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戦記ものが書きたい6

ファンタジー戦記ものが書きたいけどどうやって書いたら良いかわからない人間が書けるようになるために模索するシリーズ。
参考文献・作品は「ゲームシナリオのためのファンタジー事典」、「オウガバトル64」「スターウォーズシリーズ」となります。カバー画像は「いらすとや」さんから。

さて、このシリーズも既に第六回。第一回はOB64に思いを馳せただけだったので事実上五回目です。なんとなくの世界設定、主要登場人物(ほんとに最後までシナリオに噛んでそうな七人。戦記の七人)だけ作りました。
次にやること、それは

大まかな話の流れを考える

他に決めることたくさんあるでしょ!? と目を剥いている皆様、ご安心ください。流石にこの七人編成で話を進めようなんてことは考えておりません。
とは言え、じゃあ宰相とかお姫様とか軍師とかマンモス騎兵隊の隊長とかどうすんのよって話なんですが、
シナリオから需要があれば作ります
作るだけ作ってもシナリオに需要がなかったとかあるんですよ。学園もので無駄に教師とか先生(同じだよ)作っても、結局シナリオから言及がないので折角練った設定が全部おじゃんとかよくあるんですよ。
ましてやファンタジー初心者です。謎の魔法使いとか作りたい欲はあるんですよ! ローブにフードかぶって顔が全然見えなくてなんか奇妙に捻れた杖とか持って「ふぇっふぇっふぇ……この道がおぬしの命運を決めるのじゃ……」とかわけのわかんない電波にも見える台詞を言わせたいんですよ。言わせたいでしょ!?
ただね、言わせたいからって無理矢理エピソード突っ込むと蛇足感がやばいんですよ。下手するとそれだけで「なんやこの戦記……あほくさもうやめやめ」となる可能性すらあるわけです。
戦記なのでとりあえず「どう進軍してどう殺したか」みたいな大筋のストーリーは決めておかないといけないわけです。多分(また多分って言った)。
が、その前に決めないといけないことがあった!!!!

主人公の所属はどちらなのか?

先送りにしていた所属問題がここで勃発します。つまり、帝国出身なのか、連合軍のどこかの国出身なのか、ですね。
これについてですが、主人公・アレックスは帝国の人権がある階級の出身者としたいと思っています。
何故かと言うと、皇帝の二面性を知るには帝国出身の方がわかりやすいから。自分には人権があるから皇帝がそんなに悪い人だとは思わないけれど、よそに遠征とか行ったら「皇帝の犬め!」とか石投げられて「これは……?」となる感じの進行で行こうと思います。

以上を踏まえてふんわりと進行を決める

ということで、イベントとして、
・農民や被支配地域から石を投げられる
を入れようと思います。最初からロックですね。石だけに。ごめん忘れて。
とは言え、実際に石を投げられるかどうかは別として、何か下の方に行くとめっちゃ皇帝評判悪いねんけどなんで??? みたいな、皇帝の残虐な面に気付くイベントは必要になります。

主人公はどこからスタートするのか?

OB64もSWも、主人公が軍隊に入る前くらいから始まるじゃないですか。ただ、ここで私個人の物書きとしての弱点が顔を出すわけです。
日常を書くのがハイパー苦手
なのでもう導入からマンモス騎兵隊がブモー! って突入して、続けー! って突撃するモブたちの中にアレックスがいるくらいの導入の方が書きやすいわけです。
ということで、開始・登場時点では、順調にキャリアを積んでいる若き下士官・アレックスという形になります。

転機はどこになるのか?

石を投げられる日、ではもちろんなく、そのしばらく後ですね。リサと出会った後くらい。リサとは一度は戦ってその後になります。リサの悲痛な叫び、石を投げられた記憶、そう言うものが少しずつ積み重なって連合軍の勧誘を受けると、そう言う形になると思います。
石を投げられるきっかけなんですが、アレックスが有能なのを見込んで上層部が、植民地の抵抗勢力鎮圧とか任せるとかが自然かなと考えています。その中で、帝国の支配の実情を見て、連合軍やリサと戦い、お膳立てをして(お膳立てって言ったぞこいつ)、晴れて連合軍に寝返ると。

ということでここで一旦まとめましょう。こまめなまとめが後の自分を救うのだ。

1.アレックスくん植民地に行く

将来を嘱望された若き下士官・アレックスは、ある日上層部に「君の腕を見込んで、植民地の抵抗勢力を潰してきて欲しい」と言われる。抵抗のせいで農民にも甚大な被害が出ているのだと言う。この時の協力部隊がロバート。
「お前がアレックスか! 俺はロバート。よろしく頼むぜ。ま、軽く鎮圧してやろう!」

2.アレックスくん農民と出会う

早速植民地に出向いたアレックス。しかし、駐屯部隊と戦っているのはどう見てもゲリラではなく、きちんとした装備の武装勢力(これ連合軍です)。これは一体? そして飢える農民達。抵抗勢力に略奪されたのかと問うアレックスに、農夫は諦めたように首を振る。
「わしらの作った作物は、皆帝国の……あなた様方の食卓に並んでおりますじゃ」
衝撃を受けるアレックスたち。ひとまず武装勢力を追い返す。
「あなたたちは、農民のこの状況をご存知で見過ごしていらしたのですか?」
「青いな。帝国の国力を支えるにはこの程度の犠牲は致し方あるまい」
「……」
「植民地の農奴に心を痛めてやる必要はない」
そしてあれは連合軍だという話がこの辺でされる。

3.アレックスくん下々と心の交流をする

釈然としない思いを抱えるアレックス。伝令により、「抵抗勢力がしつこいのでまだそこに留まるように」との指示を受け植民地に残る。この間、数度連合軍と交戦する。アレックスは農民達を気に掛けて様子を見に行くようになる。

4.アレックスくん焼き討ちに行く

抵抗勢力の本拠地がわかったので、そこを焼き討ちにして皆殺しにしろとの命令が下る。難色を示すロバート。アレックスも正直気が進まない。だが相手も武装勢力。素人ではないのでやらなくてはならない。進軍すると、本拠地の前には農民達が農具を持って立ちはだかっていた。駐屯軍は気にせず皆殺しにしようとするが、アレックスがそれを制し、説得を試みる。だが、その途中で駐屯軍のボスがアレックスもろとも農民達を蹴散らそうとする。アレックスは間一髪で助かるが、農民達は何人か死ぬ。アレックスと一番よく話した老人は、息も絶え絶えに、
「あなた様のようにわしらとお話してくださった帝国の方はいままでいらっしゃいませんでした。神のご加護がありますように」
と言って息を引き取る。そこに連合軍が出てきて交戦になる。老人の傍にいたアレックスは敵と思われなかったので攻撃されなかった。ロバートが負傷。

5.アレックスくん出世する

農民と連合軍に多大な被害を出しながら、どうにか勝利するも全滅はできなかった。本国に引き返す。
「何だか後味が悪いよな」
と、ロバート。ちなみに、駐屯軍の中堅がジェームズおじさんで、この人が実は連合軍の内通者。この辺でこの二人に見所があるな……とか思っている。
そしてアレックスは上層部に呼ばれる。
「ノブレス・オブリージュ、と言うやつだな、アレックス。素晴らしいよ。君の心根は、人の上に立つのに相応しい。どうかね? 植民地の駐屯軍の隊長なんかやってみないか? なに、王国の一箇所に空きが出てね。君なら相応しい。どうだろう? 副官として、先日一緒に活躍したロバートを付けようと思うが」
「あら、出世じゃない。おめでとう」
と、先輩のダイアンは喜んでくれたのだが……(ダイアンは多分あちこちで出てくる。多分(また多分って言う))。

6.アレックスくんリサちゃんと出会う

王国の一地域の駐屯軍の隊長に就任したアレックス。ここは先日の地域と違ってそこまで劣悪な環境ではなかった。ほっとする反面、先日の惨事が忘れられないアレックスとロバート。
そこで、駐屯所付近をうろうろしている人影を発見(これがリサ)。話しかけようとすると逃げられる(顔は見た。女の子だった)。何度かこういうことをしている内に「これも抵抗勢力か……」と重い気持ちになる。

7.アレックスくん寝込み(虚偽)を襲われる

偵察されていることから、多分寝込みを襲われるんだろうな……と予想していたアレックスたちは対策を立てて過ごしていた。案の定、連合軍が奇襲を掛けてくる。その中には、先日の少女の姿もあった。憎しみに燃える瞳でこちらを睨み、矢を射かけてくる。対策してあったのでどうにか追い返すことには成功。アレックスはリサと話がしたかったので追い掛ける。手を掴むことに成功し、「一体何故帝国を憎むんだ」と問うが、「私の村を燃やしたからだ」と答えられて愕然とする。
我が帝国軍が、そんな悪逆非道を働いていたなんて……。悩み始めるアレックス。

8.アレックスくん村焼きにドン引き

ロバートに相談するアレックス。しかし、ロバートもどん引きして何も言えない。
「さ、流石に、一般人の住む村を燃やすだなんてそんなこと……」
「だがあの目が嘘を言っているとは思えない。誤解はあるかも知れないが、彼女の村が焼き討ちにあったのは事実だろう」
「どうしたら良いんだ」
「話し合いが必要になるし、いくら被支配だからと言って、現地から搾取するのは間違っている。皇帝陛下は、我々には慈悲深いお方だ。手紙で現状をお伝えすれば動いてくださるかもしれない」
動くわけがないのである。

9.アレックスくんジェームズと出会う

日に日に空気がピリピリしていくような気がした。ある日、ダイアンとジェームズがやってくる。
「どうも、あんたたちが現地人に舐められてるらしいってことで、あたしも派遣されたのよ」
「舐められているのだろうか。先輩、話を聞いて欲しい」
「もちろんさ。何でも言いな」
一方、
「あなたは、この前の……あちらは良いのですか」
「あちらはな。先日のお前たちの活躍で、現地の抵抗勢力はほぼ無力化した」
「そうでしたか……」
「今度はここの勢力が勢いを得ていると聞いて派遣された。アレックスにロバートと言ったか。お前たちが先日見せた心根の優しさ、しかと見た。私にも人の心はあるからな。むしろお前たちのような兵と戦いたいと思っている」
「光栄です」
ジェームズは内通者なのでこれを機に二人を連合軍に引き込みたいと思っている。

10.アレックスくん帝国を裏切る

ジェームズの内通がなんとなく疑われているので、別の帝国軍が派遣されてくる。疑われていることを察したジェームズは、連合軍に合図して襲撃させた。その中には当然リサもいるわけで、正直穏便に済ませたいアレックスとロバート。後輩で隊長のアレックスの迷いを感じ取ったダイアンは撤退を進言するが、別の帝国軍がそんなことを許す筈もない。
「殺せ! あの女を殺さなければ貴様らも同罪! 絞首台に立って貰うぞ!」
「誇り高き帝国軍のやることがこれですか! このようなことをして、皇帝陛下の名声に傷が付くとは……」
「馬鹿め! これこそが陛下のご意志。大体、これが植民地だけの話だと思っていたのか? 我が国で人として扱われているのは皆貴族以上だ! それを知らずにぬくぬくと過ごしてきた貴様も、そんなご立派なお題目を唱えたところで連中と変わらんぞ」
「いいや、変わるさ」
ジェームズが口を挟む。ここでジェームズ裏切りムーブ。
「変えたいならば、俺と来い。お前にはその意志と力があるだろう」
「あなたは……?」
戸惑いながらもジェームズについていくアレックス、ロバート、ダイアン。
「先輩まで……」
「いや、何かつい……」
そして、川に停めてあった船に飛び込み逃走を図るのであった。

長!!!!!!!!!!!

これで序盤なんですけど!!!!!!!

え? 長い。でもこれくらい丁寧に書かないと全然意味わかんないよなと思って丁寧にしたけど。は? それにしても長い……。
段々不安になってきた。
ていうかそれまで帝国の人権がある階級として生きてきた人がそんなすぐ裏切る訳ないじゃん、と思ったらやっぱり説得力のあるあれやこれやが必要だと思っ……。
長いけどこれ読者が付くのだろうか……?
ていうか駄洒落まで言ったのに石を投げられる展開が完全に消失したのでリサに石を投げてもらうか。
駄洒落の為にシーンを作るな。

ていうか大まかな流れを決めたかったんですが大分書いてしまったので続きはまた次回にいたしましょう。それではごきげんよう。

これはとても真面目な話ですが生活費と実績になります。