KOC2021のある世界に生まれてよかった
「お笑いのある世界に生まれてよかった」
今年のキングオブコントで文句なしの優勝を飾った空気階段・水川かたまりさんが2019年大会で残した名言だ。
もう言い尽くされていることだとは思うけれど、2021年のキングオブコントは歴史に残るであろう「愛」と「優しさ」に満ちたとんでもない大会だった。
ファイナリストとして残った10組、どこが優勝してもおかしくなかったし どの組にも思い入れがあったから誰が負けるのも見たくはなかった。
その中でもとりわけザ・マミィと空気階段を他よりも少し強く応援していたため気が気ではなかったファイナルステージ、見事 文句なしの優勝を飾った空気階段にまたも救われてしまった話を残しておこうと思う。
『また』というのも、以前 空気階段単独ライブ「anna」を視聴して一度救われているのだ。
コントライブを見て救われる、というのも少しおかしな話かもしれないし私もそんなつもりで見ていたわけではなかったが、同じように救われていた人が一定数いることも当時見かけていた。
完全に私事だけど配信で「anna」を見た時はちょうど大学の卒業制作に追われ、自暴自棄になっていたタイミング
予約していた公演DVDが届いたのは、新卒で入った会社がとんでもないところで精神的にまいっていたタイミングで、その後2ヶ月ほどで退職してしまった。
そしてキングオブコント2021の放送日はちょうど転職先が決まり、これから頑張れそうだと気を引き締め直したタイミングだった。
これも語り尽くされているが、今回の大会で感じた他者を受け入れる・個性を肯定する多くのネタたちが、こんなにだめな私でも頑張って生きてていいんだと思わせてくれていた。
その中でも優勝した空気階段がファイナルステージで行ったコント「メガトンパンチマンカフェ」が「anna」の中で行われていたものの1つであったこと
その後緊急生放送となった10/4深夜の「空気階段の踊り場」でのリスナーからのメールやもぐらさんの言葉
勝手ではあるがこの2つによってそれまでの全てが繋がってしまい、どうしようもなく胸に込み上げるものがあった。
以前「パンサー向井のチャリで30分」に空気階段がゲストとして呼ばれた回で、向井さんが
空気階段のコントを見ているとまたダメになりたくなる
といったニュアンスのことを言っていたことが強く印象に残っている。
そうなのだ。
空気階段のコントを見ていると、ダメダメだけど頑張ろうと思うと共に、こんな風に生きてみたいとも思ってしまうのである。
本当に不思議だなと思う。
チャンピオンとして忙しく様々なメディアに登場する2人がキラキラしていて本当に嬉しいし、賞レースという戦いからは退く2人が今後どんな物語を生み出してくれるのか 楽しみで仕方がない。
本当におめでとうございます。
あと、1stステージの紹介VTR選曲をしてくれたスタッフさんにも心からありがとうと言いたい。
私の中で「Funny Bunny」 にいろいろな文脈が乗りすぎて、聴くだけで泣ける身体になってしまった。
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