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「シンクロニシティ ~ 印象に残る偶然」

 心理学者ユングが提唱した「シンクロニシティ」という概念。「共時性」と訳される意味ある偶然の一致。30代後半にこの言葉に出会い、強く興味を持った。

 ついでに白状すると、「シェルドレイクの仮説」に関する本も面白いと思った。イギリスの科学者ルパート・シェルドレイクが提唱した「形態形成場が存在する」という仮説。
 一見何の関連もない2つ以上の事象が、因果律を超越して同時に、あるいは繰り返して起こるという不思議さに、興味を持ったことのある人は多いのではないだろうか? その面白さに虜になり、あれこれと本を買って読んだものだが、如何せん素人にとっては、その先に進みようがない。頭で考えて理解できるようではなく、実証するための膨大なデータ集めもできようはずが無い。そこから先に1歩も進めなかった。

 で、いきなり話は飛ぶのだが、どう考えても単なる偶然なのだが、それにしては印象的だったという体験談、大抵の人は1度や2度はあるのではないだろうか?

 僕の場合をいくつか拾い出してみると、

◎その1
 屋外でシンセサイザーのコンサートをやっていた時、「雨と風のダンス」という曲を始めたら、まるでそれに合わせるかのように、風が吹き始め、あたりの木々や花が一斉に揺れ始めた。そして、曲が終了すると風は止んだ。

◎その2 
 複数の演奏者が参加しての屋外でのコンサートで、自分の出番がやってきて、2曲ほど演奏した。演奏会場になっていたのはケヤキ並木の木陰で、まるで曲にタイミングに合わせるかのように周囲の鳥たちが鳴き始めた。聴いていた人は、始めのうち、曲に合わせて効果音を流しているのだと思っていたが、やがて1人、また1人と、それが本物の鳥だと気づき、不思議そうにケヤキの木を見上げ始めた。

 両方とも1997年のこと。あの年は、こういう偶然が多く起こった。ちょっと次元は違ってくるが、ハンガリーに渡航費の負担ゼロで行けてしまったり、なんだか知らないうちにグァム旅行が当たっていたりと、同じ年に集中して幸運なできごとが起こった。

 こういうのは、勝手な解釈ではあるが、神様のプレゼントだと思うことにしている。

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