見出し画像

台風と工務店

台風7号が接近中ですね。
ちょうどお盆休み中に上陸しそうな気配なので、落ち着いて休んでいられそうにありません。

工務店をしていると、いつも台風が発生する度に、「こちらに来ませんように。」と祈る気持ちで台風情報をチェックするのは工務店あるあるではないでしょうか。

台風が近づいてくると、工事中の現場では外部足場の倒壊や仮設トイレの転倒、資材の飛散といった事故がないように、各現場の担当者は事前の対応に忙しくなります。
台風が通過すると、今度は建物の被害にあった方から電話が入るので、その対応でまた忙しくなります。

私が経験した中で、地元関市で今までで一番ひどい被害のあった台風は5年前、2018年の台風第21号でした。
25年ぶりに「非常に強い」勢力で日本に上陸し、近畿地方を中心に甚大な被害を出した台風なので記憶にある方も多いと思います。

普通の台風で直撃コースを通過した後には2~3件電話が入るくらいですが、この台風の時はちょうど最接近時が業務時間内だったこともあり、台風のさなかでも電話がじゃんじゃんかかってきていました。
その中でも一番ひどかったのは、カーポートの柱が今まさにちぎれて飛んで行く状況を実況中継してくれたお施主様からの電話でしたが、暴風雨の中現場にかけつけようとする担当社員に「今行ってもできることはない。2次災害になるだけ。絶対に外に出ないで!」と引き留めるのに必死でした。

台風通過後はしばらく電話がひっきりなしに鳴り、まさに全社員てんてこ舞いの状況になりました。

その時の被害内容は、瓦のずれ、割れ、雨漏り、樋の破損、カーポートの屋根パネル飛散、窓ガラスの割れが多かったようです。

数日間はとりあえず通常業務は後回しにして、スタッフ全員で手分けをして、各現場を訪問し被害状況の確認と、必要であれば応急処置をしておきます。
その後、復旧工事の見積書を提出して工事の順番がくるまではしばらくそのままの状態で待ってもらいました。
特に瓦の被害は工事依頼が集中している上に職人さんの数が減っているため、かなり長く待っていただくことに。

依頼の電話を受けた順にリストアップしていったので、その順番どおりに復旧工事を行っていきましたが、そのリストが全て完了するまでに半年以上かかってしまいました。

もしあの時のような被害をもたらす災害があっても、今はその時以上に人手不足になっているので復旧はさらに時間を要することになるでしょうねぇ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?