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10人インタビュー企画③東京で働く秋田の人々~派遣先での経験をにかほに還元する方法を模索する2人~

〇国土交通省水管理・国土保全局 水資源部 水資源政策課 研究員
冨樫将紀(とがしまさき)さん
〇地域活性化センター 地域創生・情報広報グループ副参事
横山泰成(よこやまたいせい)さん

秋田県にかほ市の職員として東京で働くこととなった冨樫さんと横山さん。冨樫さんは国土交通省、横山さんは地域活性化センターで働かれています。にかほ市で働いていたお2人が派遣先の東京で何を想い、どのように考えて働かれているのか気になったため、インタビューをさせていただきました。

メディアラボによる「10人インタビュー企画」
〜地方で働く・活動する人々の想いや理由を探る〜
都心では、地方で働くことの良さを知る機会が少ない。でも、「かっこいい」「おもしろい」取り組みは、場所を問わず人を巻き込める魅力がある。
商業施設の少なさや交通の便が悪いことなどを上回る、地方ならではの魅力とは一体何なのか?メディアラボメンバーが、にかほ市で活躍する10人のインタビューを通して探り、深堀り、記事で伝えるインタビュー企画です。

Q: にかほで働くことに決めた理由は?

生まれ育った地域のために働きたいという想い(横山)

(冨樫)高校物理の教員を目指して大学へ進学しましたが、高校物理の教員採用はなかなか難しく(年に1人しか受からない)、大学4年生の時に私立高校の常勤講師か、塾の正社員か、もしくは教育系の大学院に進学かで悩みました。しかし、昔から教員を目指していたこともあり、私立高校の常勤講師を選択しました。私立高校で3年勤務したのち、「キャリアを積み重ねていく仕事に就きたい、就くなら早めが良い!」と感じ、教員採用試験と市役所の採用試験の2つを受け、市役所の採用が決まりました。ずっと住んできた地元で地域のために働きたいという意思があったことと、自分の原点である「フェライト子ども科学館」で働きたいという希望があったため、にかほ市の試験を受けました。

(横山)地元の高校の野球部に所属していたのですが、そのとき地域の方からたくさん応援やサポートしていただいた恩があったので、卒業したら生まれ育った地域のために働きたい、還元したいと思い、にかほ市役所で働く選択しました。

フェライト子ども科学館とは?
「ふしぎだな??」と思う好奇心が科学への第一歩!
フェライト子ども科学館は見て、触れて、楽しんで、きみの中の
「科学する心」を発見する場所です。

出典:フェライト子ども科学館ホームページより

Q: お仕事の具体的内容、やりがい・苦労は?

結果が数値として表れたときにやりがいを感じる(冨樫)

(冨樫)水循環の普及啓発等の仕事をしています。専門知識などは全くないため、勉強の毎日でとても大変ですが、普及啓発方法については、特に専門知識は必要ないので、どのような PR をしていくか考えることは楽しいです。PRしたあとに認知度が上がった結果が数値で分かったときにはとてもやりがいを感じます。

(横山)全国各地の自治体と協定を結んで地域で頑張っている人を支援したり、地域の職員研修の場を設けたりするなどのフォーラムやイベントを企画しています。全国の市町村や県庁職員が集まって意見交換をして学び合うこともします。このように、地域で頑張っている人や分野の最先端の人に出会え、多くの情報を得ることができることがモチベーションに繋がっています。しかし、これらをどうにかほ市に還元するかは悩みどころですでね。

Q: にかほ市の魅力は?

市外の人を巻き込もうとする姿勢(冨樫・横山)

(冨樫)やっぱり山と海に囲まれた自然に恵まれた土地が魅力だと思います。また、ただ単に自然豊かな田舎で終わらず、地域の人が住みやすい、また市外の人を巻き込もうとする取組を常に検討し実施している部分は強みだと思います。

(横山)にかほ市を離れてみて、改めて水の循環もある、きれいなところに住んでいたとのだと感じます。食べ物もおいしいし、人も素敵です。新しいことにチャレンジさせてもらえる環境にあることも魅力であると同時に誇らしく思います。

Q: 読者へのメッセージ

(冨樫・横山)山形と秋田の日本海側には、目的がなくドライブをしていても楽しめるところが沢山あります。東京で生活をし始めて感じたのが、にかほ市は心のゆとりを感じられ、どこか他の場所とは違い、時間の流れがゆっくり感じられるということです。そんな素敵なにかほ市に一度、旅行の計画を立てずに、ふらっと立ち寄ってみてほしいです。そして魅力を直接感じてみてください!

(写真 中央左:横山さん 中央右:冨樫さん)

インタビューをしてみた感想

東京で学んだこと、積んだ経験をどうにかほ市へ持ち帰って、どう還元するかを考えているお二人の姿勢に刺激を受けました。一見、にかほ市とはかけ離れているような活動でも見方や発想を変えれば参考にできることが無数にあることを学びました。会話の中でもにかほへの愛が伝わってきたので、今後お二人がにかほに戻られてからのご活躍が楽しみです!

メディアラボインターン 日本大学 3年 石田耕司


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