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【読書】『三河雑兵心得<七>伊賀越仁義』|読書というエンターテイメントを楽しむ。

しばらく読んでいなかった、井原忠政(著)『三河雑兵心得』シリーズを再び読み始めています。
『三河雑兵心得』シリーズは、現在14巻まで発売されている連載小説で、『伊賀越仁義』は第7巻目になります。

ここ最近、学ぶための本ばかり読んでいたので、小説を楽しむことができていませんでした。
そろそろ、楽しむための読書をしたいと思い、有隣堂・横浜駅西口店さんで購入しました。

戦国時代を舞台にした小説はたくさんありますが、誰にスポットを当てるかでストーリーは全く違ってきます。『三河雑兵心得』シリーズの主人公は、徳川家の本田忠勝に仕える植田茂兵衛という百姓出身の家臣です。もちろん、実在しないフィクションの人物です。

小説を読むのは楽しむことが目的ですが、楽しみの中でも学べることも多くあります。また、解説本や教育本で学びながら楽しさを感じることもあります。
ある程度、専門的なことを学んで、知識を得るからこそ小説を楽しめるようになることもあります。

戦後、テレビが各家庭に行き渡ってから、エンターテイメントといえば画面に映し出される動画を見ることが中心になりました。
スマホやパソコンが普及して、媒体は多様化していますが、動画を見ることはエンターテイメントの王道であることは変わりません。そいう意味では、小説を読むということは、かなり特殊なエンターテイメントだと言えます。

かなり長い時間をかけて、『荘園』という新書を読んできました。
『三河雑兵心得』シリーズには、荘園という言葉は一切出てきません。それでも、墾田永年私財法から応仁の乱まで続いた荘園制度の歴史を知った上で時代小説を読むと、違った感じ方ができます。
苦労をして難しい本に挑戦して良かったなと思います。

戦国時代は、本能寺の変を境にしてフェーズが大きく変わります。
徳川家康の波瀾万丈の人生の中で、伊賀越えはとても大きなエピソードのひとつです。
百姓出身の植田茂兵衛の目線で、このエピソードがどのように描かれていくのか、楽しみながら読み進めていきます。


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