見出し画像

【読書】門井慶喜(著)『家康、江戸を建てる』第三話:飲み水を引く

日本では、どこに行っても水道があり、蛇口をひねれば飲める水が出てきます。
徳川家康は、その水道のシステムを江戸で構築しました。その水源は、井の頭の池です。
そして、その水道のシステムの名残りが、今でも都内に残っているらしいのです。そういえば、NHKの「ブラタモリ」でやっていたような気がします。
門井慶喜(著)『家康、江戸を建てる』の第三話「飲み水を引く」を読んで、いちど探検しに行きたくなりました。

人間が生きていく上で、水は重要です。そして世界的に見ると、水はとても貴重です。
私は、登山をするためにいろんなところに出かけますが、登山口に向かう途中には、必ずと言っていいほど水量豊かな川が流れています。日本の国が、如何に水に恵まれているかということが良くわかります。しかし山を登って、頂上付近の山小屋に泊まると、水の貴重さを実感できます。

戦国時代末期の江戸は、海が近すぎて、井戸を掘っても塩水しか出ませんでした。それを解消するために、井の頭から水を引いたのです。
当時としては、すごい技術でした。今で例えるなら、山手トンネルを掘るようなものでしょうか。

日本は水が豊富なだけに、洪水のリスクを抱えることにもなります。戦国時代の終焉とともに、徳川家康は水との戦にも勝利し、平和な世の中を築き上げました。
しかしながら最近の気候変動を考えると、いつまで人間が水を制御できるのか、不安になってきます。そう考えると、水との戦はこれからも続いていくのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?