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母の悲しい記憶

母の実父(祖父)。

物凄くケチ。

生活に必要なだけのお金を家に入れなかったため、家族はいつも飢えていました…。

それなのに、ある日、祖母(母の実母)を怒鳴りつけました。

「オマエ、弁当におかずが無いやないかー!」

それ程、貧困だったのです…。

お弁当は、白米のみ。

「おかずなんか買えへんわ!」

そう、祖母が言うと…。

「ご飯の上に、味噌汁の出汁取った昆布でも乗せとけ!」

こうして、昆布飯を食べ続けた祖父。

でも、何故か病気にならなかった不思議。

祖母は、弱った体で働きに出たため、病気になり、死にかける羽目に…。

そして、母は、栄養失調。

母の弟も病気に…。

それでも、祖父は妻子を放置。

「オマエらなんか、死んでも構わへんのじや~!」

そう、捨て台詞を吐いて、映画館に入り浸っていました…。

見かねた祖母の兄が、経済支援をしてくれたため、何とか死なずに済んだ母子。

しかし、母は、祖母の兄の子供(いとこ)に蔑まれることになります…。

「アンタ(母)は、私のお父ちゃんのおかげで暮らして行けとるんやで~」

でも、気性の激しい母は、負けていません。

「クッソー!」

「偉そうにしくさって!」

怒りが募った母は、家にやって来るいとこに、「オマエなんか、帰りやがれ!」と叫び続け、撃退してしまいました…。

このいとこ、祖母や母の弟の前では、良い子を演じていたため、母は完全に悪者扱い。

「人の世話になったら、惨めや…」

母が私に強く自立を求めたのは、その様な経緯があるのでした…。


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