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音楽の世界
ヴィヴァルディの四季、冬のLargo。
『なんて明るく楽しい素敵な曲、、!』と思ってタイトルを見た。
“Violin concerto in F minor ,RV297 "L'inverno" II Largo”
どれがタイトルを指すのか全くわからない。
わかるのは
『Violin concerto in F minor』
いや、これはほとんど名を指してないところだな?つまりはヴァイオリン複数人でFマイナーで弾きますよーってことよな?
『RV297 L'inverno II Largo』
ふむ、largoは授業で速度記号と習ったな、
てことはL'invernoが曲名。
アーティストは誰だ。
ふん、ジュリアン・ショーヴァン、、、。
でも作曲者は違うのか、Vi、valdi…
…誰だ?現代の人?
検索🔍
> 全然違いそうだわモーツァルト世代だわこの写真。
Vivaldi、ヴィヴァルディ…あ
楽譜探索してたときに聞いたことあるな、この名前。
うーんYouTubeで探してみよう。
ポチ
………んー、コレじゃないなーー、、
でもなんかこの曲、聴いたことある…?
!!
よくドラマで、『女の人のヒステリックなシーン』で流れる曲じゃん!笑
迫力すご〜
…………。
…いや検索結果、"ヒステリック"ばっかりなんだけど!
わたしが聴いてた平和な曲が見つからない〜〜〜〜、、😭
そしてわたしはついに知る。
『Largo』が曲の章の名を指していたことを。
人生で一度は耳にしたであろう
"ヒステリック"なシーンのこの曲の名は、
ヴィヴァルディ
四季
協奏曲第4番ヘ短調 RV 297「冬」
第1楽章 アレグロ・ノン・モルト
そしてこれはヒステリーな女の人の曲ではなくて、
寒さの中で身震いしている。足の冷たさを振り解くために歩き回る。辛さから歯が鳴る。
ソロヴァイオリンの重音で身震いを表現している。
というシーンを表現していた。
そして、わたしのお気に入りの曲の名は、
ヴィヴァルディ
四季
協奏曲第4番ヘ短調 RV 297「冬」
第2楽章 ラルゴ
外は大雪が降っている、中で暖炉で満足そうに休息。ゆっくりしたテンポで平和な時間が流れる。
そんな時間を表現をした音だった。
え!?なんだそんなわかりやすいモチーフの表現だったの!?
内に秘めたヒステリック、別れとか不倫とか死とかさぁ!!!そういうんじゃないの!?!
と拍子抜けをした。
知らなかった、
クラシックってこんなにファミリアーな表現媒体だったのか。
なんか「寒さで身震い」って言われて改めて聴くと、そう思えてくる…冬の早朝の冷たい風にあたりながら聴くと、ちょっぴり早足になるなぁ……うぅ…寒い……
わたしはこのとき、
恥ずかしながら初めて、曲の持つ『意図』というものを、知った。
『意図』が、ある。
なるほど貴方はそれを、音で表現したかったんだ、このカルテットで表現しようとしたんだね!
なぁるほどなぁ〜!!へぇ〜!!!
クラシックが急に、身近になった。
雲を掴むように、捉えようのない"〇〇音楽の世界"が、急にわたしの足元まで降りてきた。
そうか歴史上のあの人も、近代音楽のあの人も、〇〇派のあの人も、みんな自分が表現したいものを音にしているだけなんだ。
この人物の歴史、略歴は、その表現したかったものの表現方法を、探し歩いてきた記録なんだな。
なるほどわたしもこの人と同じ道を辿れば、同じ音の世界、同じ表現したいものを形にする方法を学べるのかもしれない。
音楽には、意図が、ある。
わたしが表現したいものも、
音楽という世界で、表現することができる。
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NHKアカデミア(2023.12.31再放送)久石譲さんインタビュー
Q&A
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質問
「仕事として音楽をしていくには、大衆を惹きつける音楽をつくる必要があるのではないかと思います。なにか久石さんが意識されている手法はありますか?」
「……(少し悩む素振り)
………うん、
一般の人にウケようと思って作曲するのは、
やめた方がいいと思います。
もし、
あなたが曲を書いたとして
世界で1番最初のそれを聴く人はあなたなんですよ。
最初の第一弾目の聴衆はあなたです。
そうすると、まず自分が喜ばなかったら、自分が喜べる音楽でなかったら意味ないわけですよ。
自分が「良い曲描いちゃった」、と、思えるものができていれば、家族とか、周りの人にまず聴かせますよね。その延長に、観客がいる。その延長に、CDなり媒介がある。
そうすると、聴衆の1番フロントにいるのは自分自身。まず自分が喜べるもの、自分が納得できるもの、
『自分はこれでいいんだ。でもこれでも足りないと思うけどここまでやった。』
できなかった部分は自分が自覚するから。それはその次のときにチャレンジする。
いずれにせよ、
第一の聴衆はあなたです。」
秋から通う音楽学校、
わたしのつぎの課題は、『作曲』。
『お題は自由。自分の中でやりたいこと、挑戦したいことを全力で詰め込んだ音源を提出してください。』
1週間、この言葉の答えを探していた。
"しっかりとリファレンスに沿った商業の曲を
独りよがりじゃなく「聴いてわかる」こと
挑戦は、サントラ作曲家の〇〇さんの音楽に真似してみる?
トレンドは、△で、今までの基礎を抑えて。
まだつくりたい音楽の方向性もわからないのに? 周りの皆さんほど音楽への熱量もないのに
表現者としての最終ゴールも、つくりたい音もイメージできない
わたしって、本当に音楽がやりたいのか?
ポップスあんまり聴かないし、今流行ってるランキング1位の曲とか、興味ない
たくさん曲聴いて、何がしたいんだっけ
海外、本当に行きたいんだっけ
なんで音楽、やりたいんだっけ"
わたしが、わたしを表現する。
「わたしが、」表現したいもの であること。
そうでなければ、この表現の道に全力で臨む意味がない。
挑戦したいことは、
やりたいことは、
わたしのなかにあるのだから。
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わたしが表現したいのは、
時間の流れを表現する音楽
わたしにとって時間は、わたしと共に生きた、わたしのなかにある宇宙
これから先も共にある
ミニマルミュージック、クラシック、映画音楽
日常を生きる、変わり映えのない日常が、そこに連なっている それは年輪で、想い出で、温かさで、愛おしさで、悲しさで、美しさで、別れで、叶えたい夢で
インパクトも、4分の縛りも、万人ウケも、とっぴな表現じゃなくても良い
わたしのなかにあるこの宇宙
いつかどこかで世界中の人と繋がってゆく
それをいつも伝えたくて、伝えられていなくて、関わるすべての人に、伝えきれない感謝と愛を、抱えて遠慮して生きている
だから今ここで死ねない。
わたしが死ぬときは、あたたかく光る星になって、みんなは笑い上戸の星をみるんだ
この世界を包むやわらかな存在になって、昇華していきたい
わたしの中にあるこの愛を伝えたくて、
この「世界」を形にしたくて、
音楽を作るのかもしれない。
わたしはずっとそうやって、
生きていくのかもしれない。
「ぜひ、海外へ行ってください。
見えるものが、広がっていきます。
課題はずっとつづいていく。いつも誰にでもあるものです。
僕も、まだ表現したいものをつくりきれていなくて、まだこの後の人生をかけて、つくり続けていきます。
常に新しい自分であること。
僕はそれを大事にしています。」
視線はまっすぐ、こちらを見つめている。
深夜2:00 テレビの前で、わたしは泣いていた。
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