法政大学前総長の田中優子、ニュースサイト「Arc Times」編集長の尾形聡彦、同サイトのキャスター望月衣塑子らが幻冬舎および同社の見城徹社長から名誉棄損の訴訟を起こされていたことがわかった。くわしい訴状はまだ明らかにされていないが、幻冬舎の見城徹社長は、「Arc Times」が3月1日放送のテレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」で約40分にわたって幻冬舎出版の「無敵の100歳」を大宣伝したことを批判したことを問題視しているとみられる。見城徹4年後は幻冬舎の代表であるだけでなく、テレビ朝日の放送番組審議会委員長の職責にもある人物。メディア企業が、自分たちに向けられた批判言論に対して訴訟で対抗するケースは見当違いもはなはだしい。「言論は言論で」が大原則じゃないか。こんな訴訟を起こすことは、見城徹自身もさらにテレビ朝日自身も信用に傷つくことは間違いない。

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