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記事一覧
好きな短歌|塔2024年8月号
塔2024年8月号より好きな短歌です。いつもありがとうございます。
同僚の死と読んだ。一度使用したデスクマットを細く巻き取るのは結構力がいる。巻き取る行為も含めて儀式のよう。
建売住宅がたくさん並ぶとき、家というよりは工業製品のような見た目をしている。けれど影の佇まいは昔ながらの家と大差がないのかもしれない。「民話のような片陰」はそこに暮らしがあることをほのかに思わせる。
自分の最期に関わる
好きな短歌|第14回毎月短歌自選部門(吉村のぞみ選)
吉村のぞみです。
このたび、第14回毎月短歌の選者(8月自選)を務めさせていただきました。素敵な機会をありがとうございました。
特に好きな歌7首を選ばせていただきました。
特選1首
くすっと笑えて共感できる歌です。ビジネス書や自己啓発書などのコーナーでしょうか。他の区画と同じようにただ本が並んでいるだけなのですが、なぜだか四方八方から励まされたり急かされたりしているような感じがして、元気のない
好きな短歌|塔2024年7月号
塔2024年7月号より好きな短歌です。いつもありがとうございます。
日本人の起床時刻の平均(平日)は6時38分らしい。8時は早起きとは言いがたく、人によっては寝坊だ。でもこの8時起床は、俗説に抗うという矜持なのかもしれない。
上の歌のような俗説は若者にもある。こちらの説は、ラーメンをすするのが恥ずかしくなってしまう気がする。
聖五月はカトリックの祝日。争いや虐殺が絶えない今、嫌いなまま攻撃し
好きな短歌|塔2024年6月号
塔2024年6月号より好きな短歌です。いつもありがとうございます。
黒電話ではないけれどそういう音の電話を使っていたことがある。当時のわたしには音が大きくてこわかった。けれど、叫ぶような着信音も、立場が変わればやさしい音色となる。
足の爪は地味だ。こんなところが似ていても仕方ないでしょうという可笑しさ。主体はもしかしたら母の爪を切っていたのかもしれない。温かく、すこし寂しげでもある。
いかに
好きな短歌|塔2024年5月号
塔2024年5月号より好きな短歌です。いつもありがとうございます。
白山茶花は純粋や純真の象徴と読んだ。心から反省していても謝り方がうまくなければ許されないこともあるし、その逆もある。
「かしこ」と手紙を結んだあとも生活は続く。ひとつ取り残された柿に主体の姿が投影されているよう。手紙を書いている間、主体はひとりではなかったのだ。
鳥を待つあまり木蓮を鳥と見間違えたのかもしれない。木蓮は春の花
好きな短歌|塔2024年4月号
「塔」2024年4月号より好きな短歌を引いてみました。いつも楽しく読んでいます。
入院中の夫を思う一連。愛の深さと静かさに泣いてしまいそうになる。自分の日々を全うするというのも愛のかたちなのかも、と思う。
故郷が震災の被害に遭ったことがわかる。「散らばる仏具」がリアル。
友人の焼香台と読んだ。自分を見る目が冷静でおもしろい。友人が主体を「佳き人」にしてくれたのかもしれない。
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