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【読書】今村翔吾(著)『茜唄(下)』を読了。

今村翔吾(著)『茜唄』を、読了しました。
10月1日から上巻を読み始めて、1ヶ月以上の「平家物語」の旅を楽しみました。
旅は目的地に到達することよりも、その行程が楽しいと言います。読書も、旅に似ているところがあります。読み切ることが目的ではなく、読んでいる途中が楽しいのです。面白い本ほど、読み終わってしまうと、淋しさが残ります。

今村翔吾さんの作品は、先ず『じんかん』を読んでハマってしまい、続いて『塞王の楯』を読み、これが3作品目になります。
振り返ってみると3作品とも、敗者の物語であることに気付きました。

平家も、かつては勝者でした。そして、「平家物語」では勝者となった源家も、いずれ敗者となっていきます。北条家、足利家、徳川家と武士の実権は移り変わっていきますが、最後には敗者となります。

歴史小説を読んでいると、何処までが史実で、何処からがフィクションなのだろうといつも考えます。「平家物語」自体が、フィクションの部分がかなりある筈です。

大河ドラマや映画になると、どんどんフィクションの部分が多くなっていき、「水戸黄門」や「遠山の金さん」のような完全な娯楽ドラマが作られるようになります。「必殺仕事人」までになると、それはもう歴史ではなくなってしまいます。


今村翔吾さんの作品を読んできて、今のところハズレ無しです。次はどの作品で、どんな旅を楽しませていただこうかと、思案をしているところです。

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