元天才少女のターニングポイント
私は小学校の頃、クラスで一番勉強ができ毎日笑顔で明るく、家庭訪問の時に
「性格も頭もいい、どうすればこんな素晴らしい完璧なお子さんに育てられるんですか」
と、親が担任の松本アッコ先生から血眼になって問いただされたことのある、かなり優秀な女の子でした。
周りの友だちからも、「まおちゃんいつもテスト100点ですごい!」「まおちゃん通信表Aばっかり!」と褒めちぎられることが多々。
毎日勉強しかせず、「彼氏は算数、愛人は国語です」と言わんばかりの勉強量で、親から
「このまま勉強ばっかしてノイローゼで死ぬかもしれん」
とガチで心配されるほど。
このままじゃ本気でヤバイと思ったらしい親が、しばらく勉強をやめなさい、と私に「勉強禁止令」を出したこともありました。
その法案に
「やだ!ごめんなさい!勉強をさせてください!お願いします!」
と号泣して非常階段に家出した事すらあります。
そんな勉強ヲタクな私がくらった致命的な「勉強禁止令」。
もう毎日をどう過ごせばいいのか途方に暮れていた時。
お母さんが好きで「一緒に見ようか」と、レンタルしてきた「木更津キャッツアイ」を鑑賞。
何だこのチャラい野球少年たち
つまらん
掛け算させろ
と内心悪態をつきながら見ていったわけですが
待って?
何この子?
めちゃくちゃ
可愛い
やべ
撃たれた
はいキタ人生のターニングポイント!
私がクズ化し始める人生のターニングポイント!
やっべーー!
勉強とかしてる暇ねーーー!
何このイケメン!
やっだーーーーーん!
好きーーーー!
と、いとも簡単にこのチャラい野球少年のうちの一人が私の心を「狙い撃ち★」してきて、見事私のハートのど真ん中に矢が命中。
そこからの落ち度は
こんな感じです。
勉強なんてしたくない。
「松本潤は何故眉毛があんなに濃いのか」
「相葉雅紀のすね毛が濃い謎」
みたいな勉強ならまだしも、何が悲しくて李徴の気持ちを読み取らなければならないんだろう。
何が悲しくて直線の式を読み取らないとダメなんだろう。
そんなことより
自担見たい。
…
…
…なんて言いつつ、さすがに2点はマズイかもしれない。
正直このままだったら進路に影響が出る。
就職先も見つからないかも知れない。
と、突然焦りを覚え始めた私は机に向かい、昔のあの頃を思い出しクソ真面目なガリ勉チャンに変身。
カリカリカリカリ
ケシケシケシケシ
カタカタカタカタ
勉強を始めて6分経過後
…
…
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…
…
もう根っからクズなのかもしれない。
少しの勉強で頭が違う方向に進もうとするこの本能。
ダメかもしれない。
もうあの頃の私は夢だったのかもしれない。
私は就職できるのかしら。
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