そして君は苦情処理係
父の知り合いに、何を言っているのかよく分からない人がいました。
「オニョ、オニョ、オニョ・・・」
彼からの電話受けた人達は、必ずこう言います。
「あの~、もう一度、おっしゃっていただけませんか?」
でも、状況は変わりません。
そのうち、「何度も質問しては、失礼だ」などと、相手が気を遣って諦めてくれます。まさに、彼の思う壺です(笑)。
彼の上司にも、苦情が舞い込みます。
「あの人の言っていることは、さっぱり分かりません!」
皆が、彼のフォローに追われます。
すっかり、「ダメな人」の地位を確立した彼は、何の仕事もせずに、のんきに過ごしていました。悪意すら、感じます。
しかし、彼を遊ばせておく訳にもいきません。皆が、悩んでいました。
そんなある日、彼の上司はひらめきました💡。
「そうだ、彼を苦情処理係にしよう!」
「きっと根負けして、(相手が)文句を言うのを止めてくれるハズだ!」
毒を以て毒を制すではないけれど・・・。
彼も彼なら、上司も上司。
こういうのを適材適所と言って良いものやら・・・。
残念ながらその後、この悪だくみの結果がどうなったのかを知ることは、できませんでした(笑)。