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製・配・販と協働するマーケティングで韓国コスメの新・定番化を成功させます!

「日本輸入化粧品協会」によると、2021年度の韓国コスメの輸入額は、昨対比126.4%(452億6,802万円)と大幅に伸長している。コロナ禍で苦戦を強いられている化粧品市場の中で、韓国コスメはなぜ伸びているのか?韓国高麗人蔘社代表取締役社長金拏侖氏に「韓国コスメの成長戦略」について聞いた。(聞き手/編集部 日野 克哉)

韓国高麗人蔘社の成長率は前年の2.3倍

—韓国高麗人蔘社さんの「韓国コスメ戦略」について教えてください。

 日本のマーケットにはいい商品がいっぱい並んでいます。その中で、当社の韓国コスメが日本市場で売れている理由は、(1)製・配・販で協働し、商談の段階から「マーケティング戦略」「流通戦略」を共有していること、(2)売場展開する際に、ブランド認知を高めるSNSマーケティングを実行していること、(3)SNSマーケティングと連動したリアル店舗での情報発信をPOP等で実施していること、(4)直営店の「販売データ」「接客履歴」に基づいた自社の商品分析を繰り返していることの4つだと思います。

「韓国高麗人蔘社」を設立した2008年当時は、健康食品の「高麗人参」を売っている会社でしたが、2010~2011年の第二次・韓流ブームを経て、日本での人気の高まりに合わせて韓国コスメ事業が中心になりました。売上は2021年度は前年比で230%まで伸び、成長率は約2.3倍と大きく伸長しています。今期は韓国高麗人蔘社(単体)だけで100億円超を目指します。

また、韓国高麗人蔘社は「三清グループ」のグループ企業であり「日本国内での韓国コスメ流通業」を担当しています。

他の事業に関しては、子会社のENCJAPANが「製造販売・輸入・通関・品質管理業」、SIRASIRIが「日本国内でのマーケティング代行業」、BTSglobalsが「タイ国内での韓国コスメ流通業」というように4つのグループ企業が分担して韓国コスメ事業を運営しています。

一般的に、韓国企業では「製造販売」を他社に委託する企業が多いのですが、三清グループでは「製造販売」「貿易(輸入・通関業務)」「SNSマーケティング」「商品分析」まで自社グルーブ内で行っており、韓国コスメ事業を他社に委託せずに自己完結で管理できることが最大の強みです。

三清グループ内で、韓国高麗人蔘社は、韓国コスメのリーディングカンパニーとして、日本のドラッグストア(DgS)に約8,000店舗、バラエティストアに約1,500店舗、百貨店、GMS、ドン・キホーテなど、計約1万店以上にブランド展開しており、今後も店舗展開数を増やしていきます。

韓国コスメは10代まで客層を広げる

 2016年からは、我々の自社直営店舗である「Re:MAKE(リメイク)」という韓国コスメの専門業態の開発も進めています。直営店自体は13年前からScandalofPrincess(スキャンダルオブプリンセス)という業態でやっているので、リメイクは新業態という位置付けになります。

2016年11月にオープンした第一号店の「リメイク新大久保店」は、コリアンタウンで有名な新大久保に立地する50坪の路面店で、1ヵ月当りの平均来店客は10万人以上の繁盛店です。

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