見出し画像

牧師夫人の徒然なるままに(七〇九)   「器官は多くても体は一つ」(Ⅰコリ12・20)

 あるテレビドラマで、棺に好きなお花を入れて送る場面がありました。当然私の時には、どんなお花を入れてほしいだろうかと瞬時に考えました。そして、どんなお花もいらないと思いました。私が好きな植物は「サボテン」です。傍にいた夫に「私なら、サボテンを一緒に入れて!と言いたいけれど、火葬で殺すのは嫌だからやっぱり何も入れないで」とお願いしました。
 かつて、友人たちにサボテンに凝っている旨を話したところ、優しい友人の何人かが棘の無い多肉植物をプレゼントして下さいました。恐らくは女性がとげとげしいサボテンは好まないという先入観からの優しい配慮だったのでしょう。でも、私はいっぱい太い棘を出すサボテンが大好きです。今部屋で栽培しているサボテンたちもほとんどは逞しい棘に覆われて自分を守っています。私にはとても素敵な姿に見えます。
 私の好み、嗜好は世の中の平均的な女性のそれとはちょっと離れているかも知れません。でも、こんな私もキリストの体に組み込んでいただいています。なんと感謝なことでしょうか。最近「多様性を重んじる」文化が普遍化しつつあります。性による区別の撤廃など、まだまだ聖書に照らして、考慮すべき分野はあるにしてもユニークさを認めてもらえると、確かに生きやすい世の中になると感じます。 

安食道子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?