親を殴る
私が祖母の面会に週に2−3回行っていたことを知った母は、障害者の兄を連れて祖母に会いにいくようになった。
私が行っている事、知らなかったら何もしてなかったのに、世間体を気にしてなのか、行き始めた。私は許せなかった。
そして親を殴った。なぜ殴った?
性被害のこと、祖母のこと言ったら
「あんたは日本に帰ってきて金をせびりにきたんか?早く戻れ」
「41にもなってまだ性被害のことガタガタ言ってんの?」
本当に何もわかってくれないんだな。
ガタガタ言ってんじゃない。心が壊れて辛いだけ。
そして理不尽に昔レストランで平手で何発も殴られたこと、ストレスの発散で殴られたこと、全て思い出し、それが犯罪になろうとも、私は同じことをしようと思った。右手で左頬を殴ったけど正直罪悪感皆無。むしろやってやった、とさえ思えたし今も思う。そしていつものごとく、兄は警察を呼ぶ。
警察到着。今回の警察の方々は良い人だった。
あの二人は、私が殴ろうとしたとき、兄が止めようとした言ったらしい。
止めたって誰が?兄は障害あって止めることできないよね。声も出してなかったけど。むしろ殴って警察に捕まるのを待ってたんじゃないかとさえ思えるように警察にも嘘を発していた。
祖母の面会の件も「最近面会できるようになったんだ」という割に私が一人で行き始めて2ヶ月経つけどその間誰も行ってなかった。
嘘が全て自分都合で、今回も嘘つきの教科書があったら見本になるような嘘のつきっぷりだった。
私は警察署に最新のパトカーで連行される。
年配の警察官の方が言ったのは
「この世の中には母親になれない、女でしかいれない女ってたくさんいるんだよ。子供を産んだからには責任は取らなきゃなんだけどできないのがたくさんいるんだよな」と言っていた。
写真、指紋を取った。
「これからはあんな母親のために人生棒に振るんじゃないよ。縁を切るのはは法律上できないけど、あの母親とは噛み合うことは一生ないと思って生きるって約束して」と。
帰りもパトカーで送ってもらった。
祖母のことは心配であるけど、日本にいる間はいっぱい面会して、思い出たくさん作って、私は私の人生を生きることに決めた。
もうここにいると心が壊れて腐ってしまう。
普通の家庭に生まれたかった。
でも、祖母の愛情には本当に感謝しきれないと今回も思った。