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「体験価値」高めて固定客増やす、資生堂ジャパンの化粧品市場再活性化戦

「モノ売り」から「体験価値」を高めるマーケティングとカウンセリング(接客)に大きく舵を切ると強調する。今年150周年を迎える資生堂ジャパンの渡辺本部長に、化粧品市場の再活性化のための戦略を聞いた。(聞き手/月刊MD主幹 日野 眞克)


小売業との協働で「3回目購入者」を育成する

—ドラッグストア(DgS)、小売業との協働戦略について教えてください。

渡辺 小売業さまとの協働は2022年の重点経営テーマのひとつです。我々のビジョンは、お得意先さまと協働しながら、記憶に残る体験を通して、お客さまとの強固な信頼関係を築いていくことです。

資生堂ブランドを長く愛用してくださるお客さまを増やすためにも、高付加価値の「スキンビューティー」領域の注力や、デジタルの活用によって、お客さま一人ひとりの「なりたい自分」を実現するお手伝いをしていきます。

ここ10年のメインのお得意先はDgSさまでした。店舗数が大きく増えたDgSさまの店頭では、毎日のようにお客さまとの新しい接点があり、新規客を獲得させていただきました。

しかし、これからの人口減少を考えたときには、資生堂ブランドを購入して頂いたお客さまが、DgSさまの店頭へと「リピート」していただくことが重要だと考えています。

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