俳句初心者、句会にデビューしてみました〜20230128麒麟俳句会。
さて、麒麟俳句会、という結社に所属して、いよいよ、第1回目の句会に行ってきましたよ、というお話。
もう半年過ぎてしまったので、忘れないうちに書いてみます。
1.句会って?
Wikipediaによると、句会とは「複数の人間が自作の俳句を出し合い、評価・批評し合うために行われる集まり」とあります。
今回参加したのは、結社「麒麟」に入っている人(入っていないけれど体験参加も1回だけ可能)の集まりです。
2.持ち物は? 服装は?
持ち物は、(あくまでもこの句会では、です。他は違うこともあるのかも)自作の句を書いた短冊、筆記用具、歳時記、会費。
歳時記は、私は一年間のものが入っているタイプですが、その季節のものを持ってきている方も多いです。それから、この回だったか、先生のお話の中で、電子辞書(歳時記が入っていればなおよい)もあると便利ですよ、とのことでした。
服装は、特に気にする必要はありませんでした。私も、かしこまった方がいいのか?くだけ過ぎた格好はよくないのか?と初回は無難な格好でしたが、2回目からはジーパンにスニーカーにリュック、です。
3.短冊って?
自作の句を短冊に書いてきたものを持ってくる、と書きましたが、じゃあ短冊とは??
短冊といっても、床の間に飾っているようなしっかりした厚紙のものではなくて、普通紙を短冊状にしたもの、のことです。
A4やB5の紙を短い辺が縦になるように(つまり横長)置き、そのまま縦に8等分ぐらいにすると、ちょうどいい感じでした。紙自体も特にこだわる必要はありません。いろんな方の短冊を目にしましたが、綺麗な柄(自作だろうワンポイントとか)がプリントされた短冊もあれば、カレンダーの裏紙を再利用した短冊もありました。
4.句会の流れ
受付(会費を払う、短冊を提出する)→清記(集まった短冊をシャッフルして一枚の大きな用紙に書き写す)→選句→互選の発表→先生の選の発表→先生のお話、という流れです。これで4時間。
清記(せいき)は、ここの句会では、数人で手分けをしてワーッと書いていきます。他のところだと全員で書くこともあるようですし、メール句会やzoom句会だとまた流れややり方が違うと思います。
選句は、文字どおり、自分がいいなと思った句を選ぶこと。ここでは3句選(特選1句と並選2句を選ぶ)でした。
選句タイムが終わると、参加者が1人ずつ、「並選が○番と○番、特選が○番」と、どの3句を選んだのかを発表していきます。最後に先生も、並選と特選(先生は少し多めに選んでくださっていました)を発表され、選ばれた句へのコメントをおっしゃって、終わりました。
そうそう、選句の際に、選ばれた句の作者は名乗ります。例えば、松尾芭蕉が「五月雨をあつめて早し最上川」という句を出していて、それが「並選は、○番、五月雨を集めて早し最上川」と読み上げられると、「芭蕉!」とか「芭蕉です!」みたいに。これは慣れてない初回は恥ずかしいものでした。
5.で、どうだったの?
ここの句会は、予約などはなくその日に来たかったら来てね、というシステムなので、何人来るのかは毎回分からないのです。
で。初回。
55人でした。先生入れて。
ということは、1人5句✕55人……270句を超える句の中から、3句を選ぶわけなのです。選ぶだけでも結構なエネルギー消費! でも、それだけたくさんの句に出会うことができたのは、とても楽しいことでした。
そして、それだけたくさんの句があると、どうしても、全然点が入らない(選ばれない)ということもあるわけで。先生は、お話の中で、『虚子会話録』という本の中から、「よい俳人とは、成績にかかわらず平気な顔で来られる人である」というようなお話を紹介されていました。私が短歌でお世話になっている先生も、「歌会で点が入らなくても落ち込むことはない。生前に評価されなかった歌人は多い。いまあなたの歌が選ばれなかったのは、時代があなたに追いついていないだけです!」とおっしゃっていたのを、思い出しました。その場の評価で一喜一憂しててもね。まぁ、とは言っても、選ばれたら素直に嬉しいのだけど。
句会終了後、先生にちょっとご挨拶してから(先生にお会いするのはこれが初めてだったので)、いやぁそれにしてもすごい人数だった!と改めて思いながら、帰路につきました。
行くまではめっちゃ緊張しまくりでしたが、楽しかったー。
最後に、この時選ばれた2句。
年始めに友人と初打ちをした時のことを詠んでみました。
子供の頃、祖父母宅に泊まると、木造の古い家だったので朝晩がとにかく寒く、寝床からトイレまですぐそこなのに遠く感じたなぁ、という思い出でした。
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