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牧師夫人の徒然なるままに(六六八) 「知識のある人は力を増す」(箴24・5b)その1

 愛犬との散歩には、最適な季節になりました。近隣の一戸建て住宅のお庭の風情はいつも心を和ませてくれます。たわわに実ったレモンの木、ハーブからほのかに漂う香り、赤い実が緑の芝に落ちてできた模様などみんな創造主のお力を身近に覚えさせてくれます。
 私の住むマンションの南側に、常緑の低木の生垣があります。真っ白で小さなラッパ状の花が房になって咲き誇り、甘い香りを放っています。かねてよりこの植物の名前を知りたいと思っていました。
 ある日、犬の散歩仲間の方に「これは何という植物でしょうか?ご存じですか?」と尋ねてみました。その方は私とほぼ同じ年代の方だと思いますが、かつては高校の教頭先生をなさっていたというインテリです。「さあ、何でしょうね。ちょっと待ってね」と言って彼女が取り出したのは「スマホ」でした。カシャリと写真を撮って、どこかをクリックすると、数秒で返事がありました。「これは、アベリア・ビフレヤと言います」と。仰天した私は、必死でその名前を繰り返して覚えました。帰宅までに忘れてはならないと繰り返し唱えました。
 数日後お会いした時にアベリアの感謝を述べると「そんな名前でしたね。忘れました」と言われました。私は脳みそに、その方はスマホに蓄えたのです。(続)

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