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平和のための沈黙

母は、不器用で、家事が苦手。

お弁当を作ってみるも、見た目はイマイチ。

ある日、お弁当箱の蓋を開けてみたところ…。

(?!)

ご飯の上に、おでん(昨日の残り物)が刺さっていました。

それも、人参とゴボウとコンニャクだけ。

その他のおかずは無し。

早速、父にも尋ねてみました。

「お父さ~ん」

「今日のお弁当、見た~?」

すると…。

「おでん丼のことね?」

なるほど…。

そう、名前を付けられると、ご立派な感じがしてくるから不思議です(笑)。

 でも、実態は、超手抜き弁当。

父が、私に言いました。

「何でも、文句ば言わんと、美味しく食べると!」

(あっ、そう…)

やがて、母が登場。

「アンタら、何ごちゃごちゃ言いよるんか?」

まさか、「今日のお弁当、貧相やったわ!」などと言う訳にもいかず…。

すると、父が…。

「お母さん、何でもなかよ~」

賢明な判断なのでした(笑)。


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