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コーセー、ウィズコロナの化粧品販売は、中高単価カウンセリング販売で優良顧客化狙う

品質の高い中・高単価の化粧品をカウンセリング販売することは、ドラッグストア(DgS)のロイヤルカスタマーを固定客化することに大きく貢献する。今年2月にコーセー化粧品販売(株)の専務に就任した鎌田昌人氏に、Withコロナ時代の化粧品の販売戦略を聞いた。(聞き手/月刊MD主幹 日野 眞克)


コーセーとDgSの両方の顧客データを活用

—鎌田専務は2月に「コーセー化粧品販売(株)」の専務に就任されたばかりですが、自己紹介からお願いします。

鎌田 就任前は「(株)コーセー」のコンシューマーブランド事業部で、ブランド開発、商品と販売(ナショナルプロモーション等)の企画立案を行う部門の責任者をしていました。

入社後、支店にて営業を経験した後、海外(香港と台湾)の駐在勤務を経て、コンシューマーブランド事業部に赴任しました。

今回、新しい部署に異動し、ドラッグストア(DgS)様の現場と一体となってお客様づくり、DgS企業様との関係性を強化する部門の責任者になりました。

—チェーンDgSとの協働戦略について教えてください。

鎌田 現在、DgS様は、化粧品を購入されるお客さまの固定化(お客さまづくり)を非常に重視しているとうかがっています。そのために、ID-POS(会員ID付のPOSデータ)を利用して、会員様の購買データなどを分析されています。

当社としても、DgS様の購買データ分析に関して協働し、DgS様の固定客づくりをサポートしていきたいと考えています。

ただし、まだID-POSなどのデータをすべて分析することまではできていないので、DgS様のID-POSを分析するチームをつくって取り組もうとしている段階です。それぞれのDgS様が、その企業の特性に合ったお客様づくりに取り組んでらっしゃいますので、私たちは当社(メーカー)が蓄積した全国ベースの顧客データ(市場トレンド、人数データ、リピート率など)と、DgS様のデータとの差異を分析し、DgS様の固定客づくりの「打ち手」の開発を協働していきたいと思っています。

—小売業のID-POSデータとメーカーのデータを突き合わせることが大事なのですね。

鎌田 はい。DgS様のデータと当社(メーカー)のデータを組み合わせて分析することが重要だと思います。当社も直販部門や店頭でのカウンセリング活動を通して多くの顧客データを蓄積しています。たとえば、コーセーの顧客データを活用して、DgS様の店舗に送客できるような協働キャンペーンを実施できれば、DgS様の固定客づくりに貢献できると考えています。

—コロナ禍による化粧品の購買行動の変化について教えてください。

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