第3回「僕の好きな映画①-MIGHTY MARS編-」
「めっちゃエイリや〜ん」は、DJのMIGHTY MARS、イラストレーターの鈴木裕之、デザイナーでベーシストのヨシカワショウゴ、大工の中村信彦による、カルチャーラジオです。 アートや音楽、様々な文化や世界の不思議など、無駄でちょっと有益な情報を喋ります。
第3回目のテーマは「僕の好きな映画」!
心に残った映画や、今までで一番見た映画、現在の創作活動に影響やインスピレーションを与えてくれた映画について語っていきます。
めっちゃエイリや〜ん「第3回 僕の好きな映画」まずはMIGHTY MARS編からスタート!
(2019年6月収録)
MIGHTY : はい!はじまりました。第3回目ですね。
この間色々ありましたが、今日の収録は何ヶ月ぶりや?
中村 : 2ヶ月ぶり
ショウゴ : あ〜、そうやね。
MIGHTY : で、今日のテーマなんですけども、鈴木さん何ですか?
鈴木 : 今回はムービー。映画です。
MIGHTY : 映画ですね。今日はみんなそれぞれ好きな映画を一本持ち寄って、それについて話そうと。前回が漫画の回やったんですけど。
鈴木 : 音楽。漫画。今回は映画。
前回でちょっと映画にも触れてたりして。
MIGHTY : そやね。今日はみんな紹介したい一本を選んで持ってきました。
で、まず一発目は僕から今日は行かしてもらいます。
鈴木 : DJマイティーマーズから。
MIGHTY : よろしくお願いします。
奇才山本政志の世界
鈴木 : どんな映画ですか?
MIGHTY : 今日紹介するのは、山本政志監督の「ロビンソンの庭」です。
MIGHTY : これはですね。。見たのはいつ頃かなぁ?
多分ね、鈴ちゃんとかと出会ったぐらい、19〜20歳位の時に見たかな。
鈴木 : 最初は何で見たん?
MIGHTY : VHSを買ったんかな?多分。。
鈴木 : ビデオ屋にもあったんちゃう?
MIGHTY : あー、あったんかな。けど、自分でVHSも持ってて、今回10年以上ぶりに見た。
ショウゴ : へー。
MIGHTY : もうVHSも自分で(プレイヤーがなくて)見られへんから、DVDを見ようと思ったんですけど、今この「ロビンソンの庭」のDVDは、すごいレアーで12,000円位すんのよ。日本版は。
中村 : 高い。
鈴木 : けど本来のVHSもそれくらいしてたけどね。
ショウゴ : そやな。
MIGHTY : うん。めっちゃ高かった12,000~13,000円普通にしてた。
で、今は海外版DVDが結構ネットでも出回っててそれを見ようと、買いました。
今回は、色々迷ったんですけど、「ロビンソンの庭」は自分の中にずっと残ってる映画で、いうても10年以上見てないんですけど何かずっとあるんですよ。それをまた見返して見ました。
で、これは1987年の映画です。
この前に山本監督は「闇のカーニバル」ていうインディー映画なんですけど、江戸アケミとかが出てる映画を録ってて。
鈴木 : JAGATARAの。
MIGHTY : そうそうJAGATARAのボーカルの。
で、2作目がこの「ロビンソンの庭」。
これが結構ブレイクしたんかな?全然リアルタイムじゃないからわからんけど。
鈴木 : あと何があったっけ?「闇のカーニバル」、「ロビンソンの庭」。
MIGHTY : で、その後に「てなもんやコネクション」ですね。
鈴木 : あーそうか。
MIGHTY : で、俺らのリアルタイムやったら「JUNK FOOD」。
ショウゴ : あ〜!
鈴木 : 「JUNK FOOD」がリアルにチーマーとか出てて。
MIGHTY : 鬼丸ね。埼玉の大宮のリアルチーマーが出てる。
鈴木 : 90年代のそういうヤバい人らが出てて、「ロビンソンの庭」はそれの80年代版って感じかな。
MIGHTY : そう。アウトサイダーが。
鈴木 : そうやね。
MIGHTY : で、内容はというと、内容はね。。。
よくわからないんですよ(笑)。
一同 : 笑
中村 : それを聴きたかったんやけど(笑)。ジャケットから全然わからへんもん。
鈴木 : 何か住宅街の中にあるそういう場所というか・・・
MIGHTY : うん。都会の中の自然の話やねんけど。
中村 : ロハスな。
MIGHTY : いや全然違うねん。
中村 : 笑
MIGHTY : もっとね、すごいトリッピー。
今回10年以上ぶりに見て、やっぱりものすごかったこれ。
鈴木 : なんか、変やよね。
MIGHTY : うん。変。
変やけど、ものすごい残るし、今見たら解る。
今日はそこを語りたい(笑)。
一同 : 笑
MIGHTY : 所謂、ストーリー仕立てじゃないんよ。
鈴木 : うんうん。なんか結構フリーキーな、フリーフォームな感じ。
MIGHTY : 感覚やねんな。生活の中の感覚とか。。。
えーっとね、「ロビンソンの庭」ていうのは東京の話なんですね。
主人公のクミっていう女の人がいて、中性的で男っぽくも見えるし、女っぽくも見える人。すごい自由な人なんよ。
ゲストハウスみたいな所で外人達と住んでて、普段何をやってるかも解らない。周りはプッシャーやったり音楽家みたいな人がいたり、そういうコミュニティの中の話やねんな。
MIGHTY: で、今みると色んな人と出会って自分自身も経験してるから、色んなちりばめられた映像のメッセージが伝わってきた。
鈴木 : また、あのJAGATARAの曲が良いんよな。
MIGHTY : そう。「夢の海」やったかな?主題歌ね。めっちゃポップなやつ。
鈴木 : そうそうそう。
中村 : 役者さんでいえば?まず誰が出てるん?
MIGHTY : かっこええ。
鈴木 : あと、G.I.S.Mの。
MIGHTY : 横山SAKEVIさんとかね。
ショウゴ : ふ〜ん。
MIGHTY : あと、主人公のクミ役は太田久美子っていう人で、前作の「闇のカーニバル」の主役の女優さん。
クミの恋人役が町田町蔵。
クミの友達のマキは「イミテーション」ていう細野晴臣のレーベルから出してたニューウェーブバンドのボーカルのCHEEBOさん。
MIGHTY : JAGATARAのギターのOTOさんとか、JAGATARAのアケミとかもちょい役で出てたり。東京ブラボー、メロン、MUTEBEATの坂本みつわさんとか、あと、室井滋、田口トモロヲ。
MIGHTY : ほんで、音楽がハムザ・エル・ディンていう民族音楽家の人とか、「NHK地球大紀行」のテーマソングの吉川洋一郎、あとJAGATARA。
「ロビンソンの庭」サウンドトラック
鈴木 : (音楽が)壮大感あるもんね。めちゃくちゃ。
MIGHTY : うん。出演のオファーとかもほんまに山本監督とかが夜の街を出歩いて、そこで出会った人たちをブッキングして作ったと。
一同 : へー。
MIGHTY : みんな役者じゃない人らの独特の雰囲気。リアリティがある。
で、一番好きなシーンがあって、これをまずみてほしいねんけど。
(一同でシーン鑑賞)
映像から読み解く「ロビンソンの庭」
MIGHTY : これ、東京の中の景色やねんな。で、クミが酔っぱらって家に帰る時にたまたま見つけた廃工場みたいなのかなぁ?これは?大きい何かの施設みたいなん。大きい建物。
鈴木 : 病院の土地みたいな。
MIGHTY : 病院かな?そこにクミが勝手に忍び込んで、そこを家にするんねん。
中村 : ふーん。
MIGHTY : そこは自然に覆われてて、その中に畑を作ったり、自分で色んな部屋を作ったり、リビングを作ったりとか、計画を立てて建物を自分の城みたいにしていくのよ。
中村 : ふんふん。
MIGHTY : で、今みたシーン。これはクミが友達を呼んで屋上でゆっくりくつろいでいるシーンやねんけど。色んな人種がおるやん?パンクスがいて、ラスタがいて、バックパッカーみたいなやつもおる。
中村 : うん。白人も黒人も。
MIGHTY : 子供もいると。
で、最初はみんな自分らの思想に基づいて好き勝手なスタイルでやってる。けど、ひとつディスコミュニケーションが生まれた瞬間に連鎖して全部が破壊的なケンカになっていく。
MIGHTY : それぞれの正義があって、さっきのラスタのおっさんとかさ、手を繋いで「世界は平和」やと。「皿よ浮け!」って言うてるところに子供が皿を割って「バーカ!」って言う(笑)。
MIGHTY : この女の子もめちゃくちゃ糞悪ガキやねんけど、良いねん(笑)。この映画の中ですごいポイントになってて、子供のほんまに純粋な悪、いたずらってあるやん?
中村 : うん。ある。
MIGHTY : 嫌な意地悪。それをずーっとする子やねん。
一同 : 笑
MIGHTY : そこに横山SAKEVIがラスタに怒って殴り掛かったり。
MIGHTY : 都会的なメンヘラ女は、いかにもフーテンの町田町蔵にずーっと自分の事だけを喋る。で、町田町蔵はずっとイライラしてる。
中村 : うん。してた。
MIGHTY : イラついてて、周りの怒りがきっかけで爆発するっていう。
一同 : うんうん。
MIGHTY : そういう部族ごとのディスコミュニケーション、価値観の違いっていうのが描かれてる。
で、結局一番最後に残酷なのは子どもやねんな。
一同 : ふんふん。
中村 : ラスタに実際、矢を刺してたもんな!
ショウゴ : 笑
MIGHTY : そのラスタを押さえつけてるのがSAKEVIやねん。パンクやねん。
MIGHTY : で、そういう喧噪の外で、その建物に紛れ込んできた一般人の土方のおっさんが芸術に目覚めるねん。
鈴木 : 笑
中村 : あー、今のが目覚めた瞬間やったんや!(笑)
MIGHTY : 土方のおっさんがクミが作ったアートの部屋みたいなのに入って、「何やここは?」と。変な祠みたいなんがあってそこに拝んで、ふと下を見るとペンキがあると。
「俺もやってみよう」と。
そこで壁に自分で絵を描くねんな。
MIGHTY : 周りが喧噪状態になってる時に、その絵を完成さして、めっちゃ満足げな顔でシーンが終わるねん。
一同 : うん。
MIGHTY : で、この絵っていうのが、この後ずっとクミのシーンに出てくるわけよ。
町蔵に抱かれてる時もその絵を見てるねん、クミは。
中村 : へー。
鈴木 : 土方のアートを(笑)。
MIGHTY : うん(笑)。土方のアートをずっと見てるわけ。当時は気づかんかってんそれは(笑)。
ショウゴ : あ〜。
MIGHTY : こないだ買って見てわかった(笑)。
中村 : 笑
MIGHTY : これを言語化するのは難しいねんけど。 その感じ。初期衝動の感じ。
一同 : ふんふん。
MIGHTY : 最後クミはどんどん都会から離れてさ、都会の森の中の所謂ロビンソン・クルーソーみたいな生活になるわけ。そこだけで自給自足して、生きていく感じになるねん。自分で畑を耕してな。
で、どんどん狂ってくるねんな。アウトサイド側になってきて、自分で色んな儀式みたいなんを始めたりとか。その中心にこの絵があるねん。
ショウゴ : あ~!(笑)
中村 : へー。
MIGHTY : 部屋の中で火を焚いて儀式みたいなのをするねんけど。
鈴木 : 土方のアートがある(笑)。
中村 : この土方のおっさん、めちゃくちゃリアルやでな。ほんまにあんなおっさん来るから現場に。
一同 : 爆笑
中村 : ほんで、若い頃の自慢して帰るっていう。
一同 : 笑
鈴木 : アートは放り込んでこえへんの?
中村 : アートは全くやなぁ(笑)。放り込んでこんな。
MIGHTY : なんかこの場面は、本質的なところなん違うかなぁって思うねんけど。俺は。
中村 : なんや解らんけど、この監督(山本政志)は、アートってそんな凄いもんじゃないというか、そういうのを言いたいってこと?まぁ言うたら土方が描いた絵でも影響受ける人もいて。
MIGHTY : うん。。そういう事やね。多分全員が持ってるもんやと思うねん。元々は持って生まれたもので、それをみんな失くしていくだけで。
何かそういうのが隠されてるのよこれは。
鈴木 : なんか不思議やよね。
MIGHTY : うん。不思議。
都市と田舎 それぞれの「パッカーン」体験
中村 : 全編通して最後まで不思議なん?
MIGHTY : 「パカーン!」てなる感じ。
このジャケにも描いてるけどでっかい木があるのよ。この木が主というか。
中村 : はー。
鈴木 : この木なんの木。
MIGHTY : うん。この木なんの木みたいな。要はスピリット的な感じやねんな。
で、都会とこの木の対比やねんけど。
町蔵がクミと寝てて、蚊に刺されて痒いから寝られへんと。キンカンないんか?言うて。
ショウゴ、中村 : 笑
MIGHTY : クミは「リビングにある」言うて、リビングに取りにいくねんけど廃屋敷やから町蔵は「リビングてどこやねん!」言うて(笑)。
夜の暗い廃屋敷をピタピタ歩いて自分でキンカンを取りに行った帰りに間違えて外に出てまうねんな。外に出た瞬間にこの木が「ドーン!」てあるねん。
ショウゴ : うんうん。
MIGHTY : その瞬間の感じ。
室内から外に出て自然の凄さを見た感じっていうか。一気に自分のチャンネルが切り替わるねんやんか。そこで町蔵は「パカーン」てなるわけ。
で、結構この「パカーン」のシーンがあるねん(笑)。
中村 : それ観たいな(笑)。
MIGHTY : めっちゃ感覚的やねんけど(笑)。木が出てきて「パカーン」てなる人がいっぱいおるわけ。
中村 : ほ〜。ふんふんふん。
MIGHTY : 何か自分には理解できない感じ。都会の中のスピリチュアル的な瞬間というかね。
(一同でシーン鑑賞)
鈴木 : なんか、得体の知れん超自然的なものに触れたみたいな感じ。
中村 : そんなエエもんなん???
わからん。。
何かこの感じが自分の19とか20歳の頃にダブりすぎて今。
MIGHTY : そういうリアリティもあるよな。あの当時の生活の感じというか。
中村 : うん。リアルすぎてきつい。見てられへん。
大学のほんまに未来も何も考えてないさぁ、ただ大学に入りたかったから入って。
MIGHTY : 中村君てどこの大学行ってたん?
中村 : 俺、大阪芸大(大阪芸術大学)。で、その芸大の近所にあったアパートがほんまにこんな感じ。
MIGHTY : こういうところに住みがちやもんな(笑)。
中村 : そう。安いから。2万円くらいで借りれるし。
鈴木 : 嫌な事あったのそこで?
中村 : いや。別に無かった。内田学生マンションっていうたら多分大阪芸大行ってた人は、うちらの世代やったら「うわ!あんなとこ住んでたん?」みたいな所。それを今すごい思い出した。この汚い感じとか。
MIGHTY : けど。俺は久しぶりに見てまた感動してしまった(笑)。
超自然を見た時の感覚っていうのがこれにも描かれてて。
自分も都会で育ったから。
ショウゴ : あ、そっか。そこは僕らに無い所かもしれへん。
中村 : 無いかもな。
MIGHTY : そういう「パカーン」てなる感じ。言葉にできへんねんけど。
中村 : 俺らからしたらさ、すごいビル見た時に圧倒されてまうんよ。人間がこれを作ったん!?みたいな。
ショウゴ : そうそう。
鈴木 : そやんな(笑)。
中村 : 木とかは普段、生えてるから。
鈴木 : マイティーはそういう街に住んでたからね。
MIGHTY : そう。俺はそういう所しか知らん。土を知らんのよ。
中村 : コンクリート。
MIGHTY : そやねん。
鈴木 : 中村君は土を知る男やからね。土を抱く男。
ショウゴ : 僕は、初めて新宿の駅行った時に、ほんまにヤバかった。それこそ「パッカーン!」やで。
MIGHTY : 笑
中村 : うん、ほんまほんま!ZUINOSINと一緒に一回東京行ったやん?
ショウゴ : あー!行った行った。原宿な。
鈴木 : ZUINOSINについて行ったん?
中村 : うん。ほんま出会ってすぐ位の時。
ショウゴ : ビデオ録ってもらった。
鈴木 : その時、服来てた?
一同 : 爆笑
中村 : いや、あの時東京ってすげぇーって思った。
鈴木 : 東京って異常やよね。我々からしたら。
中村 : 都会が異常やわ。
MIGHTY : その「パッカーン!」てなったのは人が多すぎて?圧倒されるみたいな?
ショウゴ : そう。圧倒される。祭りじゃないけど。
中村 : 全部が人が作ったものやし。
ショウゴ : ほんまに「えっ!?」てなる。20歳くらいの時に東京行ってん。それが初めて。
鈴木 : けど、中村君が地元(兵庫県西脇)から喜志に来たときはどう思ったん?
中村 : 喜志来たときは何も思わんかったけど。
鈴木 : けど、モタコ君(石井モタコ/オシリペンペンズ)は、喜志来たら都会やと思ったって言うとったで。
一同 : えー!
ショウゴ : モタコ住んでるところ、そんなに田舎じゃないやん。
MIGHTY : 喜志いうのは大阪芸大がある地域の事ね。
鈴木 : うん。南河内。
ショウゴ : 最寄り駅やね。
中村 : まぁ、都会は都会やけどね。歩いてコンビニがあるから。
鈴木 : もう、コンビニも無くなったけどね。
一同 : 笑
ショウゴ : 僕は、淡路島から神戸に出たときはそんな「パッカーン」ならへんかったけど、ほんまに新宿の駅の所。「うーわ。何これ!?」ってなった。
中村 : 完全に見えるもの全てが人が作ってるからな。
ショウゴ : そうそう。木ないし。
鈴木 : 自然が、ゴッドが作ったものしか普段は無いから。
MIGHTY : なるほどなー。逆にそういう人がこれを見たら何も感じへんのかな?
ショウゴ、中村 : あー、そうかも。
中村 : 当時を思い出す感じはあるけど、木を見て「パカーン!」てなる感じは無い。
MIGHTY : 無いか。
俺なんか衝撃やったけどな。ツアーとかで九州とかさ、色んな地方に行くわけやんか?その時に始めて知るわけよ。ほんまの大自然を(笑)。俺からしたらファンタジーやねん。「パッカーン!」なんねん(笑)
ショウゴ、中村 : 笑
鈴木 : え、でも都会で育った子とかってわりと自然に興味持たへん事無い?
MIGHTY : うん。元々は全然興味ないよ。別にそこに住みたいとかも思えへんけど、びっくりするねん。感じた事が無い感じやから。
一同 : うんうん。
ショウゴ : 僕、阿蘇行った時「パッカーン!」なったわ。
MIGHTY : なるやろ!俺も阿蘇で「パッカーン!」なった。
ショウゴ : 阿蘇やんな!僕も阿蘇で「パッカーン!」なった。田舎もんやけど、あそこはおかしかった(笑)。すごかった。
「阿蘇近郊」撮影MIGHTY MARS
MIGHTY : なるよな!よくみんな言うけどさ、所謂パワースポットって言われている所に行ったら「ほんまにこういう事なんや!」っていう(笑)
中村 : 阿蘇山やんな?
ショウゴ : うん。阿蘇山とかあそこらへん行ったけど、ちょっと違うかった。
中村 : あそこは、すごいよなほんまに。
MIGHTY : あと、三重寄りの熊野の方行った時とかもかなりやられたな。
ショウゴ : うん。それがパワースポットってことやんね。
「奥熊野」 撮影MIGHTY MARS
MIGHTY : うん。でそれを「ロビンソンの庭」は、都会の中の生活と、そういう神聖なスピリット的な所を描いてる。対比というか。
で、クミは自然側サイドに引き寄せられて、最後そっちに行っちゃうねんけど。
最後らへんは、一人で阿波踊りみたいなダンスを始めたりとか、儀式的な事をし始めたり。自分で一人宗教みたいな事を始めてしまう。
一度みんなも見てほしいですね。
鈴木 : また見てみたいな。
言語化されていない感覚
MIGHTY : で、この「ロビンソンの庭」がデジタルリマスター版になって公開されるんですよ。
一同 : へー!
中村 : これから?
MIGHTY : うん。これから。
「ロビンソンの庭 デジタルリマスター版」公開劇場情報
新宿:K's Chinema(ケイズシネマ)
2019年7/20(土)~ 上映中
京都:出町座
8/24(土)〜30(金)
奈良:青丹座
8/19(月)〜25(日)
神戸:元町映画館
8/24(土)〜30(金)
大阪:第七藝術劇場
8/24(土)〜30(金)
横浜:シネマ ジャック&ベティ
上映時期調整中
尾道:シネマ尾道
上映時期調整中
広島:横川シネマ
上映時期調整中
新潟:シネウィンド
上映時期調整中
名古屋:名古屋シネマテーク
上映検討中
鈴木 : 「熊楠 KUMAGUSU」も録ってほしいけどね。
MIGHTY : そやね。「熊楠 KUMAGUSU」も結局資金難で無理になってんな。町田町蔵が主演で。
中村 : ふーん。
鈴木 : 制作途中で終わってるねん。
中村 : なんか、芸人で歌うたってめっちゃヒットした人?
鈴木 : それは「あったかいんだから」や。
中村 : あれ「クマグス」やん。
ショウゴ : 「クマムシ」ちゃうん?
一同 : 笑
鈴木 : 南方熊楠(みなかたくまぐす)ね。
南方熊楠も話すと長くなる。
MIGHTY : うん。長くなるね。和歌山の人やね。
中村 : わからんわ全然。難しいな。。
鈴木 : 自由にゲロを吐けてん、ケンカの時。昭和天皇も気に入っとった。
ショウゴ : 粘菌の人?
MIGHTY : そうそう。昭和天皇もすごい菌マニアで。
鈴木 : めっちゃ気に入っとったらしいね。熊楠の事。アウトローやね。あれも完全に。
MIGHTY : 自由にゲロを吐けたという(笑)。
鈴木 : 腕っ節も強かった。
MIGHTY : ケンカもばり強かったという。
鈴木 : でも、「ロビンソンの庭」はなんか不思議な感じやね。
中村 : 不思議やったな。ストーリーも言われへんくらいってヤバいよな。
MIGHTY : ストーリーが無いのよね。感覚やねん。
鈴木 : 見ても不思議と思う。これはどういう意図で作ったんかな?
MIGHTY : ポスターとかでも「大脳直撃」って書いてるねんけどほんまにそういう感じ。
ショウゴ : うん。
鈴木 : トリップムービー。
MIGHTY : けど鈴ちゃんも見てるよね。
鈴木 : うん、多分テレビでやってるのを見たんかな?昔結構やってなかった?深夜放送で。この手の映画。
ショウゴ : やってたな。
鈴木 : それかビデオで借りたかどっちかやと思うけど。見てますわ。
けど、どういう出会いやったんかはよく覚えてないなぁ。。
MIGHTY : 俺もよく覚えてないねん。どこで出会ったんか。
鈴木 : けど、自分らが好きな要素が詰まってるもんね。
MIGHTY : うん。そういう要素的な「感覚」というか、言語化されてない感覚だけで作られてる感じやな。
東京で明治神宮に行った時に。
ショウゴ : うんうん。明治神宮すごいね。
中村 : すごい。
MIGHTY : うん。あの感じ。都会の中やけど一気に変わる。一気にステージとか自分のモードがパキン!って変わる瞬間にゾクッとくるし。違う面に入ったみたいな感じが映像で体験できる感じかな。
ショウゴ : うんうん。
MIGHTY : で、今もDVDが再発されてなくてプレミアがついて高かったりとか、評価もいうてもみんなそんなに知らんやん?
鈴木 : うん。石井聰互とかなったらまた作品も買えるけどね。
MIGHTY : うん。そやんな。
すごい監督やと思うねんけどな。すげぇ作品やと思うねん。俺は。
(次回へ続く。)
ー 次回の「めっちゃエイリやーん」は大工の中村信彦がマイフェイバリットな映画を紹介してくれます。
「第3回 僕の好きな映画②-中村信彦編-」をお送りします。乞うご期待!
NEXT、中村信彦編はこちらから↓
Mixcloudでは、めっちゃエイリやーん「僕の好きな映画①-MIGHTY MARS編-」のラジオ音源をお聴きいただけます。
アホ全快トークが聴けるこちらも要チェック!↓