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はじめて同人誌を作った話

 こんにちは。はじめましての方ははじめまして。篠です。
 初めての投稿は表題通り、「はじめて同人誌を作った話」についてお話ししたいと思います。


①同人誌を作ろうと思ったきっかけ

 pixivで二次創作小説の投稿を始めてから約9年。今まで紙の本にしようと思ったことはなかったのですが、きっかけは以下の通り。
1.X(Twitter)を復活させていろんな方と交流ができた
2.別ジャンルで支部にあっためっちゃ好きな作品がさげられていたのがショックだった
3.「こんだけ私はこのジャンルとキャラに脳を焼かれたんだぞ」という思い出作り
 思い立った時点で今のジャンル(種自由)の夢小説を2作pixivで公開していたので、この2つを製本して、それから今後の活動を考えよう……と思っていたのですが、Xのフォロワーさんたちと話しているうちにまだ構想段階だった3作目も出すことに。篠さんはちょろい。

というわけで作った3冊。この後、おまけ本が3冊増える。

②どうやって作るかを考える

※ここはとても参考にならない話なので軽くスルーして欲しい。
 篠さんは仕事で必要なのでAdobeのCreativeCloudコンプリートプランを個人で契約中。つまり、印刷所に入稿するためのデータを作るに必要なアプリケーションをすべて持っている。
 まるで「何故やらないのだ?」と言わんばかりに、デスクトップのDock(※篠さんはmacユーザー)に並ぶPs、Ai、Idのアイコンたち。

篠さんのmacのDockの一部。

 デザインの仕事をすこーーーーーししているため、表紙およびカバーを作るハードルはめっちゃ低いし、つまり本文PDFを作る環境を整えてしまえばあっという間にデータが出来てしまうだけの環境はすでに整っていたのだ!
 InDesignについては2ヶ月に1回程度しか触らない、かつ本当に簡単なことしか出来なかったので、これを機会に段組みを覚えることに。
 最初はシメケンプリントさんが公開している小説原稿PDFメーカーを使おうと思ったのですが、どこからか現れた凝り性の篠さんが「あれやりたい、これやりたい」と言い出したので、どうせ持ってるんだからとInDesignでの作成に切り替え。
 テンプレート自体はBOOTHや印刷所の栄光さんでも公開されてますが、結局イチから原稿用紙設定をしました。馬鹿かな?
 ちなみに自分の原稿が終わった後に試しにWordでも作れるように(※篠さんはwinユーザーでもある)とWebで公開されているテンプレートを頼りに遊んでみたり、文書作成ツールなるものを見つけたりと、情報収集ジャンキーしてました。

 せっかくなので情報共有。よろしければご参考までに。

③どこの印刷所にお願いするかを考える

 仕事や他の活動でチラシ・フライヤーやポストカード、名刺の印刷はお願いしたことあるのですが、同人誌となるとまた別の話。
 そしてここで大問題発生。篠さん、今まで同人誌を集めたことがない。ほんのちょっとだけ、しかも漫画しか買ったことがなかったのである。
 しかし今はとても便利な時代で優しい世界。X(Twitter)の集合知を頼り、自分でも調べ、ありとあらゆる印刷所のHPをブックマークに突っ込み、レビューや篠さんがやりたいことと印刷所のやれることを照合した結果、はじめての印刷はスターブックスさんにお願いすることにしました。
 大体はじめての同人誌作りで3冊同時進行とか馬鹿げてるのよ、反省しなさい。はい。
 詳しくは装丁の話(後日公開)でしますが、今回どうしてもやりたかったのが「表紙に特殊紙を使う」でした。別に通常の白コートとかでもいいんでしょうが、どうせならぜいたくな遊びをしたかったのです。スターブックスさんにした決め手は「特殊紙にPP加工ができる」「ミランダ黒を表紙で使える」でした。
 そして後々作ることになったおまけ本3冊はおたクラブさんにお願いしました。こちらはそこまで力もお金もかけたくなかったと言うのもありますが、別活動で名刺サイズの特殊紙印刷(クリア)をお願いした時に非常に満足出来たので、安心して入稿。
 ちなみにスターブックスさんにお願いするのにめちゃくちゃ勇気が入りました。なんてったって同人誌印刷といえばここ、みたいな感じでしたし、イベント合わせで注文される方も多いので「特にイベントでない人間がすまねぇ」という勝手なお気持ち表明をしながら注文ボタンをぽちり。しかしながら杞憂でした。

④デザインをどうするかを考える

 まずは本文。篠さんはこの頃、A5サイズくらいのビジネス書ばかり読んでいたので、文庫小説の文字の大きさやノンブルの位置などを確認する必要があったので、ここでもネットの集合知と、本棚にある文庫本を数冊確認し、ノンブルを上に、奇数ページに柱(章タイトル)をいれることにしました。文字のサイズはページ数調整のため、気持ち小さめ?の8.5ptを採用。
 どの小説も複数の章から構成されたものなので、中扉はきちんとページを取りたいという気持ちから、シンプルに文字だけですが用意しました。

『友人の話』と『娘の話』は同一世界線なのでこれで統一。
3冊目はシンプルですがこんな感じ。

 次にカバー。同人誌とはいえ、個人的にはあまりキャライラストを入れたくない気持ちが大きく、画像と文字だけのシンプルなものにしました。文字で遊ぶのが好きな篠さんはイラレで楽しく表題ロゴ的なものを作り、きちんと成人指定マークを用意。
 こだわりというわけでもないですが、カバーそでにも何かしたくて、両そでに夢主の台詞を、片側の下に彼女たちを象徴するようなイラストを入れました。(そしてこのこだわりが後の篠さんの悲劇となる)
 最後に表紙。一番最初の構想ではカバーのデザインをそのまま流用、と思っていたのですが、それではなんの意味もないので、2冊はカバーで使った画像をさらに調整したその上から夢主のイラストを載せることに。もう1冊は表紙にミランダ黒を使いたかったので、文字だけカバーと同じ配置で白印刷にし、うっすらの夢主のイラストが入るようにしました。これ褒められた。うれしい。
(カバーと表紙については後日、詳しく別記事でお話します。)
 おまけ本については、本文は中扉は付けませんでしたが基本段組みは同じ。カバーをつける予定はなかったので、表紙は上記カバーと同じ基準で考えて作成。おまけ本のうち2冊は後日談・番外編と銘打っていたのでデザインに共通性を持たせました。(こちらの表紙も後日別記事にて。)

おまけ本3冊は中扉を作らず、タイトルだけちょっと大きめに。

⑤実際に届いた時の感想

 どの本も入稿後、特にデータに不備なく(結果として一箇所やらかしてますが)、気がつけば発送連絡が来ました。スターブックスさんにお願いした方は、こちらが入稿予定日よりかなり早くデータを入稿したおかげで爆速で届きました。おたクラブさんも最長の納期でお願いしましたが、予定より早く到着。
 まずスターブックスさんでお願いした分厚い本編の方から。
 嬉しい以外の言葉が何一つ出てきませんでした。語彙力ないのにさらに消える語彙力。
「え、なんで今まで篠さん同人誌作ってこなかったの……?」と思うくらいの達成感と感動。薄くない薄い本ができるってこういうことなんだな、と噛み締めながらまずは自分用に一冊ずつ確保。2冊ほどカバーがちょっとよれちゃったりしましたが、これは本の厚みとカバーの兼ね合いだと思うし、全体の2冊なので文句はなし。カバー巻が完了した状態で来たのがよかったですね。
 気になっていたミランダ黒の印刷も大満足。これがやりたかったんだ。
 あとの2冊もミランダ(スノーホワイト)を採用。厚めの特殊紙+マットPP加工で注文したので、触った感じは商業文庫と比べるとだいぶ硬めでしたが、読んでいても気にならないのでOK(個人の感想です)
 次におたクラブさんでお願いした薄いおまけ本。
 こちらも「本になってるー!」という嬉しさ爆発。50頁弱でも形になっているのは嬉しいものです。

⑥総括

 結論は「満足」。それ以外の言葉はありません。
 まあ、細かいところをポカしてるので100点満点は付けられませんが、本の形として残るという満足感と達成感は得も言われぬ高揚がありますね。
 今回感じて、今後も考慮する点を挙げるならば
1.アンケートを信用するのは50%程度に留めておく。
2.印刷所から送られてくる余部がどれくらいくるか見越しておく。

 というところでしょうか。
 1に関しては今回もそこまで信用していないのですが、アンケートはあくまでゆるく。
 2はどれも想定内ですが、本体とおまけ本を別の印刷会社にお願いしたということもあり、余部に結構な差がありました。この辺りの調整は難しいので、経験の積み重ねをするしかないのかも。

 以上が、篠さんのはじめての同人誌作りの話でした。
 今後ともどうぞよしなに。

 篠さんにメッセージがある方はこちらからどうぞ。(質問の場合は別記事で回答する形となります)


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