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#2 Pure Pleasure!



「エッ!?ピュアプレ出んのっ!?


と驚く先輩が何人かいた。

 Pure Pleasure! は一回潜入したことはあって、それくらいヤバいことは俺も知っていたし、先輩達の反応も嬉しかった。




だったら尚更カマすぜ!と将軍と意気込んでいた。





当時のGangerはガムシャラで、本気で
色んなことをやりながら、模索しながら、
なんて言いだすと、今とあまり変わらなかったりもする…






ライブでなにを歌ったかなんて覚えてないが、
気持ちだけは当時の最高のパフォーマンスを披露した。
投げっぱなしパワーボムである。




俺は後戻りできないほどハイになっていた。
ラッパーズハイというやつだ。
マイク越しに「レギュラーにしろぉ!」と叫んだ記憶がある。
うん。確か「しろぉ!!!」って勢いがあったはずだ。
ハイレベルなイベントで、FOGGYへの勝手な憧れが産まれていたのもあり
それくらいの気持ちがあった。けど
勢いがないと言えなかったのかもしれない。



その時ばかりは歓声よりも、笑い声みたいなのが多いオーディエンスだった気がする。


なんせライブ中のことなので淡い記憶だが
PAをやっていた澤田さんが振り向き様に
俺たちを指さして

「レギュラー!レギュラー!…いいよレギュラー!」

って言ったシーンは
俺も、将軍も
ハッキリ覚えている。


MCWのnoteにはこのシーンを
面白くなかった。と書いている。



そりゃそうじゃ。
沙羅双樹
DELASOUL



しかしGanger側からの視点だと
「澤田さんが振り返った時はマジやばかったよねぇ〜」と、
今でも話すほど素晴らしい"ゲンガーメモリーズコレクション"の一つである。



ライブが終わってから、
改めて澤田さんと話している時に
「うん、レギュラーやりたいんだろ!いいよ!頼むよ!」と肩に手を置かれた。



ライブ中の「いいよ!」よりも言葉に重みを感じて、その時ばかりはハッと冷静になったので
このシーンもよく覚えてる。




ライブ前にも 勿論挨拶はしたけど、
ライブ後もMCWの反応は変わらず

「あぁ、よろしくお願いします。」
程度の返事だった気がする。

俺はいつものように、ベロベロになって楽しい夜をすごした。


ヒャホーとか言っていた。絶対。



そのイベントの締めのMCでは
MCWがマイクを握っていて
Gangerが触れられた事も覚えてる。





「ギャンガー?ゲンガー?ガンジャー?
あぁギャン、ゲンガー?
…はレギュラーなんすかね?!澤田さん!」
みたいな事を多分笑いながら言ってた。

(新参者がいきなり…って展開は、もしかしたら彼にとって面白くないのかも。
それにしてはケタケタ笑ってるな)

とりあえず
「ゲンガーって読みまぁす!」とガヤりつつ、
うっす。と、頭を下げた気がする






俺は竹中直人の「笑いながら怒る人」という芸が好きだったのもあり、少し勘ぐった。

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