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Blenderのトゥーンレンダリングでキャラクターをかわいく仕上げる!『Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!トゥーンレンダリングの巻』

2024年1月刊行の『Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!トゥーンレンダリングの巻』(夏森轄・著)のまえがきを掲載します。トゥーンレンダリングを活用して、3DCGを手描きアニメ調に表現するテクニックをじっくり紹介した本書の魅力を、著者の言葉でお聞きください!

著者まえがき

「Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!トゥーンレンダリングの巻」をお手にとって頂き、誠にありがとうございます。著者の夏森轄(なつもり かつ)です。普段は「キャラクターモデリング」を行ったり、Youtubeで「Blender」に関する情報などを発信したりしています。

昨今、3DCGを手描きアニメ調に表現する「トゥーンレンダリング」という手法が注目されております。モデルに輪郭の線を入れることであえてモデルの見た目の情報量を減らしたり、アニメーションを行う際にコマ数を落としたりすることで、まるで手描きアニメーションだと見間違えるほどの3DCGアニメーションが作られるようになっています。

「Blender」でも手描きアニメ調のモデルやアニメーションを制作する方々が増えており、「トゥーンレンダリング」の需要はこれから益々高くなるでしょう。

本シリーズは、「Blender」で「キャラクターモデリング」をすること、3DCGをアニメ調にすることに興味があって、これからそれを始めてみたいという方に向けた本となります。
そして本書は前後編セットの後編となりまして、前編である「Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう!モデリングの巻」で制作したキャラクターを元に解説を行っています。
もっと初歩的なことが知りたい、「キャラクターモデリング」のコツなどが知りたい方は、前編の 「Blenderでアニメ絵キャラクターを作ろう !モデリングの巻」 をご覧いただければと思います。
本書では、キャラクターを動かすための「リギング」「スキニング」、3Dを2Dに展開する「UV展開」、モデルをアニメ調にする「マテリアル」の作り方とメッシュへの割り当て、表情を作る「シェイプキー」、そして「アニメーション」を制作し、最後は「レンダリング」するまでの一連の工程を、一から解説していきます。

本シリーズは「Blender 3.4/Windows 10」の環境で説明を行っています。Blenderのバージョンによってインターフェイスや操作方法などが多少異なる場合がございますので、予めご了承下さい。

また、本書はなるべく最新バージョンに対応するため、Blender4.0までの情報を記載しています。Blender4.0でデータを保存する場合、Blender3.5以前のバージョンでは4.0のデータは読み込むことができませんので、ここはご注意ください。

解説で使用している下絵や参考用のBlenderファイル、「リギング」と「アニメーション」の練習用のBlenderファイル、「アニメーション」の参考用動画ファイルはダウンロードできますので、本の解説と合わせてご参照頂けたらと思います。

目次

Chapter1 アニメ調のネコのキャラクターを作ろう

1 マテリアルとシェーダーエディター
2 トゥーンレンダリング

Chapter2 リギングをやってみよう

1 リギングとは何か?
2 リギングの練習
3 アーマチュアを作成
4 IKの作成
5 補助ボーン、RootUpperの作成、ボーンを反対側へ複製
6 IK・FK切り替えスイッチの作成
7 スキニング

Chapter3 UV展開をしてみよう
1 UV展開の説明
2 メッシュの微修正
4 人体のUV展開
5 髪の毛のシームの設定とUV展開
6 衣装のシームの設定とメッシュの修正
7 UVグリッドとテクスチャペイント

Chapter4 マテリアルとテクスチャを組み合わせてみよう

1 マテリアルの設定
2 細かくマテリアルを設定
3 法線転写
4 テクスチャを描く
5 ブラッシュアップ

Chapter5 表情を作ってみよう

1 準備
2 シェイプキー

Chapter6 アニメーションを作ってみよう

1 簡単なネコのアニメーションを制作して練習しよう
2 アニメーションを行う前の準備
3 実践!アニメーションの制作

Chapter7 レンダリングで仕上げよう

1 レンダリングで使用するプロパティの解説
2 ネコのアニメーションの仕上げ
3 人物のアニメーションの仕上げ
4 アニメーション・トゥーンレンダリングをさらに極める
5 標準アドオンの紹介