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第4回 月刊地域医学6月号が発刊になりました!

今日、編集室に6月号の刷り上がりが届きました! 出来立てホヤホヤです。
書店に並ぶのは来週になると思います。 

◆インタビュー

6月号のインタビューには、新潟県の今泉記念館ゆきあかり診療所 所長の佐々木航先生が登場です。佐々木先生は三重大学出身で、学生時代に新聞で地域医療振興協会が紹介されている記事を読み、地域医療は楽しそうだなぁと思い、協会が運営する伊東市民病院の初期研修を選択したそうです。それから後期研修で「地域医療のススメ」に進み、青森県の東通村診療所、白糠診療所に9年半勤務。その後、米国オレゴン健康科学大学のフェローシップを経て、昨秋からゆきあかり診療所に赴任しています。「地域の医者」というアイデンティティに憧れていたという佐々木先生。今やまさに地域の医者となり、今後どんな一歩を踏み出すのでしょうか? ぜひ、佐々木先生のインタビューをご一読ください。
 
佐々木先生のインタビューを見る

 
余談になりますが、今泉記念館 ゆきあかり診療所は「道の駅南魚沼 雪あかり」の中にあります。雪国 南魚沼の「食・美術・歴史・自然」を楽しめる観光スポットとなっています。
月刊地域医学6月号の表紙の白・ピンクのハルジオンが咲き誇る写真は、「道の駅南魚沼 雪あかり」の隣地で、湯沢町保健医療センターの浅井泰博先生が撮影してくださいました。浅井先生は昨秋まで月刊地域医学編集委員会のメンバーでした。浅井先生、綺麗なお写真、ありがとうございました!

湯沢町保健医療センターにて
左から井上陽介先生、山田隆司編集委員長、西谷基子先生、浅井泰博先生  

◆特集

6月号の特集は、野村悠先生(川崎市立多摩病院救急災害医療センター 副センター長)が企画した「疾患今昔物語2 消化器編」です。
 
特集内容
●エディトリアル/野村 悠先生
●内視鏡の歴史,
        腫瘍治療は切り取る時代から剥ぎ取る時代へ/山本博徳先生
●酸関連疾患の変遷と治療:時代とともに変わりゆく課題
        -酸分泌抑制と食道疾患-/大澤博之先生
●ヘリコバクター・ピロリとは何者なのか/佐藤貴一先生
●腹腔鏡手術の端緒となった胆嚢摘出術/笹沼英紀先生
●鼠径ヘルニア手術の歴史/福井太郎先生・野田弘志先生
●がん薬物療法の歴史/山口博紀先生
 
野村先生は企画にあたって、下記のような趣旨で考えたそうです(エディトリアルから)。
『医師になり十年も経つと、学生時代に学んだ疾患概念や病名が変化したことに気づく。若手時代に指導を受けた(言い聞かされた?)ことは頭と体にしみついており、エビデンスの有無にかかわらず自分の診療スタイルや思考の型となっている。この型は、医師になった年代や指導医の年代で異なり、医師同士のジェネレーションギャップを生み出す一因となる。
本特集では、ここ数年から数十年で疾患概念や治療方針が変わりジェネレーションギャップの種となり得そうなものを取り上げた。その目的は「疾患アップデート」ではなく「ジェネレーションギャップを埋めること」である。取り上げた疾患の今昔の歴史を紐解くことで、若手はベテランの思考や背景を理解し、ベテランは若手の持つ新しい知識を取り込み、相互の世代背景を知る機会としていただきたい。
「昔はこうだったんだよ~」「今はこうなんですよ~」とベテラン医師と若手医師が語らいながら酒の肴にでもしていただけたら本望である』。

「疾患今昔物語」を読んで、改めて日進月歩の医学の発展を実感しました。ぜひ「疾患今昔物語」を読んで、若手の先生は昔のことを知ってください!

◆連載

石川雅彦先生の「Let’s Try医療安全」。第128回は「“医師の疲労管理”に関わる事例発生の現状把握と課題を検討する! -事例の発生状況の“見える化”から検討する今後の取り組み-」です。

「ちょっと画像でCoffee Break」は、練馬光が丘病院の牧田幸三先生の「よろずX線画像診断⑧」です。回答の最後にレジデントとドクターのいつもの珍問答で牧田節炸裂!
画像クイズに挑戦してみてください。
 
今回、久しぶりに「Zoom In」のコーナー掲載です。月刊地域医学編集室が山口県の山口市徳地診療所を訪問しました。
かつての徳地町地域は合併によって山口市となりましたが、広大な面積があり、限界集落となっている地区や無医地区もあります。徳地地域唯一の医療機関である徳地診療所では、管理者・診療所長の中嶋裕先生のアイデア・行動力で、NP(診療看護師)外来、NPのフットケア外来、PT(理学療法士)外来を行っているほか、遠隔医療システムを導入した医療MaaS車両を利用してNPが公民館などの患者集約拠点を訪問し、遠隔地にいる医師が診察を行うD to P with Nにも取り組んでいます。
6月号の記事にあわせて動画でも診療所の活動を紹介しています。

 
義務年限で地域に赴任する自治医大卒業生が地域医療の毎日を綴る「全国の地域からリレーでつなぐ-私の地域医療」。今号は静岡県の長崎拓己先生、愛知県の御上貴史先生が登場しています。

◆レポート

2024年1月からスタートした地域医療振興協会とファイザー株式会社のコラボレーショングラント「地域格差を是正する為の医療提供体制の効率化・最適化を推進する取り組み」のプロジェクト報告会が3月に実施され、6月号でその内容を簡単に紹介しています。
月刊地域医学編集委員のメンバーである北村聖医師(公益社団法人地域医療振興協会 顧問)が、このプロェクトの審査員を努めました。
 
北村編集委員からメッセージです。

 

◆お知らせ

2024年6月29日(土)、30日(日)に第17回 へき地・地域医療学会が開催されます。
今回のテーマは「豊かなる地域医療 ~患者も 地域も 医療者も~」。
大会長は小田和弘先生(伊豆今井浜病院 名誉院長)、実行委員長は川合耕治先生(伊東市民病院 管理者)が務めます。
そして、招聘講演は「へき地は医者をステキにする」の言葉で知られる奥野正孝先生。メインシンポジウムには、自治医大教授の苅尾七臣先生、「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介された中村伸一先生、地域研修が人気の宮崎大学 吉村学教授が登場します。
地域医療に少しでも興味がある方は、ぜひ特設ホームページをご確認ください。

 

バックナンバーの閲覧

月刊地域医学は、J-STAGEにてバックナンバーが閲覧できます。
「科学・技術情報発信・流通総合システム」(J-STAGE)は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営する電子ジャーナルプラットフォームです。
月刊地域医学を検索するには下記アドレスにアクセスしてください。
   https://www.jstage.jst.go.jp/browse/chiikiigaku/list/-char/ja
 


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制作・問い合わせ先:月刊地域医学編集室 chiiki-igaku@medcs.jp

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