入れ墨「歴史的経緯を無視するのはなぜ?」
古い記事ですが。
茂木氏、タトゥー差別に問題提起「日本の国際的恥」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=5257816
刺青に対する「偏見」というか、「刺青はそういう目で見られる」という「歴史的経緯」が日本にはある」ということ。
それぞれ自分の意見を相手再度に強引に押し付けてる一部の方々こそが野蛮なのであって。むしろ「偏見」でしょう。私は入れ墨を入れる彼に同調もしないし、あまり関心もしないけれど彼が彼の範疇でやる分には自由。 他人に多大な影響や迷惑をかけるのでなければ、いわば「愚行権」の一種でしょう。
とりあえず「偏見だと騒ぐ方々」に聞きたいのは「日本における刺青に対する歴史的経緯という事実」を無視するのはなぜかです。国際的な慣習はあまり関係ないでしょう。日本国内で日本人がやってることでしょうから。(もしかして彼は日本人ではないのでしょうか?だったら多少前提は変わってきますが)
かといって、私と同じ意見の方々も過剰な反撃行為は控えたほうがよいでしょう。別に彼が刺青をしたところで、入れ墨の痛みは彼にあるだけであり、我々は痛くもかゆくもないわけですから。仮に「ワクチン反対派」だからといって冷蔵庫のコードをブッコ抜く=他者のワクチン接種の権利を妨害するのは「犯罪者」ということです。
せっかくなのでこの脳科学者さんの説の自己矛盾を引っ張り出してみましょう。
>茂木氏は、タトゥーを入れている人が温泉やプールの利用を制限されている現状について「いわれなき差別は撤廃するべきだ。
⇒「いわれがある差別というか区別」ですね。日本の歴史的経緯でいえば刺青は罪人やヤクザな方々が多数入れてきたという歴史的な経緯があるのです。
>インバウンドのお客さんも増えている今、放置すれば日本の国際的恥である」と指摘。
⇒インバウンドが増えることと刺青に対する日本独自の見方には何の因果関係もありません。「郷に入りては郷に従え」でして、日本国内での判断を日本の歴史的経緯で考えることはなんらおかしなことではありません。法律でも日本国内では日本の法律が適用されます。まあ、似たようなものでしょう。
>タトゥーと反社会的勢力を結びつける見方について「すべてのタトゥーの方がそういう行動に出るということは、集合論としてもちろんならない。ベン図を書けば、小学生でも理解できるだろう」と否定した。
⇒「すべてのタトゥーの方がそういう行動に出る」なんて誰も言ってないと思うのですが・・・。誰の発言をさしてのものでしょう?架空の発言を指しての反論にどれほどの意味があるのか?
相手の言い分を極論化して、言ってもいない過激な発言をしたことにして「たたきやすくしてたたく」ってのは「非論理的な方がよく用いる手法」です。
対処としては「否定」ではなくて「そもそも誰もそんなこと言ってないけど?」です。
>タトゥーを不快だと感じることを理由にプールなどの利用を制限するべきだと主張する声については、「これは、(おそらくは偏見と無知に基づく)自分の感性を、パブリックな場の運用のルールにせよ、と主張していると解釈できる」との見解を示し、「自分の感性に基づいて、公のルールを決めろ、という主張が、論理的にどのような構造をしているのか、少し冷静に振り返ってみれば、誰でもわかるはずだ(と私は信じる)。個人と集団の関係。その意味で、タトゥーの方の入浴、プール利用の禁止はナンセンスだということは自明だろう」とした。
⇒「刺青に対する日本の歴史的経緯という事実」があるので「偏見と無知」ではないですね。前提がいきなり間違っています。
むしろ、「刺青を認めろという自分の感性」を、パブリックな場の運用のルールにせよ、と主張していると解釈できる」のはこの茂木氏の発言にこそ当てはまるようです。見事なブーメランですね(苦笑)。
>また、タトゥーを「親からもらった身体を傷つける行為」などとして温泉等の利用制限を主張する声もあるが、こうした意見は「ことごとく論理的に脆弱であって、批判的思考の深刻な欠如を示唆している」と切り捨て、
⇒なぜ論理的に脆弱なのかの「理由や前提」が示されなければ、茂木氏の発言こそが論理的に脆弱だとなるわけですが・・・。
>「世界的に見た、タトゥーの文化的、社会的意味合いの広がりを考えた時に、この現代の日本で、タトゥーの方の入浴、プール利用の禁止という奇妙なルールが温存されているのは、ひるがえって、日本における批判的思考の風土の欠如というより深刻な一般的問題の表れだと私は考えている」と問題提起した。
⇒世界的に見る前に日本のことですから、日本の歴史的経緯を見ましょう。なにも外国に出かけて「刺青を入れるな!」とは言ってないわけです。日本国内のルールを日本の歴史的経緯をもとに考えることは何らおかしなことではありません。むしろ、歴史的経緯を不自然なまでに無視するのはなぜなのか?はなはだ疑問です。
CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。