牧師夫人の徒然なるままに(六七八) 「神のわざを行うために何をすべき?」その1 (ヨハネ6・28,29)

 群衆が「私たちは、神のわざを行うために、何をすべきでしょうか」と質問した時にイエスさまは「神が遣わした者を信じること、それが神のわざです」と答えられました。
 常にイエスさまは、行為に先立つ動機を重要視されました。その動機とはイエスさまを信じることです。それ無くしては、どのような善行も神の国では評価されないのです。この真理はとても深いと思います。
 私たちの周辺にある宗教は「善行」を勧めます。良い行いの積み重ねが天国への道筋を開くと説きます。ですから、人々は知恵の限りを尽くして、優しく、親切で柔和で思いやり深く、我慢強く、まるで聖書が説く「御霊の実」のようなものを人々の前に示そうとします。
 かつて体力の衰えた高齢の婦人をS教の信者さんが足しげく通いお世話をされました。本当に親身で、暖かいお世話を。そして、高齢の婦人はその宗教団体に多額の寄付をしました。寄付をしても惜しくないと思うほどに手厚い介護を受けていたのでしょう。
 S教には救いがありませんよ!と声高に叫んだとしても、果たして私たちは行いにおいて「S教の良い人たち」に勝ることが出来るのでしょうか。(続く)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?