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【読書】『「山奥ニート」やってます。』を読了しました。

私は、山奥とまではいきませんが、結構な田舎の村で生まれ育ちました。
子供の頃は、村といっても人はそこそこ住んでいて、活気がありました。
小学校の運動会や盆踊りのときは、それなりに盛り上がりもしました。
それが今では、住んでいるのはお年寄りの方ばかりで、休耕地や空き家も目立つ様になってきました。
この様な村が、日本中に存在します。
人間にとって価値の無い土地が、どんどん広がっていくのです。
それはあくまで、人間にとって価値が無いだけのことであって、動物や草木にとっては、喜ばしいことです。

東京都の人口は約1,400万人で、日本人の10人に1人以上は、東京都民ということになります。
この本に登場するシェアハウスは、和歌山県にあるのですが、和歌山県の人口は約90万人です。
しかも、和歌山県の面積は、東京都の倍以上もあるのです。
東京に行くと、新宿駅や渋谷駅だけでなく、どの駅で降りても人だらけです。
どこにいっても高層ビルや高層マンションが聳え立っています。
最初はすごいなと思いながら見上げていましたが、冷静に考えてみると、それは異常な風景です。
地方に行くと、本当に人がいないように感じるのですが、寧ろその方が普通なのかもしれません。

老後はどのように暮らそうかと考えていて、何かヒントになることがあるのではないかと思い、三鷹の本屋さんで、この本を手に取りました。
この本に登場するシェアハウスのような、本当に山深いところで暮らすのは無理があることかもしれませんが、地方で自然と共存して暮らすのは、そんなに悪いことではないような気がします。

私はニートの経験はありませんし、周りにもニートの人はいません。
実際に、ニートと言われる人と接触をしたこともありませんが、ある意味、異常な都会で育った子供たちは、誰がニートになってもおかしくない状況があります。

この本のあとがきを書かれたのが、2019年12月となっています。
読み終わってから、著者の石井あらたさん及びシェアハウスが、現在どうなっているのか検索してみたのですが、最新の情報が出てきません。
Twitterもブログも、更新されていないようです。
その代わりにヒットしたのが、あまり良くない記事です。
どうもテレビで放送された内容に、批判が集まっているようです。
どのような放送がされたのか私には分かりませんし、実際にシェアハウスに行ったこともなければ、著者の石井あらたさんにお会いしたこともないので、何もコメントはできません。
しかし、著者は素晴らしいく文章力のある方です。
新たな発信をお待ちしています。


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