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【読書】原田マハ(著)『常設展示室』「デルフトの眺望 A View of Delft」〜人生を考える〜

時々、家族とか兄弟とかって、なんなんだろうと考える事があります。
人間は生まれた時、自分では何もすることができません。
何から何まで親にやってもらって育っていき、いずれ自分のことは自分できるようになります。

そのうち、自分一人で生きてきた様な錯覚に陥り、親の事や兄弟の事なんか、記憶の片隅に追いやってしまいます。

そしてだんだんと、若い時のように動けなくなる時がきます。
自分で歩くこともできなくなり、生きるために絶対に必要な、食べることがや排泄することさえもできなくなる日がきます。
自分のことや家族のことも、誰なのかわからなくなることもあります。

自分のことがわからなくても、自分のことを自分でできなくなっても、誰かに頼ることによって、生き続けることはできます。
そうなった時にでも、せめて本を読んで過ごせることができたらなと思うのですが、自分のことや家族のことを誰だかわからなくなっても、本を読んで楽しむことができるのか、不安になります。

先の事ばかり心配していても人生は楽しく無く、今やりたくてやれる事をやって楽しみたいと思っています。
登りたい時に登りたい山に登り、見たい時に見れる美術展に行き、読書を楽しめる時に読みたい本を読もうと考えながら、梅雨空の1日になりそうな朝を迎えています。


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