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2022.1.15

ずっと、ロールちゃんが好きである。
うさぎの風貌をしたロールちゃんは、山崎製パンのロールケーキのパッケージキャラクターである。サイズは長さ20センチと少し、直径は約5センチの棒状のロールケーキで、、など説明する必要がないほど、スーパーのスイーツコーナーではおなじみの商品だ。何がそんなに好きなのか。ズバリ、ロールちゃんのキャラそのものだ。もし、彼女がパッケージにプリントされていなければ、スイーツコーナーの数多あるデザートの中から、中年の私が今さらロールケーキを手に取ることはなかっただろう。この細長い形状をデフォルメした結果、ロールちゃんが生まれたのだろうが、傑作だ。マジカワである。
もう十年ほど前になるだろうか。スーパーに行くたびに、ロールちゃんのことが気になりつつあった頃、商品のパッケージ裏に書いてあった、ロールちゃん商品のミニチュアキーホルダーが抽選(だったかな?)で当たる企画を、私は決して見逃さなかった。早速、普段は重い腰を上げ、応募した。その結果、中年女の願いは成就し、キーホルダー2種類を手に入れた。ふふ。その当選が、ロールちゃんとの距離を縮めたのは言うまでもない。チョロい人間だ。
それ以降も、季節やイベントごとに変わるロールちゃんのコスプレを、何種類もあるケーキの味とともに味わってきた。シンプルゆえにバリエーションも多く、飽きさせない。そして、少しでも食べ過ぎると翌日まで響くような、高齢家庭にとって、ロールちゃんのケーキサイズや、中のクリーム量が丁度いいのである。好みの長さにカットしやすいのが、誰にでも優しくていい。そう、ロールちゃんは親切でもある。
ただ、私はチーズが苦手なので、それ系の味が登場したときは、商品には手を伸ばさず、パッケージのロールちゃんをほっこり眺め「今回もカワイイな」ともらし、小さく満たされる。まったく、いじらしいファンだが、これからも細くて長いファン歴を続行するつもりである。

外出といえば、スーパーと図書館と病院と神社とたまにカフェという、私の静かな生活には、これくらいささやかな楽しみが丁度いい。



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