カラー戦略マガジン 021号「旗色を見る ~母音が『あ』の威力!~」
本日のお題
こちらのことわざの意味は・・・
だそうです。
ここでいう「旗」とは、応援する時に使うような旗ではなく、戦国時代の合戦の際に、入り乱れて戦う武士たちが、背中に挿していた旗やのぼりのことを言うようです。
「旗色」の「色」も、赤や青のような色のことではなく、敵に倒されて旗の数が減っているとか、旗が激しく揺れているとか、旗が攻める方向に動いているとか、旗の「情勢」のことを言ったみたいです。
「旗」を見れば、自分の軍がどういう状況か分かるところから、現代の「成り行きをうかがう」という意味に繋がったのでしょうね。
本日はこちらのことわざから、「大勢の前で話す緊張の場面で、相手を一瞬で自分の世界に引き込む方法」をお伝えします!
本日の内容を画像でダイジェスト
アウェイな空気を一瞬で優勢に変える
私は企業研修の講師もしておりますが、コロナの影響(と私の力不足もあります)で、対面型の研修のお仕事は激減しました(2022年6月現在)
でも、対面型の研修講師のお仕事で培ってきたことの中に、皆様のビジネスシーンでもお役に立ちそうなことがありますので、昔を懐かしむことはあまり好きではありませんが(笑)対面型の企業研修に伺った時のお話から、させていただきます。
企業研修に伺って、壇上に立つと、色々なことが一瞬で分かります。
例えば、部署を横断しての研修の時は、研修を取り仕切る部署と、その他の部署の力関係が一目瞭然です(笑)
例を挙げると、研修を取り仕切る部署が総務部で、その他の部署の方々が「総務に呼ばれたから、なんだかよく分からないけど来てやった」「研修?今さらなんだよ。めんどくせっ」みたいな空気を醸し出しているのは、一瞬で分かります(笑)
そういう空気を醸し出していらっしゃるのは、営業や開発など、会社の売上を担っている部署の方々が多いように感じます。
そしてそういう方々は、研修会場の隅っこで、脚を広げたり、組んだりして座っていらっしゃいます。
この「隅っこに座る」のがポイントです!
その理由は、後でお話ししますね!
話を戻しますと、「研修なんて面倒くせっ」と思うのは、ごもっともだと思いますし、私も会社員の時はそうでしたので、全く腹が立ちません。
また、その方々のことを嫌だとも、研修の邪魔だとも思いません。
ただ、「研修なんて面倒くせっ」という態度には、「ょおーし、いい度胸だ」とは思います(笑)
そしてそういう方々を見ると、私の中で「カーン!」と戦いのゴングが鳴り響き(笑)「全員を引き込む研修をするぞ!!」と覚悟が決まります。
研修に興味が無い、むしろ面倒くさいと思っている方々にも、研修に夢中になってもらう方法はただ1つ。
空気を変えること
です。
壇上に立って研修会場を見回し、旗色を見たところ、「旗色が悪い」と感じた。
アウェイ感モリモリ、てんこ盛り。
でも「空気を変えること」ができれば、一瞬で優勢に変わります!
その具体的な方法は、次のセクションにて!
最初の一文字目が肝心!
その具体的な方法とは、
第一声の最初の一文字目の声が「良い声」である
ということです。
第一声の中の最初の言葉、最初の言葉の中でも最初の一文字目、この一文字目がものすごーーーーーく重要なのです!
この一文字目が「大きく、張っている声」、つまり「良い声である」ということが、本当に、ほんとうに、ホ・ン・ト・ウに、大切なのです!!
この一文字目が良い声で出れば、「研修なんてめんどくせーな」「早く自分の仕事に戻りたい」と思っている方々に奇襲攻撃をかけて、煙に巻くことができます!(笑)
つまり、「研修なんてめんどくせーな」「(私のことを)誰だよ」という態度で、ドカッと椅子に座り脚を組んでいる方々をビックリさせ、相手がオロオロしている間に、こちらの世界に一瞬で引き込んでしまうことができるのです!(笑)
私の研修は、「風呂敷作戦」という作戦の上に成り立っているのですが(ネーミング、ダサいですか?(笑))、第一声の最初の一文字目こそが、風呂敷作戦の要なのです!
具体的には、
最初の一文字で「世界を変える」つもりで喋り出す
これに尽きます!
研修を取り仕切る部署の方や、役員の方のご挨拶が終わり、「それでは目黒先生、宜しくお願いします」と言われてから喋り出すのが一般的なのですが、私はそこで、「えへっ!(愛想笑い)ただいまご紹介に与りました目黒潤と申します」なんて、ぜぇっっったいに、言いません。
「それでは目黒先生、宜しくお願いします」と言われたら、間髪入れずに(←ここ重要)
カラーコミュニケーターの目黒潤と申します!
と言います。
この最初の一文字目の「カ」が「大きく、張っている声」ということが、ものすごーーーーーく大事なのです。
研修を取り仕切る部署の方や、役員の方のご挨拶は、大体がもの静かで、穏やかな声色です。
そして会場にいる全員が、私語をやめてこちらに注目しているので、会場は静かです。
その静寂を「カ」の一文字で破るかの如く、
カラーコミュニケーターの目黒潤と申します!
と一発ぶちかまします(笑)
「はじめまして」とか「こんにちは」という挨拶は後でで良いのです。
「企業研修」という非日常的なシーンですし、「空気を変えて、全員を私の世界に引き込む」ことが急務だからです。
そしてそれこそが、研修の成果を最大にすることだと信じています!
ちなみに、研修を取り仕切る部署の方や、役員の方のご挨拶の後に「間髪入れずに喋り出す」理由は2つありまして、1つ目は、一瞬でも要らない間が空くと、空気がたるむということです。
2つ目は、研修を取り仕切る部署の方や、役員の方のもの静かで穏やかな声と、私の大きくて張った「カ」の声の対比が、間髪入れない方が際立つということです。
研修の演出です!(笑)
自分なりの第一声を考えてみよう!
では具体的に、最初の一文字目を良い声で出すには、どうしたら良いのでしょう。
本日の記事では、本当に核心に触れることをお伝えしますが(毎回、本気で書いていますが)、
最初の一文字目は母音が「あ」になる言葉で発声する
これを意識すれば、最初の一文字目は、とても良い声が出ます!
これで最初の一文字目は、めぐろ 様のものですね(笑)
私の場合は、
カラーコミュニケーターの目黒潤と申します!
という風に、「カ」を最初の一文字目に持って来ています。
理由は「カ」の母音は「あ」だからです。
母音が「あ」の文字を一文字目にすると良い声が出る理由は、これは私独自の解釈ですが、「あ」が母音だと、どうしても息を吐くことになります。
息を吐くと必然的に息を吸うことになるので、「カ(母音は「あ」)」と発音した瞬間に、大量の空気を吸うことになります。
「息を吐いて→吸う」が瞬時に行われます。
空気がたくさん入ってくるので気持ちが落ち着き、おへその下に力が入るので、その後の言葉も力強く、スラスラ出て来ると推察しています。
普通に深呼吸をするよりも、断然、効果があります。
なので私は、「カラーコミュニケーターの...」と名乗るのは最初の一発目だけですが、研修中の、区切り区切りでは「はい!」を多用します。
「はい!では次のページにいきましょう!」というような使い方です。
「はい!」の最初の一文字目の「は」も、母音が「あ」なので、「はい!」と言うと同時にたくさんの空気が肺に流れ込み、その後の呼吸や喋りが格段に楽になります。
「大勢の前で喋る」という緊張する場面では、呼吸は非常に大事です。
これは、対面だけでなく、オンラインでも使えるテクニックです。
画面いっぱいにズラッとギャラリーが映っていて、今から自分が発言しないといけない、注目を浴びる、という場面でもやり方は同じです。
大勢の前で喋らないといけない時、緊張する時は、是非、最初の一文字目の母音を「あ」にする、ということにこだわってみてください。
私の場合は、「カラーコミュニケーターの...」と「はい!」の2パターンを使っていますが、母音が「あ」で、大勢の前で喋る場面でふさわしい言葉と言えば、
はじめまして!
はーい、みなさん、こんにちはー!
まいど!(笑)
かわいいね~!(笑)
などなど、結構あります。
是非、ご自分の使いやすい第一声を探していただけたらと思います!
私はこの方法で実際にお仕事をして、もう何年も経っていますので、もはや達人の域に達していまして(笑)私が「カラーコミュニケーターの...」と話し出すと、驚いてビクっ!となる方や、「ビックリした~...」と小声で漏らす方もいらっしゃいます(笑)
それくらい「カ」の一文字で会場の静寂を破り、参加者の方々を驚かせると、「空気は変わり」全員を一瞬でこちらの世界に引き込むことができるのです!
そしてダサいネーミングの「風呂敷作戦」のことですが、最初の一文字目でノックアウトパンチをしたら、壇上から下りて、「研修なんてめんどくせっ」という態度を出していた方のところまで、ズンズン歩いて行きます。
そして、いきなり話しかけます。
私の場合はクイズを出したりしますが、つまりは、隅っこの席に座って、「研修なんて関係無い」という他人事な態度で、温度が低くなっている方々を、力づくで研修の中心に持って来るということです。
そうすると、研修なんて他人事だった方々も、力ずくで研修の中心に入れられて自分事にならざるを得ないですから、全員が主役のような雰囲気になります。
そして、会場が一体感で包まれます。
風呂敷で物を包む時って、端っこを持って来て結びますよね。
私の気持ちとしてはそのような気持ちなので、ダサいネーミングですが「風呂敷作戦」と名付け、研修を行っています。
こちらもオンラインで使えるテクニックです!
相手のところまで歩いて行くのは対面でしかできないことですが、「いきなり話しかける」のは、オンラインでもできますよね。
参加者は「誰が指名されるか分からない」「いきなり話しかけられるかもしれない」と、他人事に構えてはいられなくなりますので、全員が能動的で情熱的な、オンラインタイムになりますよ!
私は「色」の専門家なのに、今回は「声」のお話になりましたが(笑)「色」のお仕事をしていたからこそ、培うことができたテクニックを、こうしてお伝えすることで、皆様の「選ばれ力アップ」に活かしていただけたら、とても、とても、嬉しいです!!
本日のカラー戦略的結論
最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
色彩設計師® 目黒潤
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