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牧師夫人の徒然なるままに(六五一)「誘惑に負けないためには(その1)」

 かつて、夫の減量作戦に協力したことがあります。そして、目覚ましい効果が現れました。得意がる私に夫は言いました。「夜中に食べ物の夢ばかり見る」と。
 禁煙している人は、四六時中、タバコを恋い慕います。ダイエットに取り組む人は食べ物のことばかり考えてしまいます。つまり心が虜になってしまうのです。
 先日、ある方が素敵な食品をくださいました。高蛋白質の詰め合わせスナックです。私の大好きなナッツや大豆、チーズ、乾燥したすり身魚など、食べやすい高蛋白の品がぎっしりと詰まっています。喜んでいただきましたが、最後の一袋になった時、どうしても続けて摂取したいと思い、友人に販路を探ってもらうことにしました。そのためにもその最後の一袋を提供した上でお願いするのが筋だと思いました。
 ところが食いしん坊の私は、その一袋を見るたびに「食べたらだめかしら」「パッケージだけ見せたらそれで調べてくれるかもしれないし」と誘惑に駆られ続けました。そしてついに食べてしまったのです。
 誘惑に打ち勝つには「思い」を虜にされないことです。思いを他に向けること、対象に目を留め続けないこと、これ以外には方法はないようです。
 誘惑は立ち向かっても勝ち目は薄いようです。むしろ「無視」するほうが効果的なのです。

安食道子

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