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AIロボで調剤自動化、相談機能を強化した都市型「ヘルスケアステーション」

新生堂薬局は従来の食品強化型ドラッグストア(DgS)に加えて、相談機能、医療連携を強化した新しい業態として「ヘルスケアステーション」を標榜している。新生堂薬局地下鉄筑紫口改札前店は、新業態の都市型バージョンだ。最新の調剤ロボットやOTC薬(市販薬)の自動払い出し機などを導入して、薬剤師の相談機能を強化した最新店を取材した。


調剤の自動化で薬剤師はコミュニケーションに集中

新生堂薬局地下鉄筑紫口改札前店(筑紫口改札前店)は2021年7月の開局。福岡市営地下鉄博多駅筑紫口の目の前に位置する。同駅の1日の乗降客数は16万2,210人(2018年)、筑紫口改札前店は新生堂薬局のなかでもトップクラスの店舗前通過人数を誇る都市型調剤薬局である。

▲[図表1] 新生堂薬局のヘルスケアステーション構想

同社では地域のなかにあって、医療機関や行政などと連携し、「病気の早期発見」「早期治療開始」「治療継続」「重症化予防」を可能にする業態を「ヘルスケアステーション」と命名し、新業態への進化に全社を挙げて取り組んでいる(図表1)。

筑紫口改札前店は博多駅周辺で働く忙しい40〜50代を中心に想定した都市型のヘルスケアステーション。時間のない働き盛りの中高年層に対していかに健康診断を受けるよう促すか、限られた時間のなか、効率的なコミュニケーションで健康増進のアドバイスをする、課題を発見し受診勧奨や改善案を提案するといったことが、この薬局の主要ミッションとなる。

ヘルスケアステーションの機能を果たすためには、登録販売者、薬剤師の対話力、相談対応能力が問われるが、この薬局では時間のない忙しい層へのアプローチという条件がもうひとつ加わる。

これを解決するための手段として、AI機能付きの全自動調剤ロボット(BD Rowa Vmax)及び重量監査機器(らくREC)を導入。薬剤師が来店客や患者に対して十分な時間が取れるよう配慮している。

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